「いつか捨てよう」「そのうち片づけなきゃ」と思いつつ、なかなか手放せないものってありますよね。「オレンジページメンバーズ」1260人へのアンケートによると、75%もの人が「物を捨てられずに悩んだことがある」と回答。多くの人が「捨てられない」ストレスを抱えていることがわかりました。そこで、「捨てたいけれど、捨てられないもの」ベスト3をご紹介するとともに、悩めるアイテムを捨てるコツをご紹介します。
3位 家族やパートナーの持ち物

「夫のスニーカーコレクションが靴箱を占領しています」「子どものおもちゃを勝手に捨てたら怒られた」……。捨てることを人に強制するのはNGです。遠回りに見えても、本人が「捨ててもいい」と思えるまで待つほうがスムーズなことも。
捨てコツ
私物は、「私的エリア」に保管&管理してもらう
個人のコレクションや趣味のものは、リビングや玄関などの共有スペースには置かないというルールを決め、各自のスペースからはみ出さないようにしてもらいます。こうすれば、強要せずとも自然と物の量は限定されるはず。
捨てコツ
〈捨てタイミング〉で片づけを促す

新しい物が入ってきたときは、今あるものを手放しやすくなるタイミング。「1つ買ったら1つ手放す」=「ワンイン・ワンアウト」の法則を実践してもらうよう促しましょう。
2位 子どもの思い出の品や作品

「子どもの幼いころが思い出されて、捨てるに捨てられない」「賞状やトロフィーを捨てるのは、頑張った子どもに申し訳ない気が……」。わが子の成長記録として全部とっておきたくなるのが親心。でも、物がなくなったからといって、思い出が消えるわけではありません。
捨てコツ
数を厳選&形を変えて保存
思い出はどんどん増えるからこそ、大切なものだけを厳選することが肝心。子ども1人に専用ボックスを1つ用意し、そこに入る分だけ保管するルールに。絵や工作などの作品は画像に残す、ランドセルはミニランドセルにするなど、形を変えて保存するのも◎。
捨てコツ
子どもにききながら、いっしょに仕分けする

「いる」「いらない」を子どもに直接きいてみるのも手。親が考えているほど、子どもは思い入れがない場合も。いっしょに取捨選択すれば、ジャッジもスムーズ。思い出話に花を咲かせながら作業を進めれば、また新たな思い出として刻まれていきます。
1位 洋服

「やせたら着ようと思ってとってある」「高かったし、まだ着られるし……」「フリマやリサイクルショップで売れるかも?」……。大差をつけての1位が「洋服」。最大の難所であるクローゼットですが、衣替えの時期は手持ちの洋服を見直す絶好の〈捨てタイミング〉!
捨てコツ
ジャッジは3秒ルール→試着の順で

「しみや汚れ、ほつれ、毛玉、虫食いなどダメージがある」「サイズが合わない」「3年間着ていない(礼服は除く)」「今の自分に似合わない」「流行遅れ&古くさく感じる」「似たようなデザイン、色、柄の服」という「捨て基準」をもとに、「着る」「着ない」の判断は3秒で。直感を信じて、あまり深く考えないのがポイントです。即決できないものは、実際に着てみると今の自分にふさわしいかが一目瞭然。どうしても決心がつかないものは、「一時保管箱」へ。次の衣替えまでねかせることで気持ちの整理がつき、捨てやすくなります。
捨てコツ
本当に「売れる服」なのかリサーチしてみる
「売れるかも」とずっと手放せずにいる服はありませんか? 実際に売れるのは、ズバリ「状態のいい(新しい)服」か「有名メーカーやハイブランドの服」。フリマサイトなどで同じような商品にどれくらいの値がついているかリサーチすると、スペースをとってまで残す価値があるかどうかが判断できます。
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大事なのは、物を捨てることではなく、「今」の自分に何が必要かを見極めること。過去でも未来でもなく、「今」を快適にするものだけを残せば、部屋も心もすっきり整うはずです!
教えてくれたのは……
すはらひろこさん
片づく収納プランナー、整理収納アドバイザー、一級建築士、インテリアコーディネーター。幅広い知識と抱負な経験に基づいた片づけ術に定評がある。著書は『1カ月でスッキリ! すはら式捨て方』(宝島社)など多数。