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とにかくぐっすり眠りたい…!東大教授に聞く〈眠りの質〉を変える夜ルーティン3

疲れやすい、老けて見える、太りやすい……これらの不調は、東大教授であり睡眠研究の専門家・林悠さんによると、眠りの質が関係している可能性が高いのだそう。

生活習慣を少し見直すだけでも、眠りはぐっと深く〈深睡眠〉になります。毎日7時間寝ていれば大丈夫と思っても、じつは睡眠不足という人も少なくありません。

今回はぐっすり眠るために欠かせない、夜の習慣を3つ紹介します。

深睡眠のための欠かせない夜習慣は?

遅い夕食はNG 寝る2~3時間前までに

夕食の時間が遅いと眠りが浅くなり、睡眠中の中途覚醒が増える傾向があります。かといって、時間が遅くなったからと食事をとらずに空腹で眠るのも逆効果。就寝の2 ~3時間前までを目安に、どうしても食事が遅くなる場合は消化にいいものを食べる、夕食を2回に分けるなどの工夫を。分ける場合は、夕方のうちにお弁当などを食べ、就寝前はスープなどで軽くすませましょう。眠るときに空腹を感じないことが大切です。

また、三度の食事のタイミングが遅い人ほど睡眠の質が低いという調査も。一日三食の時間全体を見直すことが深睡眠につながります。

40℃、15分の入浴で翌朝の目覚めスッキリ

入浴で体を温めると、入浴後に深部体温が下がりやすくなり、自然な眠けを促します。そのためベストな入浴のタイミングは、就寝の1時間半~2時間ほど前。熱すぎるお湯は交感神経が刺激されて目が覚めてしまうため、温度は40℃前後を目安にしましょう。15分以上湯ぶねにつかることで寝つきがよくなり、睡眠の質も高まります。

夕方からは、体を眠るモードへと切り替える時間。照明は暗くして、心も体もゆったり過ごすのが秘訣です。

寝る前の呼吸瞑想でおやすみモード

寝る前に考えごとをすると、交感神経が活性化し、寝つきが悪くなります。そんなときは、ゆっくり呼吸しながら瞑想を。頭に考えが浮かんでも、距離をおいてただ眺めるだけにしましょう。体の感覚に意識を向けることで思考から離れやすくなり、ストレスも軽減します。

呼吸瞑想のやり方

まず、あぐらなどラクな姿勢で座って目をつぶり、おなかをふくらませながら鼻から大きくゆっくり息を吸い、おなかをへこませながら鼻からゆっくり息を吐きます。これを5 〜10分程度、なるべく考えごとをせずリラックスした状態で繰り返します。

教えてくれたのは……
林 悠さん

東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻教授、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)客員教授。博士(理学)。近著に『ぐっすり眠り、スッキリ目覚める! 明日が変わる 睡眠の科学大全』(ナツメ社)。

『オレンジページ』2025年10月2日号より)

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監修/林 悠 取材・原文/宝田真由美 イラスト/植松しんこ 文/編集部・鎌形