2017.02.23
最近、人気沸騰中の野菜「豆苗」。栄養価の高さと手ごろな価格が、やりくり主婦の強い味方に。
さらにうれしいポイントは、再収穫して二度おいしいところ。茎の根元近くにあるわき芽を残して切れば、失敗なく、もう一度豆苗として使えます。
家庭の定番野菜となりつつある豆苗ですが、どうやってあの「おなじみの姿」に育っているのか知っていますか? それがどうにも気になったので、年間約1万トンも豆苗を出荷している村上農園に突撃取材! 日本最大の豆苗専用の植物工場「山梨北杜生産センター」に行ってきました。
工場にお邪魔すると、最初に出迎えてくれたのは、出荷を控えた箱詰めの豆苗たち。室温5℃の冷蔵部屋で、トラックに詰まれるのを今か今かと待っていました。
寒さでふるえそうになったので、次の部屋へ。
おぉ! 豆苗の種となる「えんどう豆」を発見! これをきれいに洗って発芽準備をし、豆苗専用の栽培容器にイン!
この一区画に、えんどう豆約200粒も入っているというから驚き! おや? よ~く見ると、ぽつぽつ白いのが見えますね。なんと! これが最初の発芽。豆を水にひたして2日ほどで、この姿に。最終形態の豆苗しか見たことがなかったので、こんなに可愛らしい芽からスタートしているとは!
その後、発芽したところから、ぐいぐいと芽と根が成長。根どうしがしっかりとからみ合って土台を作るので、村上農園では根元にスポンジなどは使っていないそうです。室温25℃前後にキープされている広~いハウスが豆苗の生育場所。ここで出荷にぴったりの長さに育つまで、のびのび暮らします。この場所、寒すぎず、熱すぎず、ちょうどいい~!ジャストサイズに伸びたら、袋詰めをする「収穫室」へ。根がしっかりとからみ合っているので、栽培容器の形そのままに、豆苗が抜けます。ここに従業員さんの熟練のワザも加わって、作業は超スムーズ!
こうして出荷された豆苗は、定番のにんにく炒めやあえもの、サラダとして今日の一品に。豆のときから数えて約2週間で、食卓に並ぶようになるそうです。
協力/村上農園 料理/落合貴子 撮影/原 幹和 スタイリング/渡会順子 文/編集部・稲垣
(『オレンジページ』2017年3月2日号より)
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