
みないきぬこさん
料理研究家。女子栄養大学を卒業後、料理家・故枝元なほみさんのアシスタントを7年半務め、独立。雑誌やTVなどで活躍するほか、母校では非常勤講師も務める。
みなさん、「かつお節」って知っていますか? お好み焼きの上でふわふわ踊っている……そう、アレです! おかずのトッピングとしてだけでなく、汁ものなどの「だし」をとるのにも使われていて、日本食には欠かせない食材なんですよ。この企画ではそんなかつお節の魅力を深掘り! かつお節を使ったおいしい料理の作り方も紹介するので、ぜひおうちで作ってみてくださいね。



「かつお節」は日本生まれの食材。かつおを煮たあとに煙でいぶして乾燥することで、長期保存を可能にしています。世界でいちばん堅い食べ物としても有名なのですが、よく見る薄くてふわふわの「削り節」からは想像できませんね!
また、かつお節には「荒節・枯節」の2種類があります。お店でよく売られている「花かつお」は荒節で作られていて、かつおの強い風味が特徴。枯節は、荒節からさらに「研磨」「カビつけ」という工程を経て作られます。よりうま味が凝縮し、酸味がおだやかで上品なだしがとれますよ。

かつお節を削ったものを
「削り節」というのですが……


準備するもの
- かつお節
- 削り器
- 軍手


くらべてみよう①
お湯にみそだけを溶かしたもの


くらべてみよう②
お湯にみそを溶かしたもの+削り節


みないきぬこさん考案!
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親子でにぎろう!
おかか枝豆チーズおにぎり
シンプルだけど、みんな大好きな「おにぎり」。うま味とたんぱく質が豊富なかつお節に、夏の食材・枝豆、子どもが喜ぶチーズを加えました。親子でいっしょににぎれば、会話もはずんで楽しさ倍増! お弁当にもぴったりです。
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かつお節のうま味が決め手!
豚肉とレタスのくしゅっとロール
〜たっぷりかつお節のっけ〜一見むずかしそうだけど、意外と簡単! レタスと豚肉をくるっと丸めてレンジでチン♪ たっぷりの削り節をかけてめしあがれ。肉と野菜が一度にとれ、かつお節のうま味で箸がすすみます。火も包丁も使わないで作れるのがうれしい!
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かつおだし香る、うま味のハーモニー
油揚げとミニトマトのみそ汁
かつおだしのうま味を存分に味わえる料理といえば、やっぱり「みそ汁」! 今回は、より本格的なだしとりにチャレンジしてみましょう。あっさりとしたかつおだしも、ミニトマト(グルタミン酸)と油揚げでうま味とこくがアップします。だしがらは、フライパンでかるくいってしょうゆなどで味つけすれば、お手製のふりかけに!
親子イベントが
開催されました!
8月10日(日)に、コトラボ阿佐ヶ谷で「見て、削って、味わって♪すごいぞ!かつお節〜Supported by ヤマキ〜」を開催しました。15組の親子が参加し、会場は熱気でいっぱいに!
イベントではまず、かつお節について楽しくお勉強。「かつお節ってどうやってできるの?」「どんな種類があるの?」といった素朴な疑問を解決していきました。
そしていよいよお楽しみのかつお節削りタイム! 初めて削り器に触れるという親子も多く、最初はちょっぴり苦戦する様子も見られましたが、だんだんと慣れてくると「シュッシュッ」と軽快な音を立てながら、ふわっふわの削り節をどんどん作っていきます。
削りたてをそのままパクリと食べると、口いっぱいに広がる豊かな香りと凝縮されたうま味に、みんな思わずニッコリ! みそを溶かした湯と、そこに自分たちで削ったかつお節を加えたものの飲み比べも実施。かつお節を入れたほうがおいしい! と、かつおだしのうま味をしっかり実感できました。
かつおだしのうま味に感動した後は、親子で料理。まずはかつお節から一番だしをとることに挑戦です。一番だしで作るみそ汁や、上で紹介した「おかか枝豆チーズおにぎり」「豚肉とレタスのくしゅっとロール」などの料理を親子で協力して作っていきます。
3品完成したところで「いただきます」! テーブルを囲んで「おいしいね~」と声を掛け合う親子の笑顔がキラキラと輝いていました。
子どもたちからは「かつお節がどうやって作られるか分かって面白かった!」「削るのが楽しかった!」といった嬉しい感想も。
かつお節の奥深い魅力を満喫しながら、親子で料理をする楽しさもたっぷり味わえた、充実のイベントとなりました。
協力/ヤマキ株式会社