とっても食べやすい!北陸の伝統食・魚のぬか漬け『金沢こんかこんか』【榎本美沙さん連載】

この連載では、出張で立ち寄った醸造所、旅先の道の駅……などなど、私がさまざまなところで出会った、魅力的な〈発酵フード〉を紹介しています!
気になる発酵フードがあれば、ぜひぜひお試しいただけたらうれしいです。
くせなくおいしい!さばのこんか漬け(ぬか漬け)

今回ご紹介したいのは、金沢のさばのこんか漬け「こんかこんか」。
「こんか」というのは「ぬか」のことで、北陸では昔から魚などをぬか漬けにした「魚のこんか漬け」が食べられてきました。さばだけでなく、ふぐの子(ふぐの卵巣)もぬか漬けにして食べられています。
「さばのぬか漬け」と聞くと、かなりくせが強そう……しょっぱそう、と敬遠されるかたも多いかもしれません。私も最初はそう思っていました。
以前、あまりの塩辛さに食べきれずに残してしまった……という経験も、じつはあります。
でも、この「こんかこんか」はとっても食べやすいのです!
日本近海でとれた新鮮なさばを、独自のぬか(なんと30年守りつづけているぬかを使用しているそう)で、半年間漬け込んで作られたこんか漬けはくせがなく、塩けもまろやかなのです!
食べきりサイズがありがたい!

こんか漬け、使いきれるかなと不安になりますよね。
この「こんかこんか」の好きなところは、少量パッケージの販売があること。
「ミニスライス」は数枚のスライスが入っていて、一度でも食べきれる量。そして、お値段もお手ごろなのでちょっと試してみたい、たくさんは食べられないというかたにとてもおすすめです。パッケージもおしゃれなので、ギフトにも喜ばれそう。
そのままでも料理にも!
こんかこんかはそのままおつまみで食べてもおいしいですし、芳醇なうまみがあるので、料理にも入れてもおいしいです。
細かく刻んで卵かけご飯に添えたり、チーズとの相性もいいので、クリームチーズと合わせてきゅうりのサンドイッチにしても。特におすすめは、おにぎり! 青じそとの相性も抜群です。
こんかこんかの青じそおにぎり

こんかこんかを数枚入れてにぎったおむすびに、かるく塩をふって青じそを巻けばでき上がり。こんかこんかの塩けでご飯の甘みが引き立っておいしいです。刻んで混ぜご飯にしても◎。
ぜひお試しくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次回は8月24日更新の予定です。
また次回も楽しみにしていただけたらと思います。
今回紹介した発酵フード
『金沢こんかこんか』/糠乃舎
https://www.konkakonka.com/
榎本美沙
料理家・発酵マイスター。発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供、イベント出演などを行う。オンライン教室「榎本美沙の料理教室」主宰。 YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、 Instagram(@misa_enomoto)も人気。最新刊『二十四節気の心地よい料理と暮らし』(グラフィック社)が好評発売中。その他の著書に『ゆる発酵』(小社)、『発酵あんことおやつ』(主婦と生活社)、『榎本美沙の発酵つくりおき』(家の光協会)など。
写真・文/榎本美沙