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気になる『墓じまい』の費用目安と手続きは?代行サービスを賢く利用する方法を解説

「継ぐ人がいない」「遠方で管理できない」などの理由から、墓じまいを考える人が増えています。ただ、いざ進めようとすると、どのくらいお金がかかるのか、何から始めればいいのか……わからないことだらけ。

そこで、墓じまいにかかる費用の目安と進め方のポイントを、相続実務士の曽根恵子さんに教えていただきました。

墓じまいの費用の目安

墓じまいとは、現在ある墓石を撤去して更地に し、墓地の管理者に土地を返還すること。墓じまいにかかる費用は、一般的に以下の3項目。撤去工事費だけでなく、遺骨を取り出す際の法要や、檀家を離れるための費用も発生します。

今あるお墓にかかる費用

◆ 墓石の撤去・処分
→10万~20万円(1㎡あたり)

◆ 遺骨の取り出し
→1万~3万円(遺骨1柱あたり)

墓石の撤去は石材店に依頼します。寺院や霊園によっては、石材店を指定(提携)しているケースもあるため、まずは管理者に確認を。事前に見積書を取り、内容を比較検討しましょう。

新たな納骨にかかる費用

◆ 石碑や骨つぼの運搬費
→数千~数十万円(量や距離による)

◆ 新たな納骨先にかかる費用
→数万~数百万円
(例)永代供養タイプ……10万~100万円
散骨……5万~30万円

新たな納骨先を選ぶときは、通いやすい場所かどうかに加え、維持管理費用や管理体制もチェックしておくのがポイント。供養方法は家族・親族でよく話し合って決めましょう。

寺院へのお布施や手続きにかかる費用

◆ 閉眼供養(墓から魂を抜く儀式)
→3万~5万円

◆ 離檀料(檀家を離れる費用)
→10万~30万円

◆ 改葬許可申請書など
行政手続きの手数料
→数千円

「閉眼供養」とは、住職に読経してもらい、お墓に宿っているご先祖様の魂を抜く儀式のこと。あわせて、檀家を離れる際の「離檀料」も発生します。また、自治体への「改葬許可申請」や「埋葬証明書」の提出など、行政手続きの手数料も必要です。

①+②+③=30万~400万円

お世話になったお寺とのやりとりは、ていねいに

自治体へ提出する「埋葬証明書」は、現在の墓地の管理者に発行してもらう必要があります。寺院との関係が悪化すると、手続きが滞ることも。方針が決まったら早めに連絡をとり、事情をていねいに説明しましょう。

また、離檀料は法律で定められたものではありませんが、「お布施」として渡すのが通例です。高額な離檀料を提示された場合は、消費生活センターに相談を。

「墓じまい代行サービス」を利用する方法も

霊園業者や石材店などが手がける「墓じまいパック」を利用するのも一つの手。お墓の撤去から永代供養の手配、遺骨の移送までを一括で依頼できるサービスです。ただし、上記の諸費用とは別に代行手数料が発生するため、予算と手間のバランスを考えて検討しましょう。

今後の管理負担や家族の考え方も含めて、納得できる方法を選ぶことが大切です。自分たちに合った形で、無理なく進めていきましょう。

※2026年3月10日時点の情報です。

教えてくれたのは……曽根恵子さん

相続実務士®。公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、「株式会社夢相続」代表取締役。相続実務士の創始者として、これまで1万5000件以上の相続相談に対応。講演やセミナー、メディア出演など多方面で活躍。監修書に『 実家問題がすべて解決する本 』(扶桑社)などがある。

『オレンジページ』2026年4月17日号より)

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監修/曽根恵子 イラスト/沼田光太郎 取材・原文/太田順子 文/池田なるみ