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日本人は正しい休み方を知らない!休養学のプロが教える「真の疲れを取る」秘策とは

週末にゆっくり寝たはずなのに、なんだか疲れがとれていない。体がだるい……。そんな人は、実は休めていないかもしれません。「休養学」の専門家、片野秀樹さんに聞きました。

現代人が疲れているのは体より頭!

  機械化・情報化社会が進むにつれて、働き方も大きく変わってきました。昔は体を使う肉体的な疲労が多く、家に帰ったころにはへとへと。そのため、夜はしっかり眠ることができていました。しかし、 現代はパソコンをメインに使う頭脳労働の時代。座りっぱなしなので体は疲れませんが、頭の疲れはたまる一方に。
 さらに、リモートワークの普及で移動時間がなくなったぶん、朝から夜まで働くことが当たり前に。すると、仕事が終わってからも緊張状態が続き、かつ体は疲れていないので寝つきが悪くなり、結果、体にも疲れが残ってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。

休むこと=寝ることではない

「疲れたから休日は寝だめしよう」という人も多いのでは? もちろん、睡眠は大事です。しかし、あまりに長すぎる睡眠は逆効果。人は一日じゅう寝て過ごすと、筋肉が1~2%減るといわれています。長期間入院すると、体を動かさなくなり筋肉量が減ってしまうのはよく知られている話。筋肉量が減ると基礎代謝が低下し、疲れやすく体力の衰えを感じやすくなったり、筋肉が骨格を支えきれず姿勢の悪化や痛みを生じたりと、体に悪影響を及ぼすことに。過度な睡眠は要注意なのです。

日本人は正しい休み方を知らない人が多い!

 疲れをためやすいのは、日本人ならではの側面も 。「日本人には休み方を知らない人が多いです。日本 では休むことをなまけているように捉えたり、また休まないことがいいことだという考えが根強い。典型的なのは学校の皆勤賞ですね。また、欧米は個人主義思考ですが、日本は全体主義思考なので、まわりの目を気にしてしまい休みたいのに休めないという人が多いです」と片野さん。

【活動→疲労→休養】では充分に疲労がとれない

日中活動をして疲れがたまり、休養する。また翌日、活動をするときに、この休養がフル充電されていないことが疲れがたまる原因。そこで、「もうひとつ疲労を打ち消す要素である〈活力〉を加えることで、フル充電に近いところまで体力や気力が回復できると考えています」と片野さん。


 その活力とは、「自分で決めたこと」「仕事とは関係ないこと」「自分が成長できること」「楽しむ余裕があること」の4つの条件を満たす必要があるそう。あてはまるものを探して、疲れをとるアクションを起こしてみてくださいね。

『オレンジページ』2026年5月2日号より)

教えてくれたのは……片野秀樹さん

博士(医学)、一般社団法人日本リカバリー協会代表理事。株式会社ベネクス執行役員。日本リカバリー協会では、休養に関する社会の不理解解消やリテラシー向上をめざした啓発活動、休養士の育成活動に取り組んでいる。著書に『休養学:あなたを疲れから救う』『疲労学:毎日がんばるあなたのための』(東洋経済新報社)などがある。

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監修/片野秀樹 取材・原文/佐々木紀子 イラスト/霜田あゆ美 文/冨田由依