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オレペの中の人・宮川の「塩辛のガーリックバタースパゲティ」レシピ

2021.06.21

オレンジページのベテラン編集者たち

入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

塩辛のガーリックバタースパゲティ

vol.35

入社29年目〈人が喜ぶため〉に料理をしている宮川の場合
『父と私の好物を合体 塩辛のガーリックバタースパゲティ』

 

先日、「タイ料理好き」の父のために作ったスパゲティをご紹介しましたが、今回はその第二弾。

新潟県の日本海に面した、魚介類が豊富に獲れる小さな村で生まれた父(さらに米、山菜、フルーツ、日本酒と、おいしいものがたくさん! 本当にいいところです)。そのためか、今も変わらず父は魚介類が大好物。

中でも「いか」には目がなく、私も小さいときから食べて育ったせいか、同じく立派な「いか好き」へと成長(子どもの頃のおやつは、父のおつまみ用の「するめいか」。火であぶったときにくねくねと動く姿をジーッと眺めたり、「あちち」と言いながら、焼き立てを手で裂いて食べさせてくれていた光景を今も思い出します)。

「いか好き」が高じ、社会人になってから、いかが名物の地を訪ねるほどに。函館の「いかそうめん食べ放題の朝食付き」のホテルに泊まりながら、活いかを求めて朝市に繰り出したり、いかが有名な佐賀県呼子町に行くために九州旅行を敢行したり、新鮮なほたるいかを求めて、名産地・富山に行った帰りに「ほたるいかミュージアム」を見学したり。父に旅の話を報告すると、とても楽しそうに聞いてくれて、いつか一緒に「いかの旅」ができたらなぁと思っています。

今回ご紹介するのは、そんな「いか好き親子」がリピートしている「塩辛のスパゲティ」。私が仕込みすぎた、手作り塩辛(いかが特売で、嬉しくて四杯分も作ってしまった)の活用法として生まれたものですが、今ではうちの定番となっています。

☆私の手作り塩辛レシピ
いかのわたに多めの塩をまぶし、厚手のペーパータオルに包んで冷蔵庫で二日ほど寝かせます。わたの中を取り出し、細切りにしたいかの身にからめて、さらに冷蔵庫に入れて二~三日置けば完成。市販のものとはひと味違ったおいしさに仕上がります。

以前山先輩が「塩辛のっけじゃがバター」を披露していましたが、私もこの組み合わせが大好き! 濃厚なバター×まったりとした塩辛だけで、なんともこくのあるパスタソースになるのです。さらに、塩辛がアンチョビーのような味わいで、にんにくとも相性抜群。味つけにはさらに、同じく魚介系のナンプラーを使うと、味がぐぐぐっと底上げされて美味。

いつも父に「これは酒飲みの味だなぁ」と言われていますが、まさにその通り。これからの暑い時期、キーンと冷えたビールと味わうともう、最高です!(「お酒を飲みながらおいしいものを食べる時間が何よりの幸せ」という山先輩の言葉に、うんうん、とうなずく私でした)。

 
  • いかの塩辛とナンプラー

    塩辛とバターだけでもおいしいですが、隠し味にナンプラーを加えることがポイント。うまみが倍々になって、なんともあとをひく味になります。ナンプラーがない場合は、しょうゆでもOKです。

  • いかを使った食品コレクション

    うちにある「いかコレクション」。左右の干しいかは、父がネットショッピングで購入したもの。おいしそうないか製品があるとつい、ぽちっと買ってしまうそうで、「またこんなにいかを注文して!」と母に怒られることも。それを娘が一部引き取り、ありがたくいただいています。

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『塩辛のガーリックバタースパゲティ』

塩辛のガーリックバタースパゲティ

材料(2人分)

  • スパゲティ 160g
  • いかの塩辛 大さじ3
  • にんにくのみじん切り 1/2かけ分
  • バター 小さじ2
  • ナンプラー 小さじ1/2
  • 粗びき黒こしょう 少々
  • パクチー 3株

作り方

  1. スパゲティは袋の表示時間通りにゆではじめる。パクチーは葉を摘み、茎は長さ3cmに切る。
  2. フライパンにバター、にんにくを入れて中火にかける。バターが溶けてにんにくの香りが立ったら、パクチーの茎を加えてさっと炒め、ナンプラーを回し入れて火を止める。
  3. スパゲティがゆで上がったらゆで汁をきり、フライパンに加える。再び中火にかけ、塩辛を加えて粗びき黒こしょうをふり、ざっと混ぜる。器に盛り、パクチーの葉をのせる。

塩辛スパゲティをショートパスタで作り、おつまみ仕様にときにはショートパスタで、おつまみ仕様に。バターの代わりにオリーブオイルを使い、パスタがゆで上がる1分前にキャベツを加え、炒めるときに赤唐辛子をプラスして作ります。じつは生クリームも塩辛との相性がよく、塩辛クリームパスタにすることも。うまみの宝庫・塩辛は、なんとも懐の深い食材です。

宮川京子
Editor No.03 宮川京子(通称・ミヤカワさん)
神奈川県横浜市出身。大学卒業後、1992年に「ただただ料理が好き」という志望動機でオレンジページに入社。出版社の業務形態などをまったく知らず「オレンジページに入れば、自分で料理を作って写真を撮ってレシピが書ける」と思い込み、後にそうではない事実を知る。戸惑いのスタートから早29年。料理本担当一筋の日々で、常に頭のなかは食べることと作ることで埋め尽くされている。

宮川のうちごはんレシピ、
こちらにもあります。

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