
卵と小松菜だけ…なのにごちそう!ウー・ウェンさんの『卵と小松菜炒め』コツ満載

相性抜群の卵と小松菜で作る炒めもの。身近な食材で作れるお手軽メニューだけど、せっかくなら、ふわふわの卵とシャキシャキの小松菜を目指したい……!
そこで今回は、中国出身の料理研究家ウー・ウェンさんに、炒めものをおいしく作るための「3つの心得」を伺いつつ、『卵と小松菜炒め』のレシピを教えてもらいました。卵と小松菜、それぞれの加熱方法に注目です!
ウー・ウェンさん伝授! 炒めものの「3つの心得」
その1 下ごしらえはていねいに
食材は大きさをそろえて切り、火の通りにくい食材は、炒める前に下ゆでを。肉と野菜は火が通るまでの時間が異なるので、ベストな状態で炒めるために、ひと手間かけて。そして、肉や魚介には下味をつけておきます。下味をつける順番も大事。まずはこしょうや酒で食材の臭みを取り、次に塩やしょうゆなどで味つけを。最後に「のり」の役目の片栗粉をまぶします。合わせ調味料も炒める前に混ぜておきましょう。
その2 炒めるときは弱めの中火で
炒めものは強火の料理といわれますが、それはプロの料理人の話。家庭では油をうまく使い、弱めの中火であせらずじわじわと食材に火を通すのが成功のカギです。
その3 フライパンは加熱できるボール
サラダを作るときにボールで野菜をあえるように、肉と野菜をフライパンの中であえて仕上げるイメージです。肉は濃いめの味をつけて、野菜は素材自体のうまみを味わう。その2つをフライパンであえることで、メリハリのあるおいしい炒めものになるのです。
『卵と小松菜炒め』のレシピ

材料(2人分)
溶き卵……3個分
小松菜……1わ(約200g)
塩(粒が粗めのもの)……小さじ1/3(小松菜の下ごしらえ用)、少々(味つけ用)
粗びき黒こしょう……少々
油……大さじ2
作り方
(1)小松菜は長さ3cmに切ってボールに入れ、塩小さじ1/3をふってざっくり混ぜ、5~10分おく。

(2)フライパンに油大さじ1と1/2を入れて強めの中火にかけ、溶き卵を一気に加える。弱めの中火にし、卵が固まった部分を菜箸でフライパンの側面に寄せて上げ、まだ固まっていない卵液をフライパンの底面に流す。これを繰り返しながら、大きなかたまりを作り、いったん取り出す。
POINT
卵にあつあつの油を含ませながら焼くことで、ふっくらと仕上がります。
(3)(2)のフライパンに油大さじ1/2をたし、弱めの中火にかけ、小松菜を広げて入れる。小松菜から蒸気が出てきたらざっくり炒め、油が回ったら卵を戻し入れ、炒め合わせる。塩少々、粗びき黒こしょうをふって混ぜる。
POINT
小松菜から蒸気が出てくるまで、いじりすぎずにしっかり待つようにしましょう。蒸気で火を通しながら炒めることで、さめてもシャキシャキ、べちゃっとしません。
ふだんの炒めものも、下ごしらえや加熱方法を見直すだけでおいしいごちそうに♪ ウー・ウェンさんの『卵と小松菜炒め』、ぜひお試しください。
●使用しているフライパンは直径24cmの深型のものです。他のサイズでも作れますが、深型を使うのがおすすめです。
●油は「太白ごま油」を使用していますが、ない場合はサラダ油や米油など、くせのない油で代用してください。
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料理/ウー・ウェン 撮影/福尾美雪 スタリング/駒井京子 取材・原文/佐々木香織 文/編集部・町田