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井上咲楽のすこやか発酵ごはん

陶器の街・益子町生まれ。幼いころから料理に親しみ、実家の台所や食卓にはつねに「発酵食品」があった……。そんな井上咲楽が、自家製の調味料や、お気に入りの発酵食品などを紹介していく「発酵ごはん」連載です! はつらつとした彼女のすこやかさの秘訣がここにアリ!?

【井上咲楽の発酵連載】怖い。実家の母が作った謎の白い液体を恐る恐る口に運んでみると……?

井上咲楽のすこやか発酵ごはん

何なのかを教えずに、まず食べさせてくる母

久しぶりに実家に帰ると、母が冷蔵庫から保存容器を2つ取り出し、ニヤニヤしながら「これ食べてみて」と言ってきた。何なのかを教えずにまず食べさせてくる遊びを母はたまにやる。また始まったか……ととりあえずその遊びに参加。

つみれ鍋。この土鍋は何度も直して使っています

一個は栗色のペーストで「きっと栗だろう」と何となくわかって安心して口に運んだ。予想どおり栗のペーストで、素朴なほっくりとした甘さが口いっぱいに広がっておいしかった。そしてもう一個のタッパーには真っ白の液体? 個体? がのペーっと広がっている。そこになんだかお米のような粒が浮いていて、ほんのり酸っぱいような、お酒のような香りがする。何だか全然わからない。怖い。

鍋の薬味は手作りゆずこしょうと豆板醤で

ちなみに母が作るからといってすべてが自分の口に合うわけではない。好きな人は好きだろうけど、まずくはないけど口に合わない……ってことが、ごくごくたまにある。

罰ゲームのように謎の食べ物を口に運ぶと…?

今回の謎の食べ物にはそれを感じて、まるでバラエティの罰ゲームのセンブリ茶のように謎の食べ物を口に運んだ。ゆっくりと味わってみると……

おいしい……!

ほんのりお米の甘い香りがするクリームチーズ? のような、でもクリームチーズよりは少々濃厚のような、でもクリームチーズに限りなく近いような……?「クリームチーズですか?」と母にきくと、母は「ニヤリ」として「せいか〜い。塩麹とヨーグルトで作ったクリームチーズ風で〜す!」とうれしそうに答えた。

塩麹とヨーグルト! すごい組み合わせだ。私は合わせたことがないし合わせようと思ったこともない。まるで実験のように楽しむ母の新しい料理にワクワクしながら作り方を教わると、母もネットで拾ってきたレシピらしく、とても簡単だった。検索にかければいくらでもレシピは出てくるが、ヨーグルトと塩麹を混ぜ合わせてペーパータオルを敷いたざるに流し入れ、数時間おき、水がきれたら成形すると完成! とてもきれいなクリームチーズ(風)ができる。塩麹のおかげでほんのりしょっぱくて、お酒のつまみにもなりそうだし、パンに塗ってもおいしい。

実家は寒い。まきストーブで暖まる、愛猫のねじ。焦げないか心配……

実家に帰るたびに何か楽しそうなものを作っていて、「ネットで拾ってきただけだよ」とはいうものの、日々更新されている。私は年始からバタバタとしていて新しい発酵食品をつくる機会もなく、マンネリ化している気がしていたので、とても刺激を受けた。

日常の延長で、発酵を楽しむ母

特別な材料は必要ないけど、日常の延長で楽しむ母の心は豊かだなと思う。1月から3月までがあっという間に終わってしまいそうで、何とか軌道に乗せて暮らしも楽しみたい。その秘訣は、実際はそんなに大それたことではなく、ほんのちょっとのことで解決するのかもしれない。

車を購入! 自分の運転で初めて海ほたるへ!
木更津へもドライブに。この後、鬼の渋滞に巻き込まれることに……

 

PROFILE

井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年、栃木県生まれ。2015年「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」を経て芸能界入り。「おはスタ」「新婚さんいらっしゃい!」など、バラエティで見せる明るいキャラで人気を博す。NHK大河ドラマ「光る君へ」に出演。2024年5月『井上咲楽のおまもりごはん』、11月『じんせい手帖』、2025年10月『井上咲楽の発酵、きょう何作る?何食べる?』を出版。「発酵食品ソムリエ」資格、「食品衛生責任者」の資格も持つ。

文・写真/井上咲楽 バナー・プロフィール画像/大森忠明