
プロ直伝!黄金比のめんつゆが絶品「年越しそば&だしがら昆布の天ぷら」のレシピ

この連載では、寿司屋ならではのテクニックを交えながら、家庭で作りやすいレシピをご紹介しています。
早いもので2024年も残りわずかとなりました
今年もたくさんのかたにご覧いただき感謝です!
というわけで今回は【年越しそば】です!
基本の野本式だしのとり方もご紹介します!
では、さっそく作っていきまーす!
【其の一】
だしはしっかりとるべし!
めんつゆを作るときのだしは昆布とかつお節を使い、かつお節は少し煮出すのがおすすめ!
もちろん煮出さない方法でお吸いものなどを作るのもおいしいですが、ご家庭では1〜2分煮出したくらいが、だしがきいておいしくでき上がると思います。
【其の二】
めんつゆは黄金比で作るべし!
野本流めんつゆの黄金比は【だし汁10:しょうゆ1:みりん1】。
これで絶品めんつゆができ上がります。
【其の三】
だしをとった昆布は天ぷらにするべし!
だしをとった昆布は捨てちゃダメ! 天ぷらにするとおいしいので、ぜひ揚げてそばに添えましょう。
【だしのとり方】

材料(作りやすい分量・でき上がり約1.2リットル分)
水……1.5リットル
昆布(10×10cm)……1枚(約10g)
削り節……4パック(約20g)
鍋に水、昆布を入れて30分ほどおく。

弱火にかけ煮立つ直前で昆布を取り出す。

ひと煮立ちしたら、削り節を加えて1〜2分煮る。

耐熱のボールで受けた万能こし器にペーパータオルを敷く。
鍋の中身をゆっくり注ぎ入れ、こす。だしがらは、敷いていたペーパータオルに包み、かるく抑える※。
※強く押したり、絞ったりすると雑味がでてしまうので注意。
粗熱が取れたら清潔な保存容器に移し、冷蔵庫に入れる。

野本流だしの完成!
だしの保存期間
かつおの風味がなくなってくるので早めに使うのがおすすめ!
冷蔵:翌日まで
冷凍:冷凍用の保存袋に入れて約2週間
野本流『年越しそば』のレシピ
材料(2人分)

そば(冷凍)……2玉
だし汁……600ml
しょうゆ……60ml
みりん……60ml
だしをとった後の昆布……全量
A
市販のてんぷら粉……20g
水……大さじ2
揚げ油……適宜
ねぎの小口切り……適宜
作り方
(1)小鍋にだし汁、しょうゆ、みりんを入れてひと煮立ちさせる。

(2)Aを混ぜ合わせて、ころもを作る。

昆布は水けをペーパータオルでしっかり拭く。食べやすい大きさに切る。

フライパンに高さ1~2㎝ほど油を注ぎ、中温※に熱する。昆布にころもをつけてフライパンに入れ、ときどき返しながら2〜3分揚げる。
※170~180℃。乾いた菜箸の先を底に当てると、細かい泡がシュワシュワッとまっすぐ出る程度。

(3)
そばを袋の表示どおりにゆでて、器に等分に入れる。

再度温めたつゆを1/2量ずつを注ぎ、昆布の天ぷら、ねぎを等分にのせる。

つゆがおいしい『年越しそば』のでき上がり!

だしをとった昆布の天ぷらがポイントです!
うまみたっぷりで、とってもおいしいのでぜひやってみてください!
野本流かけつゆの黄金比は【だし汁10:しょうゆ1:みりん1】。

だしのとり方も覚えておくと、いろいろな料理に使えます!
しっかりとだしをとって、年越しそばを作ってみてください!
余っただしは、煮ものやお雑煮などに使ってもおいしいですよ。

みなさま、よいお年をお迎えください!!
谷中松寿司の旬ネタ

最後に松寿司の旬ネタをご紹介!
今回は『ボラ子』です。

ボラの卵で、塩漬けし、酒に漬けて乾燥させるとからすみになります。
松寿司では兵庫県姫路産の厳選されたボラ子を仕入れてからすみを作っております。
少しだけレアに仕上げて厚めに切り、少しずつかじりながらお酒をめしあがっていただきます。
さて、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の更新は2025年1月10日(金)、サッポロ一番 塩らーめんで作るしじみラーメンです。

野本やすゆき
料理家、谷中で80年続く「谷中松寿司」三代目店主。
大学卒業後、調理師学校に通い、調理師免許を取得。家業の寿司店で修業するかたわら、フードコーディネータースクールに入校。卒業後、同校講師を経て独立。
料理家、寿司屋の二刀流で料理雑誌へのレシピ提供、テレビ番組や広告のフードコーディネートなど、食にかかわるジャンルで幅広く活躍中。
YouTube:野本やすゆきチャンネル
Instagram:nomotobase
谷中松寿司:yanakamatsusushi

写真・文/野本やすゆき プロフィール写真/吉澤健太