こんにちは! 谷中松寿司三代目・料理家の野本やすゆきです。この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。>>第7回『シーフードミックスとトマトの卵炒め』のレシピ今回は、第6回でも登場した旬の〈あじ〉を使った『あじご飯』のレシピです!これこそ、私がいちばん大好きな〈あじ〉の食べ方。この時期にありがちな「暑くて食欲のない日」に、ぜひ食べてほしい一品です。ではさっそく作っていきまーす‼ 【其の一】〈あじ〉はしょうがじょうゆであえるべし! あじはしょうがじょうゆであえることで、臭みも取れ、しょうがの風味で食欲の出る味になります。 【其の二】熱したごま油をかけるべし! 仕上げにアツアツごま油をかけると◎。ごま油の香りとねぎの風味がアップしますよ! 『あじご飯』のレシピ 材料(2人分) あじ(刺し身用・三枚におろして皮を取ったもの)……1尾分(100g)しょうゆ……小さじ2しょうがのすりおろし……小さじ1ねぎのみじん切り……1/4本分ごま油……大さじ1温かいご飯……茶碗2杯分(300g) 作り方 (1)あじは小骨があれば骨抜きなどで取り除き、幅7〜8mmに切る。(2)あじをボールに入れ、しょうが、しょうゆを加えてあえる。(3)器にご飯を等分に盛り、あじをのせ、ねぎを添える。(4)仕上げに熱したごま油をかける。さあ、あっという間に『あじご飯』のでき上がりで〜す!さっぱりと味つけた〈あじ〉に、ふわっと香るごま油……。想像するだけで、箸が止まらなくなることがわかりますよね(笑)。ちなみに、だし汁(ご飯茶碗1杯分に対して1カップ)をかけてだし茶漬けにしても◎!お酒を飲んだあとのしめにもおすすめです。寿司屋が教える最強『あじご飯』!私のYouTubeでも紹介しているので、動画で作り方をチェックしたいかたはこちらもぜひ。旬のあじで『あじご飯』の味(あじ)を楽しんでください!おあとがよろしいようでm(_ _)m 谷中松寿司の旬ネタ さてさて最後に松寿司の旬ネタをご紹介!今回は「新子(しんこ)」です。江戸前寿司の夏のネタの代表格といわれる、この時期にしか食べられない寿司ネタです。「新子」とはこはだの稚魚。小さな魚なので一かんに3〜4枚の新子を使ってにぎります。職人によっては8枚づけなんてかたもいらっしゃいますね。たいへん手間のかかるお寿司です。松寿司では、塩ではしめず、たて塩(塩水)に漬けてから酢でしめています。いちばん夏を感じてもらえる寿司ネタだと思うので、ぜひお店にもお越しいただけたら!最後までお読みいただきありがとうございました!次回の更新は8/11(金)。旬の〈いか〉のさばき方とおいしいレシピを紹介します。野本やすゆき料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。YouTube:野本やすゆきチャンネルInstagram:nomotobase谷中松寿司:yanakamatsusushi