








国際災害レスキューナース。阪神・淡路大震災を経験したことを機に災害医療に目覚める。被災地での過酷な状況における自身の体験をもとに、本当に使える防災術を講義や講演、メディアなどで精力的に発信中。著書に『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(扶桑社)など。


災害危機管理アドバイザー。NPO法人「防災・防犯ネットワーク」理事。防災士。アウトドア雑誌編集者の経歴を生かし、実践的で取り入れやすい防災対策や、災害用の専門ツールだけでなく、登山やアウトドアグッズの活用法を提案。著書に『中高年のための 「読む防災」』(ワニブックス)など。



在宅避難をする場合、もちろんふだんからペットボトルの水を備蓄しておくことがマストですが、 給水車から水をもらう状況になった際に便利なのが、車輪つきのショッピングカートです。被災時には体力もなくなっているので、大量の水を手に持ったり、リュックに入れて背負って運ぶのは非常に困難。カート以外にも、台車など車輪がついていて動かしやすいものがあると安心です。ただ、これは戸建て住宅やマンションの1階に住んでいるかたに当てはまる話。集合住宅の2階以上に住んでいる場合、階段の上り下りはとても大変です。特に、タワーマンションの高層階に住んでいるかたは、停電でエレベーターが動かなくなることを想定して水を備蓄しておく必要があります。(和田隆昌さん)









ハブラシがない場合でも、口内を清潔に保つ方法はあります。ペットボトルのキャップに水を入れたら、キャップに口をつけずに水を口に含み、10秒キープ。口をつけると雑菌が入るので注意して。10秒たったら飲み込みましょう。これだけでも、口の中がスッキリします。すすぎいらずのマウスウォッシュを利用するのもおすすめ。また、女性の場合、肌のお手入れが欠かせないと思いますが、水がないと洗顔できず困りますよね。私は毎朝の洗顔はやめて、拭き取り化粧水+コットンでケアするようにしています。それが当たり前になっていれば、災害時に暗い気持ちにはなりません。いつもと同じことをするというのがとても大事。(辻 直美さん)





監修/辻 直美 和田隆昌 取材・文/佐々木紀子 イラスト/松元まり子
