榎本美沙が感動『三五八（さごはち）』のレシピ／福島・石橋糀屋

皆さま、こんにちは！料理家、発酵マイスターの榎本美沙です。

この「榎本美沙の日本全国まだ見ぬ発酵フードのセカイ」の連載では、

出張で立ち寄った醸造所、旅先の道の駅…などなど私が様々なところで出会った魅力的な発酵フードを紹介しています！

気になる発酵食品があれば、ぜひぜひお試しいただけたらうれしいなと思います。

福島県・会津「石橋糀屋」のさごはち（三五八）

「三五八」というのは、福島や秋田、山形など東北地方で作られるお漬けものの素。「塩、米麹、米が3：5：8」で作られていたため、この名前がついたといわれてます。ですが、じつはそれぞれのご家庭やお店で割合が違うのだそう。

今回ご紹介するのは、福島県・会津で糀や糀調味料などを作られている「石橋糀屋」のさごはち（三五八）。

塩麹のようで、塩麹でない！三五八の魅力

石橋糀屋さんの三五八は、「塩3：米5：糀8」の配合。

三五八は、炊いたり蒸したお米に米糀、塩を混ぜて発酵させて作ります。そう聞くと「塩麹と似ている？」と思われるかもしれません。

たしかに方向性としては塩麹と似ていて、使い方としても、野菜や肉・魚を漬けたり、炒めもの、あえものの調味などに使われます。

ただ、なめてみると味わいが違って私も驚きました。

お米が加わっているぶん甘みが強く、食材を漬け込むと深いこくが出ておいしくなるのです！　この三五八の魅力をあらためて感じたのが、石橋糀屋のさごはちです。

「石橋糀屋」のさごはちの魅力

私は昨年、石橋さんの蔵におじゃまして、糀のこと、糀調味料のことをたっぷりお話を伺う機会がありました。その際に石橋さんご夫婦がごちそうしてくださったのが、野菜のさごはち漬け、鶏肉や鮭、帆立のさごはち漬け焼き、さごはちドレッシング！（豪華……！あらためてごちそうさまでした！）

どれも甘みとうまみがしっかりとあって、とってもおいしく、私自身が石橋さんのさごはちのとりこになってしましました。

「孫たちも大好きなんですよ！」と出してくださった鶏のさごはち漬け焼きは、たしかにさごはちの甘みで、ちょっと照り焼きのようなこくのある味わい、わが家でも定番になりました。

ちなみに、じつはそのとき、さごはちを仕込ませていただきまして、それがまだわが家で熟成中です。なめてみるとすでにおいしい。使うのが楽しみです！

大好きな食べ方『さごはちの手羽中グリル』

石橋さんにごちそうしていただいた『鶏肉のさごはち漬け焼き』。わが家では鶏の手羽中でもよく作ります。漬け込んでグリルで焼くだけ。お好きな野菜と合わせるのもおすすめです。

ちょっと軽めに漬け込んで2歳の息子にもあげると、パクパクと食べてくれます！　作り方もご紹介しますね。

『さごはちの手羽中グリル』のレシピ

材料(2人分)

鶏手羽中……10本（270g）
さごはち……小さじ4
しし唐辛子……10本

作り方

（1）手羽中にさごはちをもみ込んで、15分ほどおく。しし唐辛子は竹串などで数カ所穴をあける。

（2）魚焼きグリルにアルミホイルを敷き、（1）を入れて6〜7分、火が通るまで焼く。

ぜひお試しいただけたらと思います！

最後までお読みいただき、ありがとうございました！
次回は6月28日更新の予定です。
また次回も楽しみにしていただけたらと思います。

今回紹介した発酵フード

『一夜漬けの素・三五八』／石橋糀屋
https://ishibashi-koujiya.jimdofree.com/

榎本美沙さん 榎本美沙
料理家・発酵マイスター。発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供、イベント出演などを行う。オンライン教室「榎本美沙の料理教室」主宰。 YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、 Instagram(@misa_enomoto)も人気。最新刊『榎本美沙のひと晩発酵調味料とからだが喜ぶ発酵献立』（主婦と生活社）が好評発売中。その他の著書に『ゆる発酵』（小社）、『毎日の発酵食材レシピ手帖』（Gakken）、『二十四節気の心地よい料理と暮らし』（グラフィック社）など著書多数。

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