
2016.04.07
ダイエットに励んでも、なかなか効果があらわれない……その原因は腸内の「デブ菌」にあるかもしれません。
腸内環境の改善は多くの健康効果があることが分かっていますが、医学博士の藤田紘一郎先生によると、近年の腸内フローラ(腸内細菌がグループごとに集まっている様子)の研究では「腸内フローラが太りやすさにかかわっている」ことが明らかになっているそう。腸内にはデブ菌とヤセ菌が存在し、デブ菌が増えると太りやすく、ヤセ菌が増えるとやせやすくなるというのです。
デブ菌、ヤセ菌とは、腸内の「日和見菌」に分類されるもの。日和見菌は腸内でももっとも数が多く、善玉菌と悪玉菌、勢力が強くなったほうに傾く傾向があり、それによって腸内環境が大きく変化するものです。
やせる体質に導くヤセ菌は、腸内で「短鎖脂肪酸」を作ります。この短鎖脂肪酸は脂肪を蓄積しにくくしたり、脂肪を燃焼させるという働きが。いっぽうのデブ菌は脂肪細胞にどんどん栄養を取り込ませる性質を持っています。つまり、ヤセ菌が多い人は脂肪が蓄積しにくく、デブ菌が多い人は結果的に太ってしまうということに!
ダイエットの努力が、腸内環境で左右されてしまうなんて……、でも大丈夫! ヤセ菌を増やす食生活を心がければ、腸内環境は改善できます! そのためにおすすめなのが「酢たまねぎ」。
酢たまねぎ
腸内環境の改善に大切なのは、善玉菌のえさとなるオリゴ糖や水溶性食物繊維、善玉菌を元気にする発酵食品を食べること。「酢たまねぎ」は、発酵食品の酢とオリゴ糖を含む玉ねぎを使っているのがポイントなのです。ではさっそく、作り方を見てみましょう。
材料(作りやすい分量)
【1】玉ねぎ(2個)は縦半分に切り、あればスライサーで縦に薄切りにし、ボールなどに入れて30分~1時間おく。
【2】鍋(ホーローかステンレス製のもの)に酢(1と1/2カップ)を入れて中火にかけ、温まったらはちみつ(大さじ3)、塩(小さじ1)を入れて溶かす。
【3】玉ねぎを入れて弱火にし、少ししんなりするまで1~2分煮る。粗熱が取れたら密閉できる容器に入れ、冷蔵庫で2週間ほど保存可能です。そのままでもおいしくいただけますが、これにヤセ菌の大好物である水溶性食物繊維をプラスすれば、さらにパワーアップ! たとえば……
わかめのサラダ
水溶性食物繊維の代表選手であるわかめと合わせれば、最強のヤセ菌増量メニュー!
オクラとまぐろ丼
オクラのネバネバは、水溶性食物繊維をたっぷり含んでいる証拠です。酢玉ねぎをのせた酢めし風のご飯で、さっぱりしたどんぶりに!
ほどよい酸味で食べやすい酢たまねぎは、いろいろなメニューにアレンジできるのもうれしいところ。腸内環境を整えれば、効率よくダイエットの結果が出せるはず! ぜひお試しください♪
撮影/福尾美雪、スタイリング/久保田加奈子、イラスト/タムラ サチコ、文/編集部・狩野
(『からだの本』vol.04(オレンジページ刊)より)
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