
うまみ&香りが凝縮!プロに教わる絶品「かきの春巻き」のレシピ【谷中松寿司】

この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。
今回は【かきの春巻き】です!
シンプルだけどとてもおいしいレシピです!
では、さっそく作って行きまーす!
【其の一】
かきは塩と片栗粉でもむべし!
塩と片栗粉で下ごしらえすることで、臭みや雑味をしっかり取ります。
かきを塩でもんで汚れを浮かして、片栗粉でしっかりと汚れを取るイメージです。
野本流『かきの春巻き』のレシピ
材料(2人分)

かき(加熱用)……8個(約160g)
春巻きの皮……8枚
ゆずの皮……1/2個分
焼きのり(全形)……2枚
サラダ油……適量
〈A〉
小麦粉……小さじ1
水……小さじ1
〈B〉
酢……大さじ2
しょうゆ……大さじ1
練り辛子……適宜
〈下ごしらえ用〉
塩……小さじ1
片栗粉……大さじ2
水……大さじ2

作り方
(1)
かきはボールに入れ、下ごしらえ用の塩を加えてやさしくもむ。

全体になじんだら、水、片栗粉を加えてやさしくもんで汚れを落とす。

片栗粉を水で洗い流し、ペーパータオルでそっと水けを取る。

(2)
ゆずの皮はせん切りにする。

のりは4等分に切る。Aを混ぜる。
(3)
春巻きの皮1枚を角を手前に置き、中央より少し手前にのり1切れ、かき1個、ゆずの皮の1/8量を順にのせる。

皮を手前、左右の順にきっちり巻く。巻き終わりの角にAを塗って留める。

残りも同様に巻く。

(4)
フライパンにサラダ油を高さ2~3cmくらいまで入れて中温(170~180℃。乾いた菜箸の先を底に当てると、細かい泡がシュワシュワッとまっすぐ出る程度)に熱する。(3)を巻き終わりを下にして入れ、きつね色になるまで3〜4分揚げる。


(5)
Bを混ぜ、小皿に入れる。春巻きを器に盛り、辛子を添えていただく。

『かきの春巻き』のでき上がり!

かきは加熱用のほうが味も濃厚で、縮みにくいのでおすすめです。

春巻きは、かきの香り、うまみをしっかりと閉じこめてくれます。
ゆずの香りと合わさって、季節感もばっちり!
シンプルだけどとってもおいしいですよ。

ぜひ作ってみてください!!
谷中松寿司の旬ネタ

最後に松寿司の旬ネタをご紹介!
今回は『真かじき』です。

ちなみにスーパーなどで切り身で売られているのはめかじき。
真かじきは伝統的なすしねたで、オレンジ色の身が特徴です。
11月くらいの少し寒くなったころから脂がのってきます。しっかり熟成させ、うまみを引き出してにぎります。
さて、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の更新は11/22(金)黄金比の西京みそがカギ「さわら西京漬け」をご紹介します。

野本やすゆき
料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。
大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。
料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。
YouTube:野本やすゆきチャンネル
Instagram:nomotobase
谷中松寿司:yanakamatsusushi

写真・文/野本やすゆき プロフィール写真/吉澤健太