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便秘の人の強~い味方★きのこで菌活・腸活! 

本日は、秋が旬の「きのこ」にまつわる、ちょっと耳よりな情報をお届けします♪
それは、きのこは食物繊維が豊富で、「菌活・腸活」効果があるということです!

この「きのこパワー」を確かめるべく、オレンジページでは便秘の読者モニターのご協力をあおいで、「きのこ腸活チャレンジ」を行いました。

果たして、読者のつら~い「便秘」のお悩みは、どうなったのでしょうか?
その結果をもとに、慶應義塾大学先端生命科学研究所特任教授で、株式会社メタジェン代表取締役社長CEOの福田真嗣先生にお話を聞きました。
 

◆きのこを食べると排便回数と排便量がアップ!

きのこは食物繊維の宝庫であり、腸内細菌のエサ(栄養源)となることで知られています。

今回は便秘ぎみの10名の読者モニターに、1日1パック程度のきのこを2週間にわたって自由に食べてもらう「きのこ腸活チャレンジ」を実施。お通じの有無と、朝昼晩の食事内容を記録してもらい、きのこ摂取前と摂取後にそれぞれ採便し、アンケートと「MGNavi ※」によって解析しました。すると、10名中9名の方に、排便回数と1回の排便量が増加したという結果が!

下記のグラフの箱の中にある横線は「中央値」と呼ばれ、参加者10名の真ん中の値です。1日あたりの排便回数と1回あたりの排便量を中央値で比較すると、きのこ摂取前より摂取後のほうがアップ! とくに排便量は、きのこ摂取前の「鶏卵2個分」から、摂取後は「鶏卵3.5個分」に大幅に増加していました。

 

実際、読者モニターからは、「残便感が減り、すっきりしてうれしい」「いつもは『コロコロ便』だったけど、『バナナ状の便』が出た」などのコメントが寄せられています。

 

※「MGNavi」は腸内環境の分析・評価や研究開発を行っている株式会社メタジェンが開発した腸内環境検査サービス。医療機関や企業向けに提供していますが、「きのこ腸活チャレンジ」企画にて、特別に体験モニターを実施しました。


◆腸内細菌の多様性が増加傾向に

 

私たちの腸の中では、腸内細菌たちが協力しあったり、競い合ったりして腸内フローラが形成されています。近年では『より多くの種類の腸内細菌がおなかの中に棲みついていることが重要』ということがわかってきました。それは<腸内細菌の多様性>と呼ばれるもの。

 

「今回、きのこを継続的に食べた読者モニターのデータを見ると、排便回数や排便量が増えるのとともに、<腸内細菌の多様性>(腸内細菌の種類が増えること)が増加傾向にあるという結果が認められました」と福田先生。

 

–{きのこならではの腸活効果は?}– 

◆きのこならではの腸活効果は?

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり、きのこにはこの両方が含まれていますが、とくに不溶性食物繊維が豊富に含まれています。

 

「きのこに豊富な不溶性食物繊維には、腸内の脂質などをからめ取って排出したり、水分を抱き込んで便を柔らかくして出しやすくする性質もあるので、排便回数や排便量が増加したのではないかと推測できます」。(福田先生)

 

例えば、サツマイモを食べたときにおならが出やすくなるのは、サツマイモの不溶性食物繊維にでんぷん(糖質)がからまった状態で大腸に届くため。

 

「でんぷんは、めったに大腸まで届くことのない、腸内細菌にとって『ごちそう』のようなもの。大腸に棲む腸内細菌たちが『いいものが来た!』と一気に分解してしまうため、ガスが発生しておならが出てしまうわけです。腸内細菌を元気にするという意味で、食物繊維とでんぷんを組み合わせる方法は、有効な方法のひとつでしょう。季節的に考えると、きのこご飯なんかもいいかもしれませんね!」

 


 

◆きのこで菌活・腸活を始めよう♪

あまり知られていませんが、「菌」という字は、訓読みで「きのこ」と読みます。食物繊維の宝庫であり、菌食材の王様でもあるきのこを1日1回以上食べると、菌活×腸活のダブル効果が得られます。

 

まずはまいたけやしめじなど、きのこ1パック(約100g)を家族3~4人で食べるところから始めましょう。少量ずつでも毎日食べることが肝心。無理なく、おいしく食べ続けることがポイントです。便秘や腸内環境の改善を目指すときは、1日あたり50~100gのきのこを食べると効果的です。

 

また、きのこで菌活・腸活すると、プラスアルファの嬉しい効果が!

 

うまみ成分にはグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸の3つがあります。これらを掛け合わせることで相乗効果が生まれ、さらに強いうまみを感じられるように。実はきのこは、グルタミン酸とグアニル酸の2つのうまみを合わせ持つ食材なので、きのこを使うだけでうまみの相乗効果が生まれます。例えば、エリンギのうまみの強さは、昆布だしの22倍にもなるのだとか!

 

きのこを使うと調味料が少なくてもおいしさをキープできるため、「減塩」したいときにもおぴったり。鍋物や汁物、煮物など、幅広く使ってみるといいでしょう。

 

さらに、きのこに豊富に含まれるビタミンDは、腸内でカルシウムの吸収を促進し、骨を強くする働きがあります。女性は骨粗しょう症のリスクが高いので、上手に取り入れたいですね。きのこ料理を食べて、菌活・腸活を始めましょう!

 

<きのこで菌活・腸活のポイント>
1. おいしく&継続することが大切!
2. 食べるタイミングはいつでもOK
3. 毎日少量から始めて、できれば毎日50~100gを目標に!