55歳。老いる自分をポジティブにとらえるにはどうしたらいい?/小田井涼平氏がお答え
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
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今回のお悩み/健康
若い女性を見ると、
つい容姿を比べて落ち込んでしまいます。

年齢を重ねた素敵さがあると頭ではわかっているのですが、年下のきれいな女性を見ると、つい自分と比べてしまい、落ち込んでしまうことがあります。シミやシワ、白髪は増える一方、体型もどんどんくずれていく……。そんな自分をポジティブにとらえるにはどうしたらいいのでしょうか。年齢に逆らわず、自分らしく前向きに暮らしていきたいです。
(55歳・女性)
小田井涼平さんの回答
美容力よりも、〈人間力〉。 人として魅力的なほうが豊かな人生が送れます。



小田井涼平さん
不老不死の薬があればいいですけど、「老い」だけはどうしようもないですよねえ。このかたはきっと、若いころから「きれいね」と言われてきて、ご自身でもいろいろ努力されていると思うんですよ。見た目に気をつかわない人だったら、悩みもしませんから。しかもまだ50代だと、若いころの自分の残像がはっきりと残っていて、そのギャップでよけい落ち込んでしまうのかもしれません。
でも、必要以上に落ち込まなくてもいいんじゃないかなあ。単純に見た目のよしあしじゃなくて、人として「美しい」と言ってもらえるような生き方にシフトしてはどうでしょう? これまでの経験を若い人たちに伝えたり、趣味や学びの時間を充実させたり……。それが〈年を重ねる〉ことなんじゃないかと僕は思うんです。
僕の場合、若いころはモデルもやっていたので、洋服もモード系でビシッと決めていたんですね。でも、それだと話しかけづらいし、距離をつくってしまうことがわかったんです。「純烈」のメンバーになってからは特に。少しすきがあるくらいのほうが親しみやすいみたい(笑)。
「この人といると心地いいな、魅力的だな」と思われたほうが、人が集まってくるし、豊かな人生が送れると思いませんか? 若いときには出せない、懐の深さというか、大人の余裕というか……。そう考えると、若い人を見ても、「見た目で勝負しているうちは、まだまだ私には追いつけないわよ」と思えるようになりますよ(笑)。
タレント・俳優
1971年生まれ、兵庫県川西市出身。2002年「仮面ライダー龍騎」にて俳優デビュー。07年ムード歌謡コーラスグループ「純烈」に加入。22年にグループを卒業し、現在は旅番組の出演や情報番組のコメンテーター、俳優など幅広く活動中。