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飛田和緒さんの「月に1度のさもない昼ごはん」

ビーツの甘さを引き出す、お気に入りの食べ方【料理家・飛田和緒さん】

2023.12.20

人気料理家・飛田和緒さん。この連載は飛田さんの飾らないお昼ごはんをのぞき見させてもらいます。使うのは20年近く住む神奈川県・三浦半島の旬の食材! さて今日はどんな「さもない」お昼が見られるのでしょうか……?

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ようやく寒くなってきました。体がグッと楽ちんです。
寒いのは好きじゃないけど、もう暑いのはこりごり。しばらく寒さを満喫したい気分です。

市場や直売所の様子も一気に冬野菜モードに。

まるまると葉を蓄えた白菜や、葉がふさふさと立派についた大根、地元は三浦大根の産地でもありますから、大根の種類は豊富です。小松菜やほうれん草などの緑の濃い野菜もつややかに並んでいます。

今日出かけたのはここ何年か前にできた葉山ステーション。高速道路を下りてすぐのところにある、いわゆる道の駅的なところ。地元のかたはもちろん、海沿いのドライブを楽しみに観光でやってきたかたも朝早くから詰めかけます。
いや、ここを目当てに遠くからお出かけになっているのかもしれませんね。地元産の野菜や果物などのほかに、手作りのお総菜やお弁当、葉山の名店の味も並んでいますから、いつも活気があって楽しい場所です。

今日はここで必ず手に入る野菜で、お昼ごはん作ろうと、決めて出かけました。

どうしてもビーツのスープが食べたかったのです。
先日来たときにもビーツはあったんですが、種類が違って……。味はビーツなのに、あの独特な真っ赤な色にならず、ややがっかりしたものですから、リベンジしたく。
ビーツといえば缶詰でしか食べられませんでしたが、近年国内でも栽培されるようになって、生のものが手に入りやすくなりましたね。ここでも旬の季節になるとよく見かけるので、自然とビーツの料理がとても身近になり、食べる機会が増えました。
 

ビーツにも種類があるのだとか

よく見かけるのは赤紫のもの。煮ると色が出て、他の野菜も赤紫に染まるくらい、濃い色が特徴的。よくいわれる土臭い味わいもこの種類が強く感じます。

ローストしたりして加熱すると甘みがあふれておいしい。みなさんがよくご存じのボルシチもこの色のタイプを使って作ります。写真にある赤と白のまだら模様のビーツはほとんど色が出ません。
ごめんなさい。本当は横に輪切りにすると、かわいらしい渦巻き状になるんですが、わたしうっかり縦に切ってしまいました……。

薄く輪切りにしてサラダなどに入れて生のまま食べてもおいしいですよ。皮はピンク色で、加熱するとほぼその色はなくなります。赤い色を期待して煮込んだりしてもご希望の色にならないですから、買うときには注意です。

まあ、それを先日わたしはやってしまったわけです。ホイルで包んでオーブン焼きにしましたら、中から白いかぶのようなものが出てきて、えっ色落ちするの!? って驚きました。まだ出会えてませんが、黄色や白いビーツもあるようですよ。

ビーツのオーブン焼き

ビーツの茎を落としてよく洗い、1つずつホイルで包んだら、200℃のオーブンで40〜60分焼きます。串を刺してみてすっと通れば加熱完了。粗熱が取れたらホイルのまま保存容器に入れて冷蔵庫へ。使うごとにホイルから出して薄皮をむいて食べます。
しっとり柔らかく、味が濃くて本当においしい!

幅5mmくらいに切って、塩とこしょうをパラリ。オリーブオイルやバルサミコを回しかけます。食べきってしまうくらい好みの味なので我が家の定番になりました。このままサラダやスープにも使えますから、下ごしらえのつもりでオーブンに放り込みます。

ゆでてもおいしいのですが、色がゆで汁に出てしまうのが気になって……。そして、オーブン焼きのほうが甘みが出る気がするのです。

本日のお昼ごはんは?

とはいえ、今日のお昼にオーブン焼きしていては間に合わないので、生のままザクザク切って炒めてからスープにしました。

まずにんにくとオリーブオイルを鍋に入れて加熱。香りが出てきたらビーツとお好みの野菜を入れてさっくりと炒め、ふたをして蒸し焼きにします。野菜の水けが出てしんなりとしてきたら、水を加えてことこと煮て。塩で味をととのえてでき上がり。
野菜は冷蔵庫にあったキャベツの外葉とじゃがいも、使いかけの玉ねぎ、ねぎ、にんじんを。味出しにベーコンを少々、使いかけのレンズ豆も放り込んで、具だくさんなひと皿に。トースターで焼いた冷凍プチパンも添えて、大満足のお昼ごはん。

明日は残ったスープをハンドミキサーで撹拌してポタージュにしてもいいな。サワークリームか、水きりヨーグルトを添えたい。食べて早々次の展開を考えます。

ほかにも新鮮な地元野菜を

ビーツのほかに買った野菜はオレンジ色のカリフラワーと、菜ばな、アスパラ菜。
すでに春らしい野菜までそろいはじめています。そういえば早春キャベツもあったなー。暑さが長引いたおかげで、秋冬野菜も混乱しているでしょうね。
カリフラワーは薄切りにしてアンチョビーとにんにくが入ったオイルで焼きました。

アスパラ菜はさっと天ぷらごろもにくぐらせて揚げてみました。

オーブン焼きしたビーツも塩とこしょうで味をつけてサラダに。今夜のつまみ。菜ばなはゆがいて昆布じめにして明日食べる予定です。

三浦半島が南国に

先月の話で、パパイアが直売所に並んでいたことを書きましたが、なんと市場にも、地元スーパーにもあって、すっかり地元産に定着していました。シークヮーサーも売っていて、本当にここは南国になったんだと実感。シークヮーサーは沖縄のものと思っていましたから、驚きました。

でも、このあたりはかんきつ類は育ちやすい場所。
うちにはレモンの木がありますし、お隣のお宅にはきんかん、ゆずの木があります。たわわに実ったみかんの木もよく見かけますよ。そこにシークヮーサーが加わるんですね。絞るたびに種をとっておいてわが家の庭に植えてみようと思います。

さて、半年のお約束で続けてきた連載でしたが、もう少し続けることになりました。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

すっかり師走。お忙しい時期とは思いますが、ご自愛いただき、みなさまよい年末年始をお過ごしください。また来年元気に会いましょう。

飛田和緒


飛田和緒(ひだかずを)

料理家。神奈川県・三浦半島に夫・娘と住みはじめてから18年になる。海辺暮らしならではの魚料理や、地元の食材を使ったシンプルな野菜レシピが人気。繰り返し作りたくなる常備菜は、幅広い層から支持されている。お弁当や朝ごはんの記録をつづったインスタグラム(@hida_kazuo)も話題。著書に『いちばんおいしい野菜の食べ方』(小社)など。

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文・写真/飛田和緒 撮影/大森忠明(バナー、プロフィール画像)

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