
はちみつとしょうゆで漬け込んだ豚かたまり肉をローストに。クローブ(ホール)を刺しておくことで、甘く濃厚で、ちょっぴり刺激的な風味をプラスします。せっかくオーブンで焼くなら、空きスペースに皮つきのじゃがいもと玉ねぎも並べて焼けば、つけ合わせまで一気に完成。肉の中心に竹串を刺して、出てくる肉汁が赤くなければ焼き上がりです。クローブはそのまま食べるには刺激が強いので、焼けたら取り除いて。
かたまり肉はたこ糸を巻いた状態で焼くほうが、焼き上がりの形をきれいに保てます。クローブが刺しにくいときは、竹串で穴をあけて差し込むとスムーズ。調味料をからめて、冷蔵庫で3時間以上漬け込みますが、前日に仕込んで一晩おいてもOK。クローブは固く、薄手のポリ袋だと穴をあけてしまう恐れがあるため、厚手の丈夫な保存袋を使ってください。




スパイス&ハーブマスター
山田かず美さん

重厚感のある甘い香りのクローブは、開花する直前のつぼみを乾燥させたスパイス。肉料理、フルーツやドリンクとも相性抜群。くぎのような形で、食材に刺して加熱します。刺激的なので、食べる前に取り除いて。
ホールのクローブは、開花直前のつぼみを乾燥させたもの。フランス語(clou/クルウ)でも中国語(丁香)でも名前の由来になっているように、「釘」の形をしています。その形を生かして、肉のほか、玉ねぎやにんじんなどに十文字の切り込みを入れて刺して煮込むのもポピュラーな使い方。ポトフ、ビーフシチュー、角煮、焼きりんごやホットワインにも。
10g 259円(税込み)
料理/重信初江 撮影/鈴木泰介 スタイリング/澤入美佳 取材・文/高丸昌子 熱量・塩分計算/五戸美香(スタジオナッツ)
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