こんにちは! 谷中松寿司三代目・料理家の野本やすゆきです。この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。今回は秋のかつおを使った『かつおのたたき』!脂がのったジューシーな〈戻りがつお〉は、さっぱりとしたたれと相性抜群なんです。というわけで、今回は「おいしい万能薬味トマトだれ」の作り方もご紹介。ではさっそく作っていきまーす‼ 【其の一】かつおのたたきは氷水に落とさず切るべし! 冷水に落とすと脂が固まってしまうのでさまさず切るのがポイント。 【其の二】ポン酢にトマトを加えるだけで万能だれに! かつおのうまみ・イノシン酸&トマトのうまみ・グルタミン酸でうまみの相乗効果! トマトは種の部分にもうまみがたくさんあるので、種ごと使うのがおいしいたれに仕上げるコツです。 【其の三】皮と身の間が白いかつおを選んで! よりジューシーなかつおを選ぶなら、皮と身の間が白いものが◎。お店では写真のようなかつおを探してみて! 『かつおのたたき&万能薬味トマトだれ』のレシピ 材料 かつおの刺し身(さく・皮つきのもの)……250g〈万能薬味トマトだれ〉トマト……1/2個青じその葉……4枚ねぎ……1/3本 ポン酢しょうゆ……大さじ2オリーブオイル……大さじ1 にんにく……2かけサラダ油……大さじ1 作り方 (1)万能薬味トマトだれを作るトマトは5mmの角切り、青じそは粗いみじん切り、ねぎはみじん切りにする。ボールにポン酢、トマト、ねぎ、青じそを入れて混ぜ、オリーブオイルを加えてさらに混ぜ合わせる。(2)にんにく油&チップスを作るにんにくは横に薄切りにする。フライパンにサラダ油、にんにくを入れて中火にかけ、こんがりと色づいてきたらペーパータオルにとる。(3)かつおの下ごしらえをするかつおに塩少々をふる(フライパンに入らない場合は半分に切る)。【POINT】塩を振ることでうまみをより感じられます。(4)かつおをほどよく焼く(3)のフライパンにかつおを皮を下にして並べ、強火で焼く。皮が焼けたら身の面もさっと焼く。【POINT】皮から焼いて香ばしく! 身は白くなったら取り出して、火が通りすぎないように。(5)盛りつけるかつおを取り出し、温かいうちに幅1cmに切る。器に盛りつけ、たれをかけてにんにくを散らす。【POINT】刺し身はとくに、切りやすい包丁を使うと◎。包丁の長さを利用していっきに引くように切るのがコツです。『かつおのたたき&万能薬味トマトだれ』のでき上がり。脂ののった秋の戻りかつおに、トマト入りのさわやかな薬味だれが最高に合います!そのままはもちろん、葉ものをたっぷりのせて刺し身サラダにしてもおいしいですよ!この万能だれはサラダ、パスタ、冷ややっこ、から揚げなどにかけてもよく合います。その名のとおり、超万能!ぜひ作ってみてくださいね。 谷中松寿司の旬ネタ 最後に松寿司の旬ネタをご紹介!今回は「車えび」。松寿司でも人気のネタです。松寿司では、ゆでたての車えびの殻を手早くむき、人肌くらいの温度でお出しします。香りと甘みをより感じられるのが、ゆでたての車えびの特徴。さらにしっとりとした食感に仕上げるのがポイントです。最後までお読みいただきありがとうございました!次回の更新は10/13(金)。「イクラのしょうゆ漬け」を紹介します。野本やすゆき料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。YouTube:野本やすゆきチャンネルInstagram:nomotobase谷中松寿司:yanakamatsusushi