
プロが教える『牡蠣の柚子オイル漬け』のレシピ【食べ方は?日持ちは?】

この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。
今回は、今が旬の〈かき〉でオイル漬けを作ります! その名も、超万能な『かきのゆずオイル漬け』!
かきのうまみとゆずの香りが最高においしい一品。年末年始の持ち寄りパーティなどにもおすすめですよ。
ではさっそく作っていきまーす‼

【其の一】
かきは片栗粉で洗うべし!

塩で軽くもんでから、粒子の細かい片栗粉でもんで洗うことで、汚れと臭みが取れて、ふっくら仕上がります。
【其の二】
加熱調理するなら「加熱用」のかきで!
スーパーや鮮魚店に行くといろいろな〈かき〉が並んでいますが、加熱調理するときは「加熱用」がおすすめ! 味も濃く、加熱したときに縮みにくいのです。
『かきのゆずオイル漬け』のレシピ
材料(作りやすい分量)
生かき(むき身・加熱用)……16個
ゆずの皮……1/2個分
赤唐辛子……1本
米油……1カップ
塩……少々
片栗粉……大さじ1
〈煮汁〉
日本酒……大さじ3
みりん……大さじ2
しょうゆ……大さじ2
砂糖……小さじ1
下ごしらえ
ゆずはさっと水でぬらし、塩適宜をつけてこすり、水で洗って水けを拭く。
作り方
(1)
赤唐辛子は種を取る。ゆずの皮は細切りにする。
【POINT】残ったゆずは、ゆずサワーにしてオイル漬けといっしょにいただくのも◎。
(2)
ボールにかきを入れ、塩を加えやさしくもむ。
片栗粉、水大さじ3を加えてさらにもみ、水洗いしてざるに上げ、水けをきる。
(3)
小鍋に煮汁の材料と、かきを入れて中火にかける。沸いたら3〜4分煮て火を止め、粗熱が取れるまでさましておく。
【POINT】さましている間に、味がしみ込みます。
(4)
密閉できる清潔な保存容器に、かきを汁けをきって入れ、ゆずの皮、赤唐辛子も加える。米油をひたひたに加える※。
※米油の分量がたりない場合は適宜加えてください。
保存期間
冷蔵庫で2週間ほど保存可能。
さて、『かきのゆずオイル漬け』のでき上がりです!
すぐに食べることもできますが、一晩冷蔵庫で置くと〈かき〉の香りをより感じることができます。
ゆずの香りで季節感が増しますね〜。かきのうまみもしっかり感じられて、かき好きにはたまりません!
かけそばにのせれば『かきそばに』! ラーメンにのせて『かきラーメン』にするのも◎。和風の味つけですが、パスタやサラダ、チャウダーと合わせるのもおすすめです。
いろんな料理に合わせてアレンジしてみてくださいね! もちろんそのまま食べてもおいしいですよ。
ぜひ旬の〈かき〉で作ってみてください!
谷中松寿司の旬ネタ
最後に松寿司の旬ネタをご紹介! 今回は「クロムツ」です。 スズキ目、ムツ科の魚で、大きな目と鋭い歯が特徴的な深海魚。脂がたっぷりのっていて、とても濃厚なうまみと甘みのある魚です。ムツという名前には「脂っこい」という意味もあるといわれています。
かるく塩でしめてからにぎるのが松寿司流。うまみを引き出したクロムツとすしめしの相性は抜群です!
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の更新は12/22(金)。「松寿司流あんかけ茶碗蒸し」のレシピを紹介します。 野本やすゆき
料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。
大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。
料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。
YouTube:野本やすゆきチャンネル
Instagram:nomotobase
谷中松寿司:yanakamatsusushi

写真・文/野本やすゆき