8月も最終週。あと少しで夏休みも終わりですね。お子さんの自由研究がまだ終わっていなくて……というときにぴったりなのがじつは料理。食材の変化を観察しながら「なぜこうなった?」とさまざまな変化のふしぎについて考えることで思考能力をきたえられる、料理はとっても身近な科学なんです。
今回はふだん飲んでいる牛乳でおいしく実験してみましょう。まず、牛乳の主な成分は、たんぱく質、脂肪、炭水化物。牛乳は、炭水化物の糖が溶けて中性になった水分に、たんぱく質と脂肪がくっつかずに浮かんでいる状態です。
さて、そこに酸を入れて温めてみましょう。ふしぎな変化があらわれますよ。
●材料(作りやすい分量)
牛乳……500ml
レモン汁……20ml
●用意するもの
口径約20cmの耐熱のボール
スプーン
ボール
ざる
目の細かいふきん(またはさらし)
【作り方と観察ポイント】
(1)
牛乳にレモン汁をくわえる

口径約20㎝の耐熱のボールに牛乳、レモン汁を入れて、スプーンで混ぜる。電子レンジ(600W)で4分30秒~5分温める。固まっていなかったら、さらに1分温める。取り出すときは、やけどに注意。
レモンの酸によって、牛乳の水分が酸性に変化して、たんぱく質どうしがくっつきはじめます。
(2)
スプーンですくってみる

スプーンの上をよく見てみると、白いはずの牛乳が透明になって、中に白いかたまりができているのがわかります。これはたんぱく質が脂肪も抱え込んで固まっているから。

(3)
よく絞って水けをきる

ボールにざるを重ね、ふきんを敷く。(2)の温めた牛乳をあけて、5分ほどおいてさましたら、よく絞って水けをきって完成。2~3日以内に食べきって。
こうしてでき上がったものが、ぽろぽろとした「カッテージチーズ」。少し塩をふってそのまま食べたり、サラダやパンにのせて食べても美味ですよ。
ふだん何気なく作ったり食べたりしている料理でも、科学の視点で見てみると、「へぇ!」と思う発見がいっぱい。お子さんといっしょに観察して、新たな気づきを楽しんでみてくださいね。
(
『食べ物の「なぜ」を探ろう! キッチン実験室』より)
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