入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。
回を重ねること六十回! 今年最後の更新となる「中の人」連載(社内ではそう呼ばれております)。なにか、年末年始の食卓で活躍しそうな料理をご紹介したいな~とあれこれ考えて、選んだメニューがこちら。前回に続き、編集を担当した『大戸屋的からだ想い定食』の中から、最近マイブームとなっているドレッシングのレシピを、お気に入りの食べ方と合わせてご紹介したいと思います。
十一月三十日に発売となった『大戸屋的からだ想い定食』では、大戸屋の人気メニューをおうちで再現するべく、料理研究家の村田裕子先生にレシピを考案していただいたんですが、前回ご紹介した万能・黒ごまペーストに負けず劣らず、気に入っているのがこの和風ドレッシング。大戸屋のサラダの味の決め手に欠かせない定番で、玉ねぎのすりおろしをたっぷり使っているのがポイントです。玉ねぎの香り、甘み、うまみを存分に生かした味わいで、玉ねぎをすりおろしているときから、食欲が増すというか、おなかが減るというか……。あ~玉ねぎって香味野菜なんだな~と改めて感じるというか……。とにかく、おいしいんですよね、ほんとに。
冷やしトマトにかけたり、いわゆるグリーンサラダにかけたり……。わが家では、あえて玉ねぎかぶりでオニオンスライスにからめて食べたりもするんですけど、このドレッシングをかけるだけで、シンプルな野菜のおかずが、ご飯に合う「和風味のおかず」になるのがうれしいところ。野菜だけでなく、ステーキにかけたり、しゃぶしゃぶのたれにするのもおすすめで、ご飯はもちろん、お酒もすすむんです、これが(笑)。
新年早々『大戸屋的からだ想い定食』の本格導入をと意気込んでいた山田ですが、すでに少しずつ大戸屋化しつつあるわが家の食卓。年末年始、野菜不足が気になるときは、切った野菜と和風ドレッシング。おせちに飽きたらこのスタイルで乗り切ろうと思います。
玉ねぎをたれやドレッシングに使うときは、刻むことが多かった山田ですが、すりおろすと玉ねぎの風味がより際立っておいしくなるんだな~ということをしみじみ感じる今日このごろ。野菜のうまみや甘さって、しょうゆや砂糖と同じく、料理の味を決める「調味料」になるんだってことに気づかされます。
ドレッシングというよりも、生野菜をおいしくしてくれる万能調味料と考えれば、アレンジの幅が広がる気がします。今回紹介するサラダも、いつもだったら切ってそのままラーメンにのせる豆苗とちくわに、ふと思い立って和風ドレッシングをうっすらからめてみたら、ラーメンまでおいしくなって驚いたという感じ。のっける具に味がついていると、スープを飲まなくても満足感があるってことも意外な発見でした(笑)。
オレぺのレシピを世に送り出しつづけているベテラン料理編集者4人が、これまで出会ったレシピの中から好きなもの、忘れられないものを自ら作って、撮って、語ります。
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