趣味や推し活を楽しむ40代と自分を比べてしまいます。【虻川美穂子さんが回答/老後の4K】
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。
今回のお悩み/孤独
SNSで、同世代の人と
自分の生活を比べて落ち込みます。
45歳主婦です。これまで子育てを中心に生活してきましたが、気づいたら40代も半ばに。今は子どもも手を離れ、パートに出ていますが、毎日家とパート先の往復で、出かけるときはたいてい夫か子どもといっしょ。インスタなどのSNSで、同じ40代の人たちが趣味や推し活を楽しんでいるのを見ると、うらやましくてたまらない気持ちに。すっかり老け込んでしまっている自分と比べて、「同じ40代なのに、なんでこんなにイキイキしているのだろう」と落ち込みます。
(45歳・女性)
虻川美穂子さんの回答
「うらやましい」という気持ちを、一歩前に踏み出す原動力に変えましょう!


虻川美穂子さん
いわゆるSNS疲れ※1というやつでしょうか。私はですね、家の中がきれいに片づいている人のSNSを見ると、「どうしてうちはこんなにぐちゃぐちゃなんだろう……」って落ち込みます。しかも、いろんな人の部屋をチェックしているうちに、同じような投稿や関連動画がどんどん流れてきて、よけい自分のダメさを痛感するはめに(笑)。
結局、SNSを見て「うらやましい」と思ったり、落ち込んでしまうようなことって、「今、自分がやりたいこと」だったりするんじゃないでしょうか。私の場合は、「部屋をきれいにし たい」、相談者のかたの場合は、「趣味や推し活を楽しみたい」。だとしたら、SNSを見ている時間を、「やりたいこと」を実現するための時間にあててはどうでしょう? 私も同じように、SNSを見ているひまがあったら、30分でもいいから部屋を片づければいいわけです(笑)。ただ落ち込むだけじゃなくて、「よし、私も!」とモチベーションを上げるきっかけにできればいいなあと。
もしすぐに趣味や推しが見つからなくても、たとえば公園を散歩したり、美術館や映画館に行ったり、外に出るだけでも新しい発見がいっぱいありますよね。お子さんも手を離れて、やっと持てた自分の時間を満喫しましょうよ!
SNSを見ていやな気持ちになるなら、見ないのがいちばん。私を含めてなかなかむずかしいですが、ポジティブな気持ちのときだけ見るようにしたいですよね。
※1 SNS疲れ
人の投稿を見て落ち込んだり、劣等感を感じる、SNS上の交流に義務感を感じる、フォロワー数や「いいね」の数が異常に気になるなど、SNSの利用によって苦痛や疲労を感じる状態のことをさす。
タレント・お笑い芸人。1974 年生まれ。埼玉県立久喜北陽高校ソフトボール部時代の同級生、伊藤さおりさんと95年にお笑いコンビ「北陽」を結成。芸人としての活動以外にも、ドラマやCMなど幅広く活躍。現在、「ノンストップ!」(フジテレビ系列)に隔週水曜レギュラー出演。1児の母。
取材・文/太田順子 イラスト/松元まり子