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ほぼ100均で見つけた防災グッズ~プチプラ防災のポイントとおすすめグッズ①

地震、台風、豪雨など、いつどこで起こっても不思議ではない大災害。それでも、防災というとハードルが高く感じてしまう人も多いのでは? そこで、国際災害レスキューで防災のプロでもある辻直美さんに、手軽に買えてしっかり役立つ100均グッズを教えてもらいました。9月1日の防災の日を前に、今回はプチプラ防災のポイントとおすすめグッズ〈その1〉をご紹介します。

教えてくれたのは……辻直美さん

国際災害レスキューナース。阪神・淡路大震災を経験したのを機に災害医療に目覚める。被災地での過酷な経験をもとに、本当に使える防災術を講義や講演、メディアなどで精力的に発信中。著書に『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(扶桑社)など。

必要以上にお金をかけなくても災害への備えはできる!

防災=防災専用のグッズを買いそろえないと、と思っていませんか? もちろん、値の張る専用グッズはそれなりの価値があるものも多いですが、「じつは、100円ショップ(100均)で売られているプチプラグッズでも充分使える&役立つものがたくさんありますよ」と話すのは国際災害レスキューナースの辻直美さん。そして、大事なのはいざというときに使いこなせるかどうかということ。せっかく買っても自分が使えなければお金の無駄になってしまいます。「ふだん使っているもので、災害時に役立つものもたくさん。知識があれば備えをコンパクトにもできますよ」。そのためにも、備えて安心ではなく、災害時にどんなシーンで使うかをイメージしておくことが重要だそう。そこで、辻さんお墨つきの100均防災グッズと、日用品の災害時活用術の数々をご紹介します。自分や家族に必要だと思うものをセレクトして、賢く防災の備えをしておきましょう。

国際災害レスキューナース辻さん流
プチプラ防災のポイント

  • ポイント1

    半分以上は100均でそろう

  • ポイント2

    使うシーンが具体的にイメージできるものをセレクト

  • ポイント3

    避難所には何もないと思って

  • ポイント4

    グッズは1カ月に1回見直して

  • ポイント5

    ふだん使いのものを災害時に応用しよう

プチプラおすすめグッズを部門別にご紹介!

マークの説明

100均

100均で購入できるもの(100円ではないものも含む)や、辻さんが100均のもので充分役立つと考えているもの

持ち出し袋

避難所に行くことを想定した「持ち出し袋」にあるとよいもの

自宅

自宅に備えておくとよいもの

情報・照明部門

災害時の情報・照明 イラスト まず備えたいのは、電気供給の不足時に必要なグッズ。情報収集や家族との連絡に欠かせない携帯電話は充電を切らさないことが大切。停電の夜に備えて照明選びも重要です。

避難所での携帯電話の充電に必須USBケーブル/2口USBコンセント/
コードつきタップ

100均
持ち出し袋
避難所でのスマホの充電

災害時に携帯電話のバッテリー切れを起こさないためにも、充電アイテムはしっかり備えておきたいもの。「避難所ではコンセントの数が限られているので、コードつきタップやUSBコンセントがあると自分はもちろんみんなが助かります」。

家族の携帯を一度に充電できるので、災害時はもちろんふだん使いにも◎。

IP用スタンド&断線防止ケーブル110円、2ポートACアダプタ、コード付安全タップ3個口各330円/Can★Do

(写真左から)IP用スタンド&断線防止ケーブル110円、2ポートACアダプタ2.4A、コード付安全タップ3個口各330円/Can★Do

広範囲の明るさが、長時間続くのが魅力ランタンライト

100均
持ち出し袋
自宅
部屋を広範囲で照らす DAISOの伸縮ランタンライト

「部屋全体を明るくしたり、避難する際に道を広範囲で照らしたいときには、360度光が広がるランタンタイプの照明が役立ちます」。伸縮で電気のオンオフが切り替えられ、使わないときはコンパクトになるので保管場所もとらないのも、この商品のうれしいところです。

約300gと軽く、左右の持ち手を上にすれば高い場所につり下げても使えます。

DAISOの伸縮ランタンライト

伸縮ランタンライト(6SMD)K814
330円/DAISO

停電時でも充電できるので一人1台備えてモバイルバッテリー

100均
持ち出し袋
モバイルバッテリーでスマホの充電

持ち運べるタイプの充電器は、停電が起きたときの携帯の救世主。「容量が小さいものだと携帯を充電するのに時間がかかるので5000ミリアンペア以上のものがおすすめ。そのまま放置していると放電していざというとき使えなくなるので月1回は必ず充電器を充電しましょう」。

USBケーブルの差し込み口が2口あるので2台同時に充電できるのが便利。

DAISOのスマートフォンモバイルバッテリー

スマートフォンモバイルバッテリー
1100円/DAISO

*その他備えておくと安心なグッズリスト

  • 持ち出し袋
    ヘッドライト

    避難時に両手がふさがっていると転倒したときなどに危険なので、頭に取り付けるタイプのライトがあると便利。

  • 100均
    持ち出し袋
    自宅
    懐中電灯

    押し入れなどピンポイントに照らすときに。電池交換の頻度を下げるためにも、消費電力の低いLEDタイプがおすすめ。

  • 持ち出し袋
    自宅
    手回し充電ラジオ

    救援物資がどこでもらえるかなどの情報収集に。

  • 持ち出し袋
    モバイルWi‒Fi

    携帯アンテナ基地が機能しなくなった場合を想定。

  • 100均
    持ち出し袋
    イヤホン

    避難所でまわりの人に迷惑をかけずラジオなどを聴くときに。

  • 100均
    持ち出し袋
    自宅
    乾電池

    ランタンや懐中電灯に。必要な本数の2倍備蓄しておくとよい。

–{防災グッズ 救助部門はこちら}–

救助部門

災害用呼び子笛つきキーホルダー イラスト 災害時には自宅のドアが開かなくなったり、がれきに埋もれてしまうことも。救助を求める場合にも、救助する場合にも使えるグッズを備えて。

吹くのに力のいらない笛がおすすめ非常用呼び子笛

100均
持ち出し袋
自宅
DAISOの非常用呼び子笛 内部にIDカードを収納できる

緊急時の救助信号として、じつは防災グッズリストに必ず入る非常用呼び子笛。「災害時にパニック状態で吹くと、過呼吸になってしまうおそれが。この笛は少量の肺活量で長く吹けるのでおすすめです」。内部にIDカードを収納でき、身元確認にも役立ちます。

小さくて軽いのでリュックのファスナーに取り付けることもできます。

DAISOの非常用呼び子笛

IDカード付 非常用呼子笛
110円/DAISO

*その他備えておくと安心なグッズリスト

  • 100均
    持ち出し袋
    自宅
    軍手

    荷物を運搬するときに必須。手のひらに滑り止めのゴムがついているものが◎。

  • 100均
    持ち出し袋
    コンパス

    携帯の地図アプリが使えなくなることも想定して備えておく。

  • 100均
    持ち出し袋
    自宅
    布粘着テープ・養生テープ

    ゴミ袋の設置や進入禁止エリアの指定に。油性ペンを使えば、テープをメモ代わりに使うことができる。

  • 持ち出し袋
    広域避難地図

    避難場所をすぐに確認できるように。

  • 持ち出し袋
    家族の写真

    家族とはぐれた場合の捜索時に必要。

  • 100均
    持ち出し袋
    紙とペン(油性ペン)

    メッセージを残す際に必要。

  • 持ち出し袋
    現金(小銭)・テレホンカード

    自動販売機や公衆電話用に百円や十円硬貨、テレホンカードを用意。

  • 持ち出し袋
    自宅
    家の鍵

    鍵がないと自宅に入れないため、予備を入れておくと安心。

  • 持ち出し袋
    身分証のコピー

    免許証や保険証などのコピーがあると銀行でお金をおろす際などの身分証明になる。

  • 持ち出し袋
    家族の連絡先メモ

    携帯電話に登録していても、バッテリーが切れたら見られなくなるので紙にも控えておく。

–{防災グッズ 防寒・暑さ対策部門はこちら}–

防寒・暑さ対策部門

アルミ製シート イラスト 停電時など電気が使えない状況だと、体温調節がむずかしいことも。温める、冷やす両方のグッズを備えて。

薄くて軽い100均のものに魅力あり!レインコート(ジャケット・パンツ)

100均
持ち出し袋
レインコート(ジャケット・パンツ)

「体や着ている衣類が雨にぬれて、体温を低下させないことが大事なので、生地が分厚くてごわごわしていないほうがいいです」。風を通さないので防寒着にも。ロングコートタイプではなく上下別々になっているもののほうが動きやすくて◎。

生地が薄いぶん、かさばらないし軽いので非常用持ち出し袋に入れやすいです。

レインパンツ、レインコート各110円/キャンドゥ

これ一枚あるだけで暖がとれるアルミ製シート

100均
持ち出し袋
アルミ製シート

体をおおうように包むと、アルミの輻射効果で温められるアルミ製シート。レインコート同様、薄いタイプでも充分効果を実感できます。「体全体が包めるくらい大きなサイズのものを選びましょう」。

アルミ製シートをマントのようにしてかぶった瞬間から、じんわ~り温かくなってびっくり!

DAISOのアルミ製シート

簡易保温アルミシート
(約150×213cm)110円/DAISO

*その他備えておくと安心なグッズリスト

  • 100均
    持ち出し袋
    扇子

    エアコンのない場所での暑さ対策に。

  • 100均
    持ち出し袋
    自宅
    使い捨てカイロ

    夏でも避難所の床は冷えることがあるのであると便利。

〈辻さんrecommend〉まずは危険度を知ることが 防災の備えの第一歩

「自分がどんなリスクがある場所に住んでいるかを調べることで、防災への意識や実際に備えるものの量が変わると思います」。【地震10秒診断】では、郵便番号を入力すると、30年以内に震度6強の地震が起こる確率や停電日数、ガスが止まる日数、断水日数も自動計算されます。自宅や職場など、ふだん過ごす時間の長い場所をまずは調べてみましょう。

地震10秒診断 https://www.jishin-hoken.jp/10sec-sim/

編集部取材メモ

自宅を調べたところ、停電日数5日間、ガス停止日数24日間、断水日数36日間と断水がいちばん長い予測に! 急いで水の備蓄量を増やしました。(S)

コラム

「いつも」と「もしも」を同じに「フェーズフリー」って知ってる?

フェーズフリーのイメージ(備える 買い足す 食べる)身のまわりにあるものを、ふだんはもちろん、非常時にも役立てることができるという考え方が「フェーズフリー」です。水を運べる仕様の雨天対策用撥水バッグや、常温のまま赤ちゃんに与えることができる乳児用液体ミルクなど、「フェーズフリー」商品が最近注目されています。比較的長期保存がきく食品を多めに買っておき、食べたら買いたすサイクルを繰り返す食品備蓄法の「ローリングストック」も「フェーズフリー」のひとつ。もしものときに備えて、ぜひいつもの暮らしに「フェーズフリー」を取り入れてみてください。
取材協力/一般社団法人フェーズフリー協会

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フェーズフリーのご意見大募集!

サロンWEBでは、いつものくらしがもしもの備えに「フェーズフリー」のトークを実施中! みなさんのくらしが豊かになる「ヒント」を考えていくWEBコミュニティです。ぜひご参加ください♪

実施中のトークはこちら

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※商品の価格は、特に記載のない限り消費税込みの価格です。商品情報は2021年7月のもので、店舗によって品ぞろえが異なったり在庫がない場合があります。また廃番、仕様変更等が発生する場合もあります。

[掲載協力]Can★Do ☎03-5331-5500 https://www.cando-web.co.jp/ DAISO ☎082-420-0100 https://www.daiso-sangyo.co.jp/

監修/辻 直美(国際災害レスキューナース) 撮影/飯貝拓司 イラスト/佐藤ジュンコ 取材・文/佐々木紀子

オレペのいつでも防災

※商品の価格は、特に記載のない限り消費税込みの価格です。商品情報は2021年7月のもので、店舗によって品ぞろえが異なったり在庫がない場合があります。 また廃番、仕様変更等が発生する場合もあります。監修/辻 直美 撮影/飯貝拓司 イラスト/佐藤ジュンコ 取材・文/佐々木紀子