冷たいうどんに、熱々の肉汁。ショウガ香る武蔵野名物・肉汁うどんがうまい!
武蔵野うどんは、東京都多摩地域から埼玉県西部にかけて広がる武蔵野台地で古くから親しまれてきた郷土料理です。この地域は水が少なく、昔は米作りにあまり向いていなかったため、小麦を中心とした畑作が発展しました。
そんな土地の歴史から生まれたのが武蔵野うどんです。
「糧(かて)うどん」とは、茹でた季節の野菜を添える武蔵野うどんの一種。
糧(野菜)をたっぷり添える食べ方は、貴重だった小麦を節約するために考えられ、土地で暮らしてきた人たちの知恵が今も残っています。
また、肉汁うどんも武蔵野うどんを代表する食べ方のひとつ。
ここでいう「肉」は主に豚肉のことで、豚肉や野菜のうまみがたっぷり溶け込んだ温かいつけ汁に、コシの強い麺をつけていただきます。シンプルながら満足感が高く、食べ応えも抜群です。
豚肉やねぎのうまみが溶け込んだ熱々の肉汁にコシの強い麺や野菜をからめて食べる。
私がこの武蔵野うどんを知ったのは、この地域に住むようになってから。
とにかく食べ終わると妙に元気が出るのが、この武蔵野うどん。
もうおなかいっぱい、と言いながらも、つけ汁の最後の一滴まで飲み干したくなります。
今回は地粉を使った本格的な武蔵野うどんではなく、市販のうどんで手軽に作ります。ただし、できれば少し太めでコシのあるうどんがおすすめ。これだけでも武蔵野うどんらしい食べ応えにぐっと近づきます。
【1人前】
肉汁:長ネギ 8センチ程度
油揚げ 1/2枚
豚バラ肉 100g
麺つゆ 100ml(2倍濃縮)
おろししょうが 適量
鍋にお湯を沸かし、めんつゆ、すべての具材を入れて中火で熱します。アクが出たら取り除き、豚バラ肉に火が通るまで煮込み、最後にしょうがを入れます。
うどん、お好きな野菜(茹でて水けをきってザルにあげる)

豚肉は、脂のうまみがつゆに溶け出しておいしさの決め手になるので、豚バラ肉がおすすめ。
使うのは脂がおいしい豚バラの薄切り肉。豚肉のコクがだしと合わさることで、シンプルなつゆでも奥行きのある味わいになる。長ネギや油揚げは甘みを出すために一度焼いてから加えてもおいしい。香ばしさもプラスされ、つゆのおいしさが一段と増す。
野菜はつゆと一緒に煮込まず、別に茹でて添える。こうすることで野菜から余分な水分が出にくく、つゆが水っぽくなるのを防げる。それぞれの野菜の味や食感も楽しめます。
麺は表示の茹で時間より少し短めに茹で、あえてコシを残す。武蔵野うどんは、つるつるとすすり込むというより、しっかり噛みしめて味わううどん。もぐもぐと小麦の風味を感じながら食べるイメージで仕上げると、より武蔵野うどんらしい食べ応えになる。水気をよく切ってざるにのせれば、肉汁につけて食べる準備は万端。見るからにおいしそうな一皿になる。

近くにお店がない人も、まだ食べたことがない人も、ぜひ一度ご家庭で肉汁うどんを作ってみてほしい。コシのある麺を肉のうまみたっぷりのつけ汁で味わえば、長く愛されてきた理由がきっとわかるはず。
これからも受け継がれてほしい、武蔵野のごちそうだ。







