歯の表面のステイン(外来色素:コーヒーや赤ワインによる着色、茶しぶなど)除去には研磨剤入りの歯磨き粉が有効です。
使い過ぎには要注意、歯の表面を傷つけてしまうことがあります。
むかし、歯磨きについて「333:サンサンサン」と言っていました。
「日に3回(三度の食後)、食後3分以内に、3分間磨きましょう」とのこと、
今では推奨されていません(理由はいろいろあります)。
ここでおさらい、皆さんは「何のために」磨きますか?
1)ムシ歯予防・歯周病予防のため
2)歯を白くしたいから、白い歯を維持したいから
3)親に言われてきたから、習慣で、惰性で
目的によって歯磨きの方法は異なります。
1)多くの方は「予防」がメインだと思います。
予防目的なら歯ブラシでバイオフィルムを物理的に除去するしかありません。
2)研磨剤の入った歯磨き粉使用で、おおかたのステイン除去は可能です。
歯そのものを白くしたいのであれば「ホワイトニング(歯牙漂白)」が必要で、
歯磨き粉で歯牙漂白はできません。
3)習慣や惰性で磨いていてもムシ歯や歯周病になるでしょう。
プロ(歯科医師・歯科衛生士)によるプロケアも合わせてお勧めします。
予防にはバイオフィルム除去が必要です。
繰り返しますが、歯ブラシで物理的に除去するしか方法はありません。
歯磨き粉使用で汚れ(バイオフィルム)はとれません。
ただし逆に考えると、食後すぐにバイオフィルムが必ず作られるわけではないで、
磨く必要がない場合もあります。
1)全く砂糖の入っていない食事・食物・飲料であれば、ムシ歯菌のエサとなる砂糖がないのでグルカンやバイオフィルムは形成されません。
ただし、多くの食事・食物に砂糖が入っているために歯磨きが必要となるのです。
2)食後のカレー皿をイメージしてください。すぐに洗うことができない場合、さっと水洗い(素洗い)しておくだけで後の皿洗いが楽になります。歯も同じです、外食時など食後にはまず「うがい」をお勧めします。力強いブクブクうがいです。洋食でデザート、コーヒーの後に水を飲むふりしてクチュクチュするだけでも効果ありです(水でクチュクチュ、ゴックンです)。
3)一日一回しっかり磨くことをお勧めします。毎回きちんと磨くのは現実的に無理、一日一回じっくり磨く。小生、シャワー派ではなく湯船派、朝のエクササイズ後に入浴します。その際にじっくり磨きます。起床、エクササイズ、朝食、入浴時歯磨きです。
4)ご紹介の「コンクールF」の効果的な使い方。おやすみ前にうがいする、これが一番効果あり。就寝中は口の活動が減るために、口の中の細菌が増殖します。
以前、朝起きたら歯磨き必要とされていたのはこのためです。寝る前にうがいして(もちろん歯磨きも)、途中で起きてトイレに行くような場合にもついでにうがい。朝起床時、おくちスッキリです。
5)思い起こせば、小学校入学の頃には歯磨きしていたという方がほとんどでしょう。習慣的惰性的な歯磨きは予防効果の低いものとなったり、逆に歯を傷めてしまうこともありますので、是非プロケアも合わせてどうぞ。セルフケアだけでは不十分です、残念ながら。
歯は、磨いてももらうもの!
「歯は白くハグキピンクに吐息は甘く」
皆様、ご自愛の程ご歯愛の程。
はじめましてカルノです。歯科医になって38年、ムシ歯予防カフェ「おやつ堂」店主として丸一年。興味あること多かれど、大まかに「食う飲む遊ぶ、はは大事」にちなんだブログをアップします。「食う」鹿児島のみならず旅先でのグルメやスイーツ。「飲む」ワインを主に抹茶・茶道についても。茶道は茶名「宗秀」にて裏千家専任講師。「遊ぶ」は旅や生活雑貨など。「はは大事」歯は大事で健康や歯について。お見知り置きを!
https://www.instagram.com/oyatsu.do/