【清澄白河・門前仲町】のお薦め観光散歩コースを紹介♪段差なしのバリアフリールート
大きなお地蔵さまが鎮座するのは、清澄白河駅からほど近い霊巌寺。この周辺は江戸時代から寺院が密集する「寺町」であり、近年はおしゃれなカフェが林立する、東京の新名所。清澄白河から門前仲町までを、段差ゼロ、階段ナシでお散歩してきました!

深川周辺をガイドするのは、おなじみ、作家で江戸歩き案内人の黒田 涼さん。歴史の痕跡を歩いて探し、見出すフィールドワークにこだわり、文章や街歩きガイドツアー、メディアでその魅力を紹介しています。

最初に訪れるのは、建て直してほどない霊巌寺。昨年の大河ドラマで寛政の改革を主導した松平定信のお墓があります。この周辺は1657年の明暦の大火以降、開発が進められましたが、湿気が多いため大名さまはあまり好んで住まず、多くのお寺が移ってきました。江戸の東の守りという意味合いもあったと言います。最初に紹介したお地蔵様は全身に寄進した人の名前が刻まれているので、ぜひ近寄って眺めてみてください。

霊巖寺の並びにあるのが深川江戸資料館。展示会場へのメインルートは階段ですが、入り口で申し出ればエレベータに案内してもらえます。江戸の街並みを実物大で再現し、まるでタイムトリップをしたよう。朝から晩までを、照明や音で15分くらいで表現したり、季節が変われば、桜の花や柳の若葉が茂るなど、細かい演出も楽しめます。商店や家などは、靴を脱いであがれ、その大きさや部屋の雰囲気も体感できる面白さがあります。

あたりの寺町を抜けていくと、ところどころおしゃれなカフェが見つかります。そのきっかけとなったのが、アメリカはオークランドで操業したブルーボトルコーヒーの第一号店。木場に近く、かつては倉庫や物流が盛んで、その空き倉庫が大型の焙煎機を入れるのに好都合だったことや、オークランドに雰囲気が似た町だったというのがその理由。いつも多くのひとでにぎわっています。

そのまま寺町をお寺を眺めながら抜けて清澄公園のほうに向かうと、役所のそばにあるのが曲亭馬琴の碑。南総里見八犬伝などを執筆し、作家業だけで暮らせるようになった最初期の作家です。本のモニュメントがいかにもという雰囲気です。

次いで庵の濡れ縁に腰かけているのは誰でしょうか? 答えは松尾芭蕉。この地から「奥の細道」に旅立った採茶庵(さいとあん)の跡とされています。芭蕉さんの隣に座って記念撮影をとってはどうでしょう。ここから大通りを進むと門前仲町の駅の方に向かう左側に、法乗院という寺があり、えんま堂があります。

このお寺は金のまばゆい仏様が半地下に鎮座していますが、えんま堂に行くには階段があります。もし階段が登れるようなら、お賽銭を入れると、えんま様のありがたいお言葉をいただけますよ。

そのまま高架の下をたどって深川公園に裏から入り、深川不動堂へ。正面に大階段がありますが、左の授与所に声をかけると、バリアフリーの入口を教えていただけます。ここで通りたいのが光の回廊。クリスタルの五輪塔が左右の壁にびっしりと並び、その中を通り抜けると気分も改まり、荘厳な気持ちに。バリアフリーの本堂や、エレベータで登れる内仏殿も必見ですよ。

そしていよいよ富岡八幡宮へ。1627年に長盛法印という僧が永代島に創建したと言われますが、八幡神は源氏の氏神で武神だったこともあり、幕府の強い庇護を受けました。大階段の横にスロープが儲けられ、社殿にも上がれます。

富岡八幡宮の敷地内に立つのがお相撲さんの碑の数々。境内ではしばしば勧進相撲が行われていました。深川周辺は前述したように、運輸業や材木業などが盛んで、格闘技が好まれたと考えられます。こちらは大関力士の碑。江戸時代はまだ横綱という地位はありませんでした。大きな手や、力士の背丈などが刻まれているので背比べをしてみては?

旅のしめくくりはこの近隣に住んでいた伊能忠敬の像。測量旅行に出かける際は、必ず富岡八幡宮に参詣し、旅の無事を祈願したそうです。ぜひ皆さんも街歩きを楽しんでくださいね。

(『段差ゼロの東京歴史さんぽ』より)
黒田 涼さん(Facebook)
江戸歩き案内人。講師も。東京から日本全国まで、フィールドワークで史跡をたずね、書籍やメディアで紹介。街歩きイベント主催や講師も。本の刊行を記念したおさんぽイベントも。詳細は「散策はエンタテイメントだ!」をチェックしてくださいね。黒田さんの記事は「歩いて、探して、歴史を発掘する黒田涼」から。
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文/はらだま 写真/松島、村上、はらだま








