
知らなかった! 鮭の皮に〇〇を塗るとパリパリに焼ける【魚のプロ直伝のワザ】

この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。
今回は、ちょっと番外編。
旬の〈鮭〉の皮を香ばしくパリパリに焼くワザを教えちゃいます!
じつは、あの調味料を使うだけで、びっくりするほどおいしいく塩鮭が焼けるんですよ。
後半では、秋の味覚〈きのこ〉たっぷりのみそ汁のレシピもご紹介。
炊きたてのご飯も合わせれば、テンションが上がる最高の朝ごはんに!
ではさっそく作っていきまーす‼

【其の一】
自分好みの鮭を探すべし!

鮭の切り身は、選ぶ部位によって味わいが変わります。
頭に近い部位は脂がのっていてジューシー。尾に近いほうは比較的肉厚でさっぱりしています。骨が取りやすいのも特徴ですね。
好みで部位を選んだり、食べ比べたりしても楽しいですよ!
【其の二】
塩鮭の皮には酢を塗るべし!
皮に酢を塗ることで、皮のたんぱく質が柔らかくなり、水分が蒸発しやすくなってパリパリに焼けるんです。
【其の三】 「予熱→強火焼き」でふっくらおいしく!
魚は魚焼きグリルで焼くのがおすすめ。高温で表面が早く焼けるのでうまみも閉じ込めます。1分くらい予熱をしてから強火で焼き上げるのがおいしく仕上げるコツです!
『塩鮭の皮をパリパリにする方法』を伝授!
材料
塩鮭の切り身……2切れ
酢……適宜
作り方
(1)鮭の水けをふき取る。皮に酢を塗って3分ほどおく。
(2)皮の水けをふき取り、魚焼きグリルを1分予熱してから焼き色がつくまで、強火で焼く。
※生鮭の場合は焼く前に塩少々(分量外)をふります。
たったこれだけで、鮭の皮が驚くほどパリパリに!
いつかの料理撮影で「どうしたらパリパリに焼けるか……」と悩んでいたときに、このワザを発見。
思いつきで酢を塗ってみたところ、見事に成功しました!
さて、朝ごはんにはあったかいみそ汁も欠かせないですよね。
『きのことすだちの具だくさんみそ汁』のレシピ

材料(2人分)
生しいたけ、しめじ、まいたけ、なめこ……合わせて160g※
だし汁……2カップ
みそ……大さじ2
サラダ油……小さじ2
万能ねぎの小口切り……適宜
すだちの輪切り……適宜
※お好みのきのこでOKです。複数種類使うとうまみが増してよりおいしくなります。
作り方
(1)しいたけは軸を切り、4つ割りにする。しめじは石づきを切り、手でほぐす。まいたけは食べやすいように手でほぐす。
(2)鍋にサラダ油を熱し、中火で(1)のきのこを炒める。しんなりしてきたら、だし汁、なめこを加え、ひと煮立ちさせる。みそを溶かし入れる。
(3)お椀に盛り、すだちをのせて万能ねぎを散らす。
最後に炊きたての新米を盛りつけたら……
旬の食材盛りだくさんな「寿司屋直伝・究極の朝ごはん」のでき上がりです!
ふっくら炊き上がったご飯と、うまみ抜群の焼き鮭は、間違いない組み合わせ。
きのこの風味豊かなみそ汁は、すだちのさわやかさがほどよいアクセントです。
秋の味わいを存分に楽しめる朝ごはん、ぜひ作ってみてくださいね!
谷中松寿司の旬ネタ
最後に松寿司の旬ネタをご紹介! 今回は「あわび」です。
あわびにもいくつか種類がありますが、今回紹介するのは「黒あわび」。
食感とうまみの強さが特徴です。松寿司では、酒と昆布で柔らかくなるまで2時間以上蒸し上げ、あわびの豊かな香りを引き出します。
にぎりはもちろん、つまみとして日本酒片手にいただくのも最高です!
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の更新は9/22(金)。「かつおのたたき&薬味だれ」を紹介します。野本やすゆき
料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。
大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。
料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。
YouTube:野本やすゆきチャンネル
Instagram:nomotobase
谷中松寿司:yanakamatsusushi

写真・文/野本やすゆき