
2016.08.22
いつ、どこでおきてもおかしくない大地震。地震大国ニッポンでは、皆さん、地震への備えをしっかりしていることでしょう……と思いきや! オレンジページ「くらし予報」のアンケート(2015年)やトーク(2016年)によると、約半数のご家庭で自宅に防災用品を備えていないのだとか。
「うちはきちんと用意しているから大丈夫」という人も、いえ、むしろそんな人こそ要チェック。災害危機管理アドバイザーで防災士の和田隆昌さんによると、じつは防災セットを過不足なく的確に用意している家庭は、かなり少数なのだそう。
アンケートでも「実際に役立つものが意外に少なかった」という体験談が多数ありました。せっかく用意していても、それではもったいない!
では、何に気をつけて用意をすればいいのでしょう?
カギになるのは「『家で必要なもの』と『持ち出すもの』をしっかり分けること」でした!
●家で必要な「災害時セット」●
地震で止まった電気や水道などライフラインの復旧を自宅で待つためのアイテム。家具が倒れたり物が落ちたりして家の中が乱れるので、必要なものを1ヶ所にまとめ、すぐ手に取れるようにしておくのが大切です。
Ex. 電池式or充電式ライト 携帯ラジオ 軍手 ビニールシート 衛生用品 生理用品 非常用トイレ ラップ 粘着テープ など
※近年重要視されているのが「自宅非難」問題。自宅でライフライン復旧を待つ間に最も必要なのが「非常用トイレ」だそう。トイレが使えないため、家は無事なのに避難所に行かなければならない、というケースも実際に多くあったよう。また「思った以上に活躍した!」という声が多かったのが「ラップ」や「粘着テープ(布製)」でした。
●避難用の「持ち出しセット」●
・自宅倒壊の危機が迫ったときなどに、安全に避難場所へたどり着き、一定時間過ごせるためのアイテム。こちらは持って走れることが大切! 必要以上の水・食料や、重い電化製品は入れず、最大5kgまでを目安に厳選しましょう。
Ex. レインウェア マスク 救急用品 ホイッスル 充電器 スペアのメガネやコンタクトレンズ 飲料水(500ml入りペットボトル2本が目安) など
※「とっさに見つからなかった」「重くて途中で捨てることになった」では悲しすぎるので置き場所と重さを要確認! また、家族がそれぞれで持てるように、人数分用意しておくことも大切なのだとか。
上の2タイプのセットは、目につきやすく、家の中にいても外からアプローチしても取りやすい玄関に置くのがベストです。
さらに、次の2セットを用意すれば、より安心。
●貴重品セット● ~ポーチなどに入れて安全な部屋や普段使うバッグの中に~
(現金、財産リスト、連絡先リスト、薬、メディカルカード〈持病や服用中の薬などを記したもの〉家族の写真 など)
●備蓄セット● ~ストックルーム、キッチンに~
(缶詰〈牛肉のしぐれ煮、ツナ、さば、果物など〉、野菜ジュース、飲料水〈1人1日3ℓが目安〉など、1週間分の飲食料)
かくいう私も、自宅に防災グッズを詰めたリュックを置いていますが、最後に中身を見たのは4~5年前かも? これはまずい!とあわてて開けたら、電池は液もれ、水は賞味期限切れ、子ども(現在6歳)のオムツはもうはけない! ………トホホすぎる状態でした。早くイチから用意し直さなくては!
みなさんも、この機会にぜひご自宅の防災グッズを見直してみてください。
オレンジページからも、この機会にオリジナルの防災セットを新発売! こちらもご参考にどうぞ。
監修/和田隆昌 イラスト/加納徳博 撮影/田邊美樹 文/編集部・和田
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