こんにちは、料理家の長谷川あかりです。この連載では、料理で当たり前と思いがちなひと手間を省いてもおいしくできるレシピを紹介していきます。>>「長谷川あかりの日々の料理これでいいのだ」一覧はこちら「あかりさん、お菓子のレシピを教えてください!」と言われることがあるのですが、じつは私、お菓子がいっさい作れません!!! 料理家なのにお菓子が作れないの⁉ と言われてしまいそうですが、不器用&ずぼらな私にとって、お菓子作りはハードルがめちゃくちゃ高い……! 洗いものも多いし、料理のように途中で味見がしづらいから失敗したら取り返しがつかないし、材料費もかかる。実家暮らしだった高校生くらいのころは趣味でよく作っていましたが、結婚して家事を担うようになってからは、毎日の料理に追われお菓子作りを楽しむどころではなくなってしまいました。今ではすっかり、「お菓子は作るものではなく、買ってきて食べるもの!!」と開き直って、甘いものライフを楽しんでいます(笑)。そんな私ですが、唯一作るのが「料理感覚で作れるデザート」。いつもの道具と材料で、むずかしい計量や下ごしらえも必要なく、日々のなかで無理なく気楽に作れるデザートは、私の強い味方です。今回は練りごまを使った、秋にぴったりの温かいおしるこ風デザートスープを紹介。ほっこり甘いデザートで、ほっと癒やされましょう。
お菓子作りは、とにかく計量が命! ある程度適当に作っても味見をしながらなんとか修正ができる料理とは違い、お菓子作りは計量を適当にしてしまうと、うまく固まらなかったり、ふくらまなかったりと、後で取り返しがつかなくなってしまうことが多いのです。でも、今回紹介する練りごまのデザートスープは、ざっくり合っていればOK! ずぼらさんにやさしいレシピになっています。途中で味見もできるので、好みの甘さやとろみに調節してくださいね。さらに、小さなお鍋ひとつあれば簡単に作れるので、とっても気楽! 材料も身近なものばかりで、普通のスーパーで簡単にそろえることができます。もしかすると練りごまはあまり使ったことが無いかたもいるかもしれませんが、青菜のあえものに加えたり、根菜とお肉の煮ものに加えてこくをプラスしたり、これからの季節ならお鍋に添えるごまだれ作りにも大活躍してくれます。せっかく買っても余らせてしまうという心配もいりませんよ。 『練りごまのデザートスープ』のレシピ 材料(2人分) 片栗粉……大さじ1練りごま(白)……大さじ3はちみつ……大さじ3水……1/2カップ(100ml)豆乳(成分無調整)……1/2~2/3カップ(100~150ml)塩……ひとつまみ〈トッピング〉白いりごま……適宜くるみ(ロースト・無塩)……適宜あれば焼いた餅……2個 作り方 (1)
小鍋に練りごまとはちみつ、片栗粉を入れ、よく混ぜながら少しずつ水を加える。(2)鍋を弱めの中火にかけ、焦がさないように気をつけながら絶えず混ぜ、しっかりと煮立たせてとろみをつける。(3)弱火にし、好みのゆるさになるよう豆乳を少しずつ加えてのばす。煮立たせないように気をつけながら温め、塩を加えて味をととのえる。味をみて、はちみつや塩で好みの味に調整する(各分量外)。(4)
器に等分に盛りつけ、いりごま、砕いたくるみ、あれば焼いた餅をトッピングする。ちょっと甘いものが恋しくなった夜長に食べれば、ほっと癒やされるはずですよ。次回は11/27(月)更新予定。『青ねぎと鶏皮、しょうがで中華風炊き込みご飯 』を紹介します。お楽しみに! 長谷川あかり料理家、管理栄養士。雑誌やWEB、食品メーカーなどに幅広くレシピを提供。子役としてデビュー後、女優として活躍。料理で人に喜んでもらった経験から料理家の道をめざす。自身のSNSで数多くのレシピを紹介し、発見のある組み合わせと手軽なレシピが大好評。著書に『材料2つとすこしの調味料で一生モノのシンプルレシピ』(飛鳥新社)など。Twitter:@akari_hasegawa