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【編集マツコの 週末には、映画を。Vol.50】「劇場版 おいしい給食 Final Battle」

2020.03.05


こんにちは。ふだんは雑誌『オレンジページ』で料理ページを担当している編集マツコです。
1人食事の時間を楽しむオジサンの食レポとか、食費月3万円でやり繰りする男子2人の食生活とか、失恋の痛みを忘れるために美食道を突き進む編集者女子のストーリーとか、食ドラマの充実ぶりがすごいですよね、昨今。全部好きです。
逆に言うと、こんな群雄割拠の世界に殴り込みをかけるのは相当ハードルが高いのでは……。昨年の秋にTOKYO MXで『おいしい給食』のドラマが始まったとき、そんなことを思いました。

杞憂でした。給食をこよなく愛する熱血中学教師と生徒による真剣バトルに、すっかり夢中になってしまったのです。ハマったのはマツコだけでなく、あまりに美味しそうな食べ方アレンジが紹介されると「神回」と称されるなど(どれも神回でしたが)、水面下で話題を集めていたこのドラマが、ついに映画化です。その名も『劇場版 おいしい給食 Final Battle』。
熱血教師を演じる市原隼人さんのハマりっぷりといい、80年代を舞台にしたほどよいノスタルジック感といい、『おいしい給食』というシンプルなタイトルからは想像もつかないほどの奥深さ!
給食の良さを余すところなく伝えてくれる作品です。


僕も給食は大好きでしたが、この映画の甘利田幸男(市原隼人)の情熱には負けるかもしれません。
なんせ、いただきますの前に謎の「給食ダンス」を踊っちゃうくらいですから。甘利田先生は数学教師。何よりも給食を食べることが好きで、食べる順番や、おかずと炭水化物とのバランスをとことん考えながら食べる「給食絶対主義者」。ひとたびそれぞれのメニューの味を楽しんだ後は、わき目もふらずに一気に食すのが甘利田スタイル。
そんな彼のライバルが、甘利田にはできない柔軟なアレンジで給食を楽しむ給食マニアの生徒・神野ゴウ(佐藤大志)。
ドラマでは、冷凍みかん、ミルメーク、焼きそばパンetc.いずれもゴウの創意工夫を凝らした食べ方に注目が集まりました。劇場版でも「そう来たか」というアレンジが登場しますよ。
それに注目しているのが甘利田先生だけで、他の生徒は特に気にしていないのも面白い。
「どちらがおいしく給食を食べるか」という2人のバトルが『おいしい給食』の見どころです。

さて、ドラえもんと同じで劇場版では何か事件が起こらなければなりません。それはなんと、給食廃止の危機。
理由は子どもの増加に給食センターが対応できないというから、時代の変化を感じます……。1984年の設定ですからね。
廃止案を阻止したいけど、教育委員会の決定は絶対。折しもゴウは、「給食改革」をマニフェストに掲げ、生徒会長に立候補したところでした。
立場は違っても給食を愛する気持ちは一緒。2人は給食廃止をなんとか阻止できるのか……。


最初にドラマを見たとき「なぜ80年代」と思ったのですが、この時代設定が実はポイント。というのも、80年代はパンに代わってご飯が出てくる転換期でもあり、クジラの竜田揚げのようなメニューもまだ存在していた時期でもあり、給食ヒストリー的にかなりバラエティに富んでいた時代らしいのです。かつ、現代でなく昔の設定にすることで今の大人たちが「懐かしい~」と楽しめますよね。甘利田先生はじめこの学校には熱血教師が多い印象ですが、ちょっと厳しすぎる指導も含めて80年代だなあと感じます。
この常節中学校の校訓は「食育 健康」。それゆえ給食の前に校歌を合唱する習慣があって、この校歌を聞くだけで見ているこっちも給食が食べたくなっちゃうんです。
ちなみに僕が好きだったメニューはツナが入った春巻きでしたが、「そんなのあったっけ?」と言われてしまうことが多いです。覚えている方、いませんか?

甘利田とゴウは給食を美味しく食べる戦いのライバルとして、バチバチしながらも互いに認め合っている存在。
では給食だけが2人をつなげているのかというとそれも違う。甘利田は、先生同士の会合などには参加しない一匹狼タイプ。ゴウも、あまり他の生徒と交流している描写はなく、それぞれのちょっとだけ孤独な部分が2人を結びつけているのかなあという気もしています。


この映画を見て改めて思いました。給食ってみんなが同じものを食べるからいいんだなと。お弁当も作ってくれた人の愛情を感じられてとてもいいと思うのですが、どのくらいの手間やお金をかけられるかは家庭によって違いますよね。料理が上手な親ばかりじゃないし……。その点、給食は平等。
あと、たいていの給食って席が近い4~5人くらいでかたまって食べませんか? だから自然と話も盛り上がるような。
ただ美味しい、だけじゃないんですね給食の魅力は。この映画を見ると、それがよーく分かります。

ちなみに、人と会話が途切れたときにも給食はお役立ち! 「●●さん、給食で何が好きでした?」と問いかければしばらくは会話がもちます。この作品を見て「この前こういう映画を見て……」と作品紹介から始めれば完璧。意外なほど盛り上がって、以前より仲が深まるかも!


「劇場版 おいしい給食 Final Battle」  3月6日(金)よりユナイテッド・シネマ豊洲ほかにて全国公開
©2020「おいしい給食」製作委員会


【編集マツコの 週末には、映画を。】
年間150本以上を観賞する映画好きの料理編集者が、おすすめの映画を毎週1本紹介します。
文/編集部・小松正和

次回3/13(金)は「もみの家」です。お楽しみに!

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