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【体調が悪い日のいたわりごはん~たまごにゅうめん~】

体調が悪いときの「たまごにゅうめん」

先日、夫が胃腸の調子を崩して寝込んでしまいました。

「なにか食べたいもの、食べられるものある?」と聞くと、
「にゅうめん」とのこと。

そこで、管理栄養士らしい食材と工程で、からだにやさしいにゅうめんを作りました。

にゅうめんなんてレシピにするほどのものではないし、誰でも作れるのですが、
ちょっとしたコツで、栄養価をベストな状態に持っていくことができます。

これからまた冬にかけて
胃腸炎やコロナ、インフルなどが流行ってくると思うので、
もしよろしければ作ってみてくださいね。

【たまごにゅうめん】

〈材料〉

  • そうめん:食べられる分だけ
  • 卵:1個
  • 小ねぎ:2本ほど
  • しょうが:1かけほど
  • お好みのつゆ:適量

〈作り方〉

  1. 鍋に、飲んでちょうどよいくらいの塩梅でつゆを作る(水+白だし+昆布茶 or 水+めんつゆ)。
  2. そうめんはゆでる。卵は溶く。小ねぎは小口切りにし、しょうがはすりおろす。
  3. 鍋にそうめんと小ねぎ半量、しょうがを入れ、1~2分煮る。
  4. 溶き卵を回し入れて蓋をし、火を止めて3~4分。余熱で卵にじんわり火を通す。
  5. 仕上げに残りの小ねぎをのせ、口腔・胃に負担をかけないよう少し冷ましてからいただく。

POINT

  • しょうがは生のままなら殺菌や解熱(発汗)、鎮痛作用、火を通せば体を温める作用になるので、体調にあわせて入れるタイミングを調整(寒気がするときは体を温めるために工程3で、風邪の引きはじめで抗炎症作用や殺菌、ほてりを抑えるためには工程4でねぎとともにトッピング)
  • しょうがの香気成分ジンギベレンには胃腸を整える作用も期待される
  • ジンギベレンは細胞が壊れるほど薬効が高まるとされるのですりおろして使用
  • だしはもちろん自分でとっただしにしょうゆやみりんで味付けしてもOK。飲んでおいしいくらいの塩梅で作るのがポイント(濃い汁を飲んで脱水にならないよう注意)
  • 卵に半熟状に火を通し消化に負担をかけないようにする
  • 卵はビタミンCと食物繊維以外のすべての栄養素が入った“準”完全栄養食なので、体調がわるいときにもおすすめ
  • 卵のアミノ酸スコアは100制限アミノ酸のない良質なたんぱく質です
  • 卵には炭水化物がほとんど含まれておらず、たんぱく質と脂質を多く含んでいることが特徴なのでそうめんやごはんと組み合わせてとりましょう
  • うどんやそうめんは消化がよく胃腸に負担をかけずにエネルギー補給ができます(つるつるしているので食欲がなくても食べやすい+のどが痛くても入っていきやすい)
  • 調子が悪いときは水分とエネルギーの補給を第一優先とし、それからたんぱく質や各種ビタミン・ミネラル、機能性成分を補給していきましょう

【管理栄養士豆知識🤫】

しょうがは「生」と「加熱後」で薬効が異なります。

  • 生(ジンゲロール)
    体を冷やす・殺菌作用・発汗作用(深部から末端への熱放散)
    → お疲れ気味のときや感染症対策に◎
  • 加熱(ジンゲロール→ショウガオール)
    体を温める(深部で熱を産生)
    → 冷え性改善、寒さ対策に◎

※実際には、加熱してもジンゲロールの大部分は残るとする文献もあります。
ジンゲロールとショウガオールの比率は不明ですが、
ざっくり「しょうがは生と加熱で薬効が異なる」と覚えておくのがおすすめ。

機能性に関しては現在も研究が進行中!
臨床研究の数はまだ少なめなので、今後に期待です✨

【参考文献】

中村 丁次:ダイエット・健康食の正しい知識が2時間で身につく!栄養学の基本ゆる図鑑,pp.116-117/128-131(2021年12月9日),株式会社宝島社,東京

中村 宜督:からだにいいってホント?食品でひく 機能性成分の事典,pp.309-315(2022年7月30日),女子栄養大学出版部,東京

坂井 堅太郎, 牛山 優, 真鍋 祐之:生および加熱凝固卵白のペプシンおよびパンクレアチンによる卵白タンパク質成分の消化性,日本小児アレルギー学会誌,13 巻 1 号 36-42(1999年)

脇村 智子, 西牟田 守, 児玉 直子, 吉岡(日達) やよいほか:補足のない実験食を摂取した場合のたんぱく質摂取量とミネラル (カルシウム・マグネシウム・リン) 出納との関係,栄養学雑誌,66 巻 6 号 277-285(2008年)

名古屋学芸大学:TOPなるほど豆知識>化学・生物学>タンパク質の変性と消化,https://nutrition.nuas.ac.jp/tips/000082.html(アクセス日:20240213)

関西鶏卵流通協議会:たまごの知識Q&A>Q.加熱調理した卵料理よりも生卵が一番消化時間が早い?,https://kansai-keiran.com/qa_post/(アクセス日:20240213)

吉田 真美, 平林 佐央理:ショウガ中の6-ジンゲロールの加熱調理による変化,日本調理科学会誌,48 巻 6 号 398-404(2015年)

川原崎 聡子, 高橋 春弥, 河田 照雄, 後藤 剛:食品成分による褐色脂肪組織機能亢進作用を介した熱産生機構,微量栄養素研究,35 巻 98-104(2018年)

ここまでお読みいただきありがとうございました◎
また次のブログでお会いしましょう~!

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菱沼 未央・管理栄養士(東京) ヒシヌマミオ

オレペエディター

おいしいものが大好きなフリーランス管理栄養士。
惣菜管理士/パンシェルジュ/離乳食・幼児食コーディネーター/5歳男の子のママ。
レシピ・献立作成、講演活動、フードスタイリング・撮影、栄養相談、栄養コラムの執筆等を行う。

菱沼未央の Instagram:@fujifab12 はこちら

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