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田中麗奈『演じることがないときっと生きられない。役者の仕事は私の一部なんです』
女優 田中麗奈さん
たなか れな/1980年生まれ、福岡県出身。98年、映画「がんばっていきまっしょい」で主演デビュー。以来、映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍し、繊細な感情表現からしんの強さを感じさせる役柄まで、確かな演技力で存在感を放っている。年齢を重ねるとともに表現の幅を広げ、作品ごとに新たな一面を見せている。
田中麗奈|TEN CARAT Instagram
演じることがないと、私はきっと生きられない。
それほどに、役者の仕事は私の一部なんです
映画「黄金泥棒」で、22年ぶりにコメディ映画の主演を務めた田中麗奈さん。台本を読んだときの印象を、「純粋に、おもしろいと思いました」と振り返りました。ただ、そのおもしろさは笑いだけにとどまらないものだったといいます。演じたのは、平凡な暮らしの中で自分の気持ちを抑え込み、心の奥に「特別になりたい」という思いを抱える主婦、藤根美香子。
「彼女の気持ちには、すごく共感できる部分がありました」
そう語る背景には、田中さん自身の原体験があります。
「普通でいることが、すごく苦しかった時期があって。私は5歳のときに女優になると決めたので、東京に行きたくて福岡に住んでいることにもどかしさがあり、自分を押し殺して生きる感覚というのが人ごとではなくて。だからもしこの仕事をしていなかったら、私も違う方向に行っていたかも、なんて思うほど」

物語の前半、美香子は外の世界と距離をとり、何を見ても心が動かない状態です。
「その感じを体に入れていったら、楽しいはずの撮影が楽しく感じられなくなってしまって。数日間、気持ちが沈んだまま現場に立つこともありました。でも、それが美香子なんだよな、と理解しながら撮影に臨みました」
役に集中する時間は深く、静かな緊張が続きます。物語が進み、美香子が殻を破っていく後半になると、心身にも変化が表れました。
「体が軽くなっていく感じがあって。それが、そのまま気持ちの解放にもつながっていきました。物語のテンポも速くなるので撮影もワクワクしましたね」

前半と後半で体形を整えたのも、美香子の変化を無理なく伝えたかったからだという田中さん。
「撮影現場に野菜スープを持ち込んでプチダイエットで体を少し絞りました」
この作品を通して感じたのは、人が抱える衝動の自然さでした。
「毎日が同じだと、どこかで刺激が欲しくなる。それって、特別なことじゃないんですよね。美香子の選択が正しいかどうかではなく、〈自分の気持ちに正直に動いた〉、その事実が大事なのかなと。私も自分の気持ちに正直にいたいですね」
田中麗奈さんイチオシ!
ちゃんみなとHANA
毎日聴くほどハマっています♪
最近、心をつかまれているのが、ちゃんみなとガールズグループHANA。紅白歌合戦で見たパフォーマンスに衝撃を受け、今では音楽を聴きながら、娘さんといっしょに歌ったり踊ったりする時間も増えたそう。「かっこいいよね、と話しながら動画を見たり聴いたりしています」。なかでもお気に入りは、ちゃんみなの「PAIN IS BEAUTY」。痛みや葛藤を抱えながらも前に進む強さが、胸に響く一曲だという。
これに注目!
『黄金泥棒』
4月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
出演/田中麗奈、森崎ウィン、阿諏訪泰義、石川 恋ほか
監督・脚本/萱野孝幸
主題歌/広瀬香美「Let it flow」
配給/キノフィルムズ
田中麗奈さんからの直筆メッセージ
●2026年2月現在の情報です。
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撮影/booro 取材・文/澤村 恵 ヘア&メイク/RYO スタイリング/岩田麻希
















