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亜希さんの18年続く弁当作りの極意「自己満足でいいんです!」

2024.04.01

亜希さん

どんどんうず高く積まれていく塩から揚げ(弁当箱からのはみ出し6.5cm!)に、どっさり特盛の焼きうどん(うどんは何と3玉入り!)。ご飯を詰め込むとなれば、その量はなんと2合!

亜希さんが作るお弁当は、抜群にそそる見た目はもちろん、その豪快な盛りつけと量が「本当にふたが閉まるの⁉」と話題です。亜希さん自身も、SNSにアップする際には「#ふたが閉まるのか」とつけるほど。

そんな亜希さんの初の、弁当レシピがぎゅっと詰まった書籍亜希の「ふたが閉まるのか?」弁当~母ちゃんと息子2人、笑いと涙の18年の弁当記録~がこのたび発売! そそる絶品弁当のレシピだけでなく家族の話や野球の話、亜希さん自身のあれこれをつづったエッセイもたっぷり掲載されています。

でき上がったばかりの一冊を手に、今までのお弁当生活についてお話を聞きました。前編に分けてお届けします。

目力ある表紙がウリ! キッチンに置いて、一日を始めるスイッチ代わりに

――まず、この表紙がとても印象的で目立つと思いました。いろいろなパターンを撮られたんですよね?

お弁当を作っているすべての人の気持ちを代弁する思いで、笑顔やおすましなど表情を変えて撮ったんですが、選ぶときはすごく迷いました。今まではモデルのお仕事をしてきて、きれいに見える写真を選んできたんですけど、今回は別! みなさんとばっちり目が合うように、パワーを送れるように、目力が強いものを選びました。そもそも弁当から顔が出てくるなんて、そうそうないですよね。

ぜひキッチンに置いてほしい! お弁当を作る前でも、元気がないときでも、私と目が合うことでみなさんへのエールになったり、一日のスイッチを入れるきっかけになれたらいいな、と(笑)。

東京・釜浅商店で行われた出版記念イベント。参加者を前に表紙について語る亜希さん

――たしかにこの表紙は、書店でもバッチリ目が合います。お弁当を食べつづけてきた息子さんたちの反応はいかがでしたか?

感想はまだもらってないんです。でき上がったばかりだから、ひと言書いて、あとがきに付箋をつけて渡したところ。どうでしょうね。楽しみにしています。

――表紙といえば、亜希さん直筆の文字もとても印象的です。ページ内でも書かれていますね。

表紙の文字だけでなく、各章の言葉「茶色いは正義」や「私の原点 ソウルフード」なども書きました。依頼されて書きはじめたら止まらなくなっちゃって。「もっといいものが書けるかも!」とたくさん書きました。
母がね「料理ができて字がうまければ、そこそこきちんとした人間に見える」と言っていたんです。うちは裕福じゃなかったからこそ、きちんと身につけておくといいよという教えだったんでしょうけど、結果的にどちらも盛り込めた一冊になりました。
亜希さんの直筆原稿のごく一部。達筆さが伝わってきます!

お弁当の変化は、人生と比例しているのかも⁉

――もともとは『オレンジページCooking』で連載していたものがベースですが、章でいうと「やっぱり、定番は強い」は、新たに撮影したものですね。

はい。表紙の塩から揚げや、ハンバーグ、おむすびやカレーなど、定番料理を中心にした章です。今回作ってみてあらためて感じたのですが、定番の味ってそのときによって変わってくるものだなぁと。たとえばから揚げだったら、昔はしょうゆやにんにくなど下味をつけたりしてあれこれ工夫していたんですが、今はすっかりそぎ落とす感じになっていて。下味なしで揚げてから、塩をかけるだけ! それで充分でしょ! って。
表紙にもなった「究極の塩から揚げ弁当」。はみ出しなんと6.5㎝!

――ハンバーグも同じように塩味ですね。食べる側がケチャップやポン酢をかければよし、と。これは、作る側もとても楽だと思います。


おいしいしね。お弁当ってあわただしい朝に作るもので、毎日続いていくことだから、自分が無理なくできるようにすればいい。私は自己満足でいいと思ってるんです。いろいろ盛り込んだ時期もあれば、だんだん引き算になってきてそぎ落とすようになりました。そう考えると、人生と似てますね。山を登ってみたり、下り坂になったり、踊り場みたいなところで休んだりしながら、だんだんカッコつけずにそぎ落とすようになってきて。お弁当と人生って比例しているのかも!

――なるほど。一冊を通してみるとそういう変化も伝わってきます。変化といえば、定番としては魚が増えたり「野菜だけでも、ふた閉まらず?」の章では野菜を多く入れるようになったりという流れもすごくわかりました。

 
息子自身が体づくりに気持ちが向いてきたからですね。揚げものを控える日もあれば、野菜たっぷりの日もある。魚でも野菜でも、しっかり午後も頑張れるようにボリューム満点なのは変わりません(笑)。元夫の清原さんのためにアスリート向けのおかずをいろいろ作っていたので、それがベースになって息子にも生かされているなと思います。白身たっぷりのホワイトオムレツを作ったり。
 
――そういった家族のお話についてのエッセイもたくさんあるので、読みごたえのある一冊だと思います。

一冊通してみて、あらためて記録することっていいなと思っています。息子たちにとってもありがたいことだなって。お弁当にまつわる話って、家族の記憶でもあるとあらためて思っているところ。

この本の最初に、今まで撮りためたお弁当の写真がズラーーッと並んでいるページがあるんですが、これを見ているといろんな思い出が浮かんできちゃう。気合入れてカッコつけて作ってたな、とか、ごほうび弁当で肉だけどーんと思い切ってのせてるな、験担ぎでソースカツ入れたなぁ、とか。うちは男の子だから特別な感想があったわけじゃないけれど、毎回残さずしっかり食べてくれたから、それが親子のやり取りでもあったんですよね。エッセイではそんな私の思いや、息子たちの状況なども書いているのでお弁当を作りながらでも、料理の合間でも、寝る前でも、読んでいただけたらと思います。そうそう、この本、開きがいいのもウリ!
――ページを開いてぐっと押すとその状態がキープできて便利ですよね!

料理中に本が閉じちゃうと、粉がついた手でまた開いたりしてめんどうじゃない? それがないからいい! きっちり開く作りなので、お弁当の迫力も伝わるかなと思います。この焼きおむすびのページもすごく気に入ってる! 閉じればきちんと戻るので、表紙を見せながらキッチンに立てて置けるし(笑)。

――みなさん、ぜひキッチンに一冊。

そう! 私はふたを持っているけど、みなさんはぜひ敬礼して(笑)一日をスタートしてください!

〈PROFILE〉

亜希

(料理家・コメンテーター・ファッションブランドディレクター)
1969年、福井県生まれ。2019年にモデル業を引退。現在はアパレルブランド「AK+1」のディレクターを務めながら、テレビのコメンテーターや料理家として活躍。大学生と高校生の男児を育てている。食べざかりの息子たちに作る豪快な料理や、明るく飾らない人柄が、幅広い世代に人気。日テレ系の情報番組「DayDay.」にて木曜レギュラー(隔週)として活躍中。YouTube「亜希の母ちゃん食堂」配信中。オンラインサロン「まどい家の人々」も好評。著書に『家 ごはんと野球』(CCCメディアハウス)ほか。

亜希の「ふたが閉まるのか?」弁当~母ちゃんと息子2人、笑いと涙の18年の弁当記録~

18年にわたり、野球に打ち込む2人の息子に豪快弁当を作り続けてきた亜希さん。待望の初弁当レシピ本が発売! おいしさもボリュームも規格外のレシピは、見るだけでおなかが空いて元気になれるはず。家族、子育て、野球……。充実のエッセイ&コラムも必読です。お弁当を作る、すべての人へエールとなる一冊!/1760円 オレンジページ


取材・文/晴山香織 撮影/阿部健 弁当写真/伊藤徹也

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