料理編集者が30年以上作り続ける、忘れられない味『エスニック風具だくさんビーフン』

『オレンジページ』は今年創刊40周年。誌面で紹介された数万点以上(!)のレシピのなかから、歴代の編集者40名が「リアルに作り続けるレシピ」を、リレーブログで紹介します。
>>前回/これ作ったの⁉と驚かれる、デパ地下クオリティ『ほうれん草とベーコンのキッシュ』
今回紹介するのは、料理編集歴34年のみやちー。料理編集者として駆け出しだった時に出会った、記憶に残るエスニックレシピとは?
あの頃はじめて知った、エスニックの世界。驚きと感動が詰まった思い出の味
新人の頃、緊張しながらお仕事をご一緒した料理研究家の大久保恵子先生。打合せや撮影時、料理のおいしさ、楽しさをたくさん教えてくださいました。
私が入社した1992 年はまだバブル時代の華やかな頃。イタ飯ブームに始まり、スペイン料理、エスニック料理、韓国料理などが日本にどんどん入ってきて、社会人になって初めて口にする料理がとても多くありました。世界中を旅して料理を学んできた大久保先生は、そんな「未知の味」をたくさん伝えてくださり、当時スーパーで手に入らない食材や調味料をほかの材料でアレンジするなど、本場の味に近づける研究を常にされいました。
撮影時は先生に張りついてずっと手元を見ていられる幸せに恵まれ、オレンジページ自慢の「レシピ試作」で味を再現することが本当に楽しかったことを思い出します。
そんな先生のレシピが、今では「うち」の当たり前の味になり、30年以上も、そしてこれからも作り続けていくことになると思っています。

料理編集・みやちーが自宅で撮影
レモンの酸味や赤唐辛子の辛みにナンプラーのうまみ、ねぎ、香菜の香りを合わせてエスニック風に。
『エスニック風具だくさんビーフン』のレシピ

材料(4人分)
ビーフン……300g
むきえび(大)……8尾
いかの胴(あればするめいか)……1ぱい分
豚薄切り肉……150g
玉ねぎ(あれば紫玉ねぎ)……1個
万能ねぎ……3本
香菜……3本
枝豆(さやつき)……300g
干しえび……大さじ3
にんにく……1かけ
赤唐辛子……2本
〈合わせ調味料〉
ナンプラー……大さじ3と1/2
砂糖……大さじ2
レモンの絞り汁……1個分(約大さじ4相当)
好みでレモンのくし形切り……適宜
塩……少々
サラダ油……大さじ3
作り方
(1)
干しえびはさっと洗って器に入れ、ぬるま湯大さじ3を加えて20分ほどおく。ビーフンはたっぷりのぬるま湯に浸し、5分ほどおいて堅めにもどす。
(2)
えびは背に縦に切り目を入れ、背わたを取り除く。いかは表面に格子状に切り目を入れ、一口大に切る。豚肉は食べやすく切る。
(3)
玉ねぎは縦半分に切り、縦に薄切りにする。万能ねぎは長さ3cmに切る。香菜はざく切りにする。枝豆は塩少々を加えた熱湯で5分ほどゆでてざるに上げ、粗熱が取れたら豆をさやから取り出す。にんにくはみじん切りにする。赤唐辛子はへたと種を取り除き、小口切りにする。
(4)
干しえびは水けをきり(もどし汁はとっておく)、粗みじんに切る。器にもどし汁と合わせ調味料の材料を入れ、混ぜ合わせる。
(5)
中華鍋を中火で熱し、サラダ油大さじ3を入れてなじませる。にんにくを入れて炒め、香りが立ったら干しえび、赤唐辛子、豚肉、えび、いかを順に加えて炒める。合わせ調味料を回し入れて、ビーフンの水けをきって加え、大きく混ぜながら汁けがなくなるまで炒める。
(6)
バットにあけ、玉ねぎを加えて全体を混ぜ、そのままおいてさます。器に盛り、万能ねぎ、香菜、枝豆を散らす。好みでレモンのくし形切りを添え、果汁を絞りかけていただく。
オレンジページ料理編集歴34年・みやちー
「ただただ料理が好き」という志望動機で1992年に入社。以来30年以上、料理担当一筋の日々で、常に頭のなかは食べることと作ることで埋め尽くされている。うさぎ占いはライオンうさぎ。


あわせて読みたい
料理/大久保恵子 撮影/尾田学
『エスニック風具だくさんビーフン』を作り続けるワケ
【その1】食卓がパッと華やぐ!集まりごとにぴったりの一品
当時珍しかったエスニック料理の新鮮な味わいと、盛りつけの美しさとダイナミックさ。量も多く時間が経ってもおいしいので、人が集まるときや、持ち寄りの一品として、今もよく作っています。
【その2】気分や食材で自在にアレンジ!
シーフードミックスで手軽に作ったり、パクチーをマシマシにしたり、フライドオニオンを散らしたりと、その都度アレンジできるのも魅力です♪