※この記事は2023年8月22日に再編集したものです。
年末年始、みんなで囲むすき焼きには〈ちょっといいお肉〉を奮発することもありますよね。だったら、絶対においしくいただきたいもの!
そこで
すき焼きの名店・人形町今半を取材し、創業以来50年以上愛されている『秘伝の割りした』を教えてもらいました。
料理長いわく、「
牛肉のうまみを引き立てる、甘く濃厚な割りしたが今半流」とのこと、特別に家庭で作りやすいレシピにして教えてもらいました。また、味が煮詰まったときに使用する「
濃い昆布だし」もセット。
前日に仕込むことで味がまろやかになるので、翌日の「極上すき焼き」をわくわく楽しみにしながら作ってみてください!
【目次】
人形町今半直伝『秘伝の割りした』のレシピ今半流『すき焼き』の食べかた人形町今半流・名物のしめ「ふわ玉ご飯」
人形町今半直伝『秘伝の割りした』のレシピ
作りやすい分量と作り方
(1)小鍋にしょうゆ1カップを入れ、中火で沸騰直前まで熱する。アクが出たら火を止めアクを取る(沸騰すると香りがとぶので火加減を調整する)。
(2)別の小鍋にみりん1カップ、砂糖1/2カップ、酒少々を入れて中火で熱し、ときどき混ぜながら3分ほど煮てアルコールをとばす。
(1)を加え、沸騰直前まで熱する。ふたをして室温で一晩置き、味をまろやかにする。
「昆布だし」の作りやすい分量と作り方
ボールに昆布5×5cm、水1カップを入れてラップをかけ、室温で一晩置く。鍋に移し、中火にかけて煮立ったら火を止め、昆布を取り出す。
こちらで味の要である秘伝の割りした&濃い昆布だしは完成です!
人形町・今半流 すき焼きの食べかた
まずは肉のみで、脂のうまみを堪能。
肉はさしの多いリブロースや肩ロースがおすすめ。脂身がクリーム色がかっているものは、熱に溶けやすく、よりうまみを感じます。
すき焼き用鍋(口径29㎝を使用)を中火で熱し、温まったら割りしたを鍋底の3分の2をおおうくらいに注ぎ、人数分の肉を広げ入れます。
両面がうっすらピンク色になるまで10秒ほどずつ焼くように炊いたら、溶き卵につけて食べて。続いて……
肉のうまみが出た割りしたで、野菜を味わう
野菜などの具を鍋に並べ入れ、ときどき返して割りしたをからめて焼くように炊きます。春菊など、火が通りやすいものから順に、溶き卵で食べていきます。
最後は競演! 野菜、肉と交互に味わう至福のとき
火が通りづらい具は片側に寄せ、あいたスペースで食べる分の肉をさっと焼くように炊きます。野菜などの具と肉を好みで追加して食べて。
食べている途中、味が濃くなり、割りしたがぶくぶく煮つまったら〈昆布だし〉の出番。泡を消すようにを少量差すことで、うまみはそのまま、ほどよい味の濃さに!
具がなくなっても、「ごちそうさま」はまだ早い!
人形町今半流・名物のしめ「ふわ玉ご飯」
甘い割りしたがからんだとろとろ卵がたまらないと、愛好する人の多い一品がこちら。
鍋底に残った少量の割りしたを温め、溶き卵4個分を流し入れる。箸でぐるぐる混ぜ、半熟状になったら温かいご飯にのせるだけ。刻みねぎと粉山椒を好みでふればでき上がりです。
地域や各家庭でさまざまな食べかたがある「すき焼き」ですが、このレシピ&食べかたなら、お店気分も味わえて楽しい時間になるはず。
年末年始のごちそうですき焼きを考えているかた、試す価値ありですよ!
教えてくれたのは……
人形町今半・人形町本店 沼田信義料理長
人形町今半は、数多くの食通に愛される、明治からの伝統のある牛料理の店。こだわりの黒毛和牛をステーキやしゃぶしゃぶなどで堪能できるが、なかでも、独自の黄金比率による割りしたで作るすき焼きが絶品と有名。
※2016年取材当時の情報です。
(『オレンジページ』2016年12月17日号より)
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