じつはざるでとぐのはNG!?お米の炊き上りが劇的に変わるとぎ方のコツと注意点って?
毎日のごはんをもっとおいしくするコツは、実は「お米のとぎ方」にあり。とぎ方ひとつで、炊き上がりの香りや甘みがぐんと変わるんです。
今回は、最初のすすぎに使う水の温度から、とぎ方の回数まで、おいしいごはんを炊くための基本を丁寧に紹介します。
おいしいお米のとぎ方

いちばん初めの「すすぎ」は冷蔵庫で冷やした水がベスト
冷蔵保存した生米はいわば冬眠状態。最初のすすぎは冷水で(できれば浄水を使うとより◎)、眠っているお米をゆっくりと目覚めさせましょう。
水温が高いと汚れた水を一気に吸収してしまいます。お米がすべてつかるまで水を入れ、お米の表面の汚れを浮かすように数回かるくかき混ぜたら、すぐに捨てます。
それ以降のすすぎやとぎは、常温の水道水を使ってかまいません。また、無洗米はとがなくていいものの、お米表面の汚れを取るため、すすぎ②(下図)までは同様に行いましょう。

とぎ方のコツ

ほぼ水をきった状態のお米に、ソフトボー ルを握るように広げた手を差し込み、そのままシャカシャカ20回(とぎ❷は10回※上図) かき混ぜます。お米どうしの摩擦で表面を研磨するイメージです。
その後の「すすぎ」 で水を加え、とぎ汁を薄めて捨てましょう。 すすぎを2回ずつ行うのは1回目で取り除けなかった汚れやとぎ汁をしっかり捨てるためなので、忘れずに!
お米をとぐ時の注意点

無洗米は「 無洗米専用 」の計量カップで!
とがずに炊ける無洗米。表面のぬかがあらかじめきれいに取り除かれているお米なので、そのぶん体積が小さくなっています。炊飯時にベストなお米&水のバランスを保つためにも、正しい計量を行いましょう。
ざるでお米をとがないで!
ざるで少ないお米(5合未満)をとぐと、ざるの網目との摩擦が強すぎて、必要以上にお米が研磨されて傷ついてしまいます。また、ざるで長時間水きりすると、お米が再び乾燥して割れやすくなるので要注意です。
教えてくれたのは……西島豊造さん
五ツ星お米マイスター。米穀店「スズノブ」代表取締役。お米の産地と消費者をつなぐパイプ役として、地域のブランド米づくりや地域活性化に尽力。メディアにも多数出演し、お米情報を発信中。
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監修/西島豊造 イラスト/ナカオテッペイ 文/池田なるみ








