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休日課長の『The基本200』を極める。

食いしんぼうベーシスト・休日課長が10年以上、自炊のバイブルとして愛用する『The基本200』。毎月1品をおさらいとして深掘りし、ヘビーユーザーならではの目線でリコメンドします。

いんげんを最高においしくする! 『いんげんのごまあえ』のレシピ【休日課長がトライ】

2023.06.28

休日課長作・『The基本200』のいんげんのごまあえ

前回 絶対失敗しない、理想のふわとろぐあい。『基本の親子丼』レシピとは?

こんにちはこんばんは、休日課長です。この連載はひと言で説明すると、人のふんどしで相撲を取ります。私がお世話になったレシピ本・小田真規子さんの『The基本200』の料理を作って、食べて、その素晴らしさを暑苦しく語る企画。小田先生、本日もよろしくお願いします。 

第4回目のおさらいレシピは「いんげんのごまあえ」です。いんげんのさわやかな風味とごまの香ばしい風味が絶妙なバランスで成立しているこの一品、じめじめの梅雨にも、カラッと暑い夏にもぴったり。いんげんのよさを最大限引き出す『The基本200』テクニックが今回もポイントになってます。それでは、作っていきます!

風味豊かな「いんげんのごまあえ」のレシピ

【材料(2人分)】

さやいんげん(小)……120g

〈あえごろも〉
白いりごま……大さじ3
砂糖、しょうゆ……各小さじ2


  

休日課長

課長的 ここがすごいよ『The基本200』

「風味を引き出すためのひと手間がキモ」

いんげんにあえごろもをあえる今回重要なのは、いんげんとごま、それぞれの持ち味を最大限引き出したうえで、調味料をからませること。そのためそれぞれにひと工夫入れてるのが今回のレシピ。「風味を引き出すためにこのひと手間を入れてるのか」ということを感じることによって、“他の料理を作るうえでも役に立つ感覚”が身につくんじゃないかって、私は思います。
 

【作り方】

① いんげんを、塩もみする

いんげんをボールに入れ塩大さじ1をふり、塩が全体になじむまでもむ。
いんげんを塩もみする
「『The基本200』によると、塩もみすることで〈堅い繊維がこわれ、ゆでたときに塩がなじみやすくなります〉と書いてあります。これがいんげんの風味を引き出すポイント!」

② いんげんを塩ごと、ゆでる

鍋で水を沸騰させたら中火にし、いんげんを塩ごと入れてさっと混ぜる。
いんげんを塩ごと入れてゆでる
「口径20cmくらいの鍋がベターです!」

③ いんげんをざるに上げ、冷ました後、切る

2分ほどゆでたのち、ざるに上げ、重ならないように広げてさます。粗熱が取れたら、へたを切って長さ4cm程度に切る。
ゆでたいんげんをざるにあげる
なるべく重ならないように並べる
「できるだけ、重ならないように並べましょう!」

いんげんを長さ4㎝に切る
「色鮮やか! すでにおいしそうです!」

④ ごまを、煎って、刻む

フライパンにごまを入れ、中火で2分ほどいる。まな板に敷いたペーパータオルの上にいったごまをあけ、粒が1/2になる程度に刻む。
フライパンでごまを煎る
フライパンでごまを煎る
「これがごまの風味を引き出すポイント。幸せな香りがしてきます」

ごまを切る
「刃先の背を手で押さえて柄のほうを上下に動かすと刻みやすいです!」

⑤ すべてを、あえる

ボールにあえごろもの材料をすべて入れてよく混ぜる。食べる直前にいんげんを加えてさっと混ぜ、器に盛る。
あえごろもの材料を混ぜる

「食べる直前にあえることによって、いんげんの水分で味が薄まるのを防いでいます!」

風味豊かな「いんげんのごまあえ」完成!

いんげんのごまあえ
「じつにさわやか! このお皿とも合うなぁ」

いざ、実食!

いざ実食
いざ実食
ビールをぐびり
「いんげんの風味とごまの風味が渾然一体となって……口の中をさわやかな風が通り過ぎるような感覚。これ一品とビールでも成立しちゃうなぁ」


休日課長「やっぱり」

課長的 ここがすごいよ『The基本200』

‟いんげんを塩もみする”ことと、‟ごまを煎る”こと‟刻む”ことで格段に仕上がりが違います。作って食べていただければ、いんげん・ごまそれぞれの風味を最大限生かしたレシピであることがおわかりいただけると思います。また、『The基本200』は何でその一手間があるのか、理由がはっきり書いてあるのでとても記憶に残る。この一品を作ることで、いんげんを使った他のレシピや、ごまを使った他のレシピにも応用がきくところがさすがです。

あとがき


今回はつけあわせ的なシンプルな一品でしたが、そのぶん、より『The基本200』のすごさを感じられるレシピでした。こういう素朴な一品だからこそひと手間が大きな差を生みます。調理とは、「素材のよさを生かすための行為だ」、という側面をあらためて感じることができるレシピだなぁと、作っていて思いました。料理って、“思いやりのひと手間”、大切だなぁなんて。同時に、日々自分なりに工夫して“思いやりのひと手間”を発見することも楽しんでいきたいなぁなんて思います。


ちょっと概念的な話になってきましたが、まあ何よりも、このいんげんのごまあえ、めちゃうまいです。ビールとの相性はもちろんですが、キンキンに冷えた麦茶なんかも絶対合います。風鈴の音も合いますね。ぜひぜひ作ってみてください!


夏がもうすぐそこに。小田先生、本日もごちそうさまでした!
次回7/26(水)の「鍋しぎ」も、お楽しみに!

今回使った「ふるさと納税返礼品」

さとふる「大阪産(もん) 金いりごま 7袋)」
大阪産(もん) 金いりゴマ 7袋 非常な国内産のごまの中でも、さらに希少な大阪産の一品。

岸和田市の遊休農地を活用した栽培期間農薬不使用・有機栽培のごまを、風味よくいったピカピカの金ごまです。

大阪産(もん) 金いりゴマ
「色が濃くてきれいなので、料理が映えそう……」

この返礼品の詳細はこちら!
さとふる「大阪産(もん) 金いりごま 7袋」



休日課長

休日課長

1987年生まれ、埼玉県出身。「ゲスの極み乙女」「DADARAY」「ichikoro」「礼賛」の4バンドのベーシストとして活躍。音楽活動の合間にTwitterやInstagramに日々の自炊写真をアップしている。妄想の彼女へ向けてのメッセージがおもしろいと評判に。2020年に著書『ホメられるとまた作りたくなる!妄想ごはん』(マガジンハウス)を出版、21年に同書が原案本としてドラマ化された。 Instagram:@kyujitsu_kacho Twitter:@eninaranaiotoko

休日課長の『The基本200』を極める。
「The基本200」はこちら

料理・文・器/休日課長 撮影/伊藤徹也 レシピ/小田真規子 取材協力/さとふる

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