新潟の逸品「生かんずり」は別格!榎本美沙さんおすすめの食べ方とは【レシピあり】
この「榎本美沙の日本全国まだ見ぬ発酵フードのセカイ」の連載では、出張で立ち寄った醸造所、旅先の道の駅…などなど私が様々なところで出会った魅力的な発酵フードを紹介しています!
気になる発酵食品があれば、ぜひぜひお試しいただけたらうれしいなと思います。
新潟の伝統発酵調味料「かんずり」
新潟県妙高市の伝統調味料「かんずり」をご存じでしょうか?
雪の中で唐辛子をさらしてからすり潰し、米麹、ゆず、塩とあわせて3年発酵させた、とても手間ひまのかかる発酵調味料です。
3年もの間発酵させたかんずりは、しっかりとしたうまみと麹の甘みが特長の、おいしい万能調味料です。そんなかんずりに、まだあまり知られていない「生かんずり」というものがあるのです!
私は辛いものが比較的好きで、かんずりのうまみが大好きです。かんずり自体はよく買っていたのですが、とあるお店で、普段は常温の商品棚にあるかんずりが冷蔵コーナーに。そして、「生かんずり」と書かれているのを目にしました。
思わず手に取ってしまったのが、生かんずりとの最初の出会いです。
香り豊かな「生かんずり」の魅力
生かんずりは、発酵させてから発酵を止める加熱処理をしていないかんずり。通常のかんずりもおいしいのですが、生かんずりは一味違う味わいが楽しめます。
加熱処理をしていない分、風味がしっかり残っていて、特に麹やゆずの香りが豊かです。また、ペースト状で溶けやすいので、みそ汁などの汁物のアクセントに入れるのもおすすめです。
それ以外にも、生かんずりは辛いだけでなくうまみがあるので、本当になんにでもよく合うのです。
お鍋の薬味に使ったり、炒めものに入れたり、唐揚げやラーメンに添えたりしてもおいしいです。ラーメンの味変や、餃子に合わせるのもおすすめです。
「生かんずり」のお気に入りの食べ方

生かんずりは、豚肉との相性もよいので、特に焼いた豚肉に合わせるのがお気に入りです。今回は、塩麹でつけた豚肉につけてみました。
塩麹の麹の香りと相性抜群。よりいっそう、ご飯に合うおかずになりました。いっしょに焼いたピーマンとも相性抜群!
『豚の塩麹漬け』の作り方
■材料(2人分)
豚肉(ロースとんかつ用)…… 2枚(300g)
塩麹……大さじ1と1/2
ごま油……小さじ2
ピーマン……2個
生かんずり……適量
■作り方
【1】豚肉は筋を切り、ポリ袋に入れて塩麹を加えてなじませ冷蔵庫で30分~一晩置く。(※豚肉は加熱する30分くらい前に室温に出しておくと柔らかく仕上がりやすいです)
【2】ピーマンは乱切りにする。豚肉の塩麹をスプーンなどで軽くぬぐう。
【3】フライパンにごま油を中火で熱し、豚肉、ピーマンを入れ、2〜3分ほど焼く。豚肉とピーマンの上下を返し、弱火にしてふたをし、さらに3分ほど焼き、器に盛る。生かんずりを添える。
気になるかた、ぜひお試しくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次回は11月22日更新の予定です。
また次回も楽しみにしていただけたらと思います。
今回紹介した発酵フード
『生かんずり』/有限会社かんずり
47g 734円(税込み)
https://kanzuri.com/
榎本美沙
料理家、発酵マイスター、国際中医薬膳師。発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、ラジオ、雑誌などのメディアで活躍。オンライン教室「榎本美沙の料理教室」主宰。 YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、 Instagram(@misa_enomoto)も人気。最新刊『毎日、水キムチ いちばん手軽な乳酸発酵』(文化出版局)が好評発売中。その他『ゆる発酵』(小社)、『榎本美沙のひと晩発酵調味料とからだが喜ぶ発酵献立』(主婦と生活社)、『二十四節気の心地よい料理と暮らし』(グラフィック社)など著書多数。
写真・文/榎本美沙

















