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「舘さんに会えば、僕はすぐに〈ユージ〉になれるんです」柴田恭兵さんインタビュー

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俳優 柴田恭兵さん
しばた きょうへい/1951年、静岡県生まれ。75年に劇団「東京キッドブラザース」に入団し、キャリアをスタート。86年にテレビドラマ「あぶない刑事」でブレイク。その後刑事ドラマシリーズ「はみだし刑事情熱系」や「ハゲタカ」「空飛ぶ広報室」、映画「半落ち」「北のカナリアたち」など、幅広い分野の作品に数多く出演している。
8年ぶりの新作も、
すぐに役に入れました。
舘さんに会えば、
僕はすぐに「ユージ」になれるんです
ダンディー鷹山&セクシー大下。これだけで、ほとんどの人がどの作品をさすのかわかるほどの人気を誇る「あぶない刑事」。横浜を舞台に、刑事の鷹山敏樹(タカ)と大下勇次(ユージ)が軽妙なトークと激しいアクションを繰り広げるシリーズです。
映画「帰ってきた あぶない刑事」は、前作「さらば あぶない刑事」からは8年ぶり、ドラマシリーズ開始からは38年となる新作。これだけ長く続いているチームですが「じつは、一度もプライベートで食事に行ったり、撮影後に飲みに行ったりしたことはないんです」と、ユージを演じる柴田恭兵さんが教えてくれます。

「だからこそ、長く続けてこられたんだと思います。この現場ではお互いのポジションをリスペクトしあっていて、役者どうしの信頼関係がある。それに、次の作品までに時間があくこともあったから、いつでも新鮮な気持ちで役に入ることができたんです」
主役ふたりのかけ合いや絶妙な間。息の合ったバディぶりと、やるときはやるというスタイリッシュさ。あえてプライベートをいっしょに過ごさず、お互いを尊重するからこそできる表現なのだといいます。だから、これだけ長く続く作品になり、多くの人を飽きさせずに魅了しているのでしょう。
「じつは、タカとユージは、シリーズ当初から役作りはしませんでした。決められたキャラではなく、自分たちで作っていきたくて。ユージは僕だし、舘(ひろし)さんは、いつだってダンディーなタカ。舘さんに会えば、僕はすぐユージになれるんですよ」
ユージが横浜でいちばん走り回った刑事という設定は、じつは柴田さん自身が草野球で培った俊足を生かしてのことだったのです。

今作では、そんなタカとユージの変わらぬ姿が見られるほか、どちらかの娘かもしれない女性が登場し「ちょっとウェットで、今までにないタカとユージをお見せできると思います」とも話します。
柴田さんが何度も「タカとユージ」と口にするほど「あぶない刑事」は何年たっても主役ふたりの物語というのは変わりません。70歳を過ぎてもふたりが永遠のバディだということは、今作からもしっかりと伝わってくるはずです。
柴田恭兵さんイチオシ!
うどん打ち
「おいしい」の言葉がいちばんうれしい!
ここ数年、柴田さんがハマっているのは、うどん打ち。「気に入っているうどん用の小麦粉があって。水と塩、日本酒を少し混ぜてこねて、ねかせて踏んでを繰り返し、好きな細さに切って、と。鍋に入れたり、冷凍しておいて好きなときに食べたりしています。気分転換にもなるし、何より家族に『おいしい』って言ってもらえるとうれしくて、また作ろうって思うんですよ」。
これに注目!
「帰ってきたあぶない刑事」

5月24日(金)より全国公開
監督/原 廣利
脚本/大川俊道、岡 芳郎
出演/舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、土屋太鳳ほか
配給/東映
柴田恭兵さんからの直筆メッセージ

撮影/鈴木康史 取材・文/晴山香織 ヘア&メイク/澤田久美子 スタイリング/古舘謙介
・2024年4月現在の情報です。