定番メニューにひと工夫。むずかしい作業やめんどうなことはナシ。令和版「きほんの料理」を、人気の料理家・長谷川あかりさんに教えてもらいます。>>バックナンバーはこちらから 衝動的に「カレーが食べたい!」と思ったときは、ささっと作って食べられるレシピがいい。そんなときのお助けアイテムがトマトジュース。玉ねぎを炒めたり、煮込んだりしなくても、うまみたっぷりのカレーがすぐできちゃいますよ。夏は、旬のパプリカを加えて。チキンとトマトのシンプルなうまみに独特の香りが合うんです。小麦粉とオリーブオイルを混ぜて作る〈とろみの素〉は、ルウを使わないさっぱり系カレーに、ほどよくとろみをつけたいときに便利。仕上げに加えるだけだから手軽です。
材料(2人分) 鶏もも肉……1枚(約200g)赤パプリカ……1個にんにくのみじん切り……2かけ分しょうがのみじん切り……2かけ分トマトジュース(食塩不使用)……1カップカレー粉……大さじ1〈とろみの素〉小麦粉……小さじ2オリーブオイル……小さじ2温かいご飯……適宜塩オリーブオイル 作り方 (1)鶏肉、パプリカを炒める鶏肉は2cm角に切り、塩小さじ1/4をふる。パプリカは縦半分に切ってへたと種を除き、さらに横半分に切ってから縦に薄切りにする。直径22cmのフライパンにオリーブオイル小さじ2を中火で熱し、鶏肉を炒める。色が変わったらパプリカ、塩ひとつまみを加えて炒める。 (2)トマトジュースを加えるパプリカから水分が出てきたら、にんにく、しょうが、トマトジュース、水1と1/2カップを加え、煮立ったらふたをして弱めの中火で10分ほど煮る。 (3)とろみをつけて仕上げるカレー粉、塩小さじ1/2で調味し、混ぜ合わせたとろみの素を少しずつ加え、混ぜながら煮る。とろみがついたら火を止め、味をみて塩少々でととのえる。器に盛ったご飯にかける。
カレーやシチューなど洋風の料理にとろみをつけるときに、私がよく使うとろみの素をご紹介します。フランス料理で使う、室温にもどしたバターと小麦粉を混ぜたとろみの素「ブール・マニエ」がヒントになっています。あかり流はオリーブオイルと小麦粉を1:1の割合で混ぜるだけなので、室温に戻す手間いらず。軽い味わいも気に入っています。 長谷川あかり料理家、管理栄養士。雑誌やWEB、食品メーカーなどに幅広くレシピを提供。自身のSNSで数多くのレシピを紹介し、発見のある組み合わせと手軽なレシピが大好評。『水曜日はおうちカレー』(大和書房)が発売中。 X:@akari_hasegawa (『オレンジページ』2024年9月17日号より) 料理/長谷川あかり 写真/大森忠明 スタイリング/久保田朋子 取材・文/加藤洋子