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「調理室池田」の『自家製ツナ』で作る種々総菜のレシピ

2024.03.15

連載第7回は自家製ツナで種々総菜。第6回で作った自家製ツナを、パスタやサラダにアレンジしていきます。ツナが加わることで見慣れた素材も料理もいちだんとおいしくなるでしょう。いっしょに煮たオイルも秀逸。ツナのうまみが広がり、ハーブやスパイスの香りをまとった最高の調味料です。仕上げのひとかけをどうぞ忘れずに。
ツナが常備菜となることで、皆さんのテーブルでもたくさんのレシピが生まれますように。

できたてを食べるツナの前菜プレート

ほわっと身がほぐれるできたての温かなツナは、いちばんぜいたくな食べ方。お皿の上でポテトサラダを作るようなイメージです。温かいうちに、レモンをぎゅっと絞って。

材料(2人分)と作り方

じゃがいも2個は竹串がすっと通るまでゆで、皮をむく。卵1個は好みの堅さにゆで、殻をむいて横半分に切る。器にツナ適宜、じゃがいも、卵を盛り、ツナのオイル適宜を全体にかける。それぞれにレモン1/4個と、ディルの葉、マヨネーズ各適宜を添え、粗びき黒こしょう適宜をふる。

ツナと大根の粒マスタードサラダ

玉ねぎは砂糖と酢をふり混ぜておくと、辛みが抜けてピクルスのような味わいに。便利なサラダのアクセントになります。大根を合わせてからしばらくおいても味がなじんでおいしい。

材料(2人分)と作り方

(1)紫玉ねぎ1/6個はみじん切りにしてボールに入れ、砂糖、酢、粒マスタード各大さじ1/2を加えて混ぜ、20分ほどおく。
(2)直径8cm、長さ4cm程度の大根は皮をむいて短冊切りにする。大根と、ツナ適宜をほぐしながら(1)に加えて混ぜる。ツナのオイル適宜を回しかける。

ツナとケールのクスクス

ケールはかるくぬれた状態でフライパンで素焼きにして、甘みを引き出し香ばしい仕上がりに。クスクスで食べごたえのあるデリメニュー。

材料(2人分)と作り方

(1)フライパンにツナのオイル大さじ2を中火で熱し、クスクス大さじ6、にんにくのごくみじん切り少々を炒める。油が回ったら水大さじ6を加え、クスクスに水を含ませるように炒める。火を止め、ふたをして5〜8分蒸らす。ふたを取ってほぐし混ぜ、水分をとばす。
(2)ケールの葉3枚は洗う(水けはきらない)。茎の堅い部分は薄切りにし、残りは横に幅1㎝に切る。フライパンを中火で温め、ケールを入れて焼き、焼き色がついたら上下を返してさっと混ぜる。ふたをして火を止め、しんなりするまで蒸らす。
(3)ドライトマト(オイル漬け・大)1枚は粗いみじん切りにする。(1)にツナ適宜をほぐし入れ、ツナのオイル適宜、ケール、ドライトマトを加えて混ぜる。味をみて塩少々でととのえる。

ツナのアジアンコールスロー

ナンプラーとパクチーでいつものコールスローをアジアンテイストに。キャベツ以外の野菜は、冷蔵庫の残りものを活用しても。

材料(作りやすい分量)と作り方

(1)紫玉ねぎ1/6個は繊維を断つように薄切りにし、大きめのボールに入れる。砂糖大さじ1弱、レモン汁1/2個分を入れて混ぜ、20分ほどおく。
(2)キャベツ1/6個と好みの野菜(ここでは赤ピーマン、にんじん、セロリ)合わせて200~250gはせん切りにし、水にさらして水けをしっかりきる。
(3)(1)のボールににんにくのごくみじん切り少々、ナンプラー小さじ1を加えて混ぜ、ほぐしたツナとツナのオイル各適宜、パクチーのみじん切り2~3株分、(2)の野菜を加えてあえる。

ツナときのこのオイル蒸し

パルミジャーノとかくし味のしょうゆは私の好きな組み合わせ。パンにもご飯にもよく合います。オイルを増やしてパスタソースにもおすすめ。

材料(2人分)と作り方

好みのきのこ(エリンギ、まいたけ、マッシュルームなど)200gは食べやすく切る。フライパンにツナのオイル大さじ3、にんにくの薄切り2かけ分を入れて弱火にかける。香りが立ったら中火にし、きのことツナ適宜をほぐして入れ、さっと炒める。白ワイン大さじ3を加えてふたをし、弱火でしんなりするまで蒸す。しょうゆ小さじ1を加えてさっと混ぜ、器に盛る。パルミジャーノ・レッジャーノ適宜を削りながらかけ、粗びき黒こしょう適宜をふる。

ツナとレンズ豆のグリーンサラダ

きゅうりとも高相性のライムとディルはツナを一層美味しく爽やかに仕上げてくれます。身近なきゅうりのサラダもランクアップ。

材料(2人分)と作り方

レンズ豆(乾燥)大さじ3、さやいんげん9本は好みの堅さにゆで、幅1㎝に切る。きゅうり1本は1㎝角に切る。ディルの葉適宜は細かく刻む。ツナ適宜は細かくほぐす。ボールににんにくのごくみじん切り少々、レンズ豆、いんげん、きゅうり、ディル、ライム果汁1/2個分、ツナのオイル適宜を入れて混ぜる。味をみて塩少々でととのえる。

ツナとケッパーのプッタネスカ風

ツナを煮たオイルは香りもうまみもたっぷり。いつものトマトソースも断然おいしく仕上がります。

材料(2人分)と作り方

(1)鍋に湯1.8リットルを沸かし、塩大さじ1を加える。好みのショートパスタ(ここではパッケリ)140gを入れ、袋の表示どおりにゆでる。フライパンにツナのオイル大さじ3〜4、にんにく(大)のみじん切り1かけ分、赤唐辛子1本を入れ、弱火で熱する。ケッパー大さじ2は粗いみじん切りにする。
(2)にんにくの香りが立ったら、カットトマト缶詰(400g入り)2/3缶、ケッパー、ツナ適宜を大きめにほぐして加える。トマトとオイルが乳化し、とろりとするまでときどき混ぜながら煮つめる。パスタを加えてさっと混ぜ、味をみて塩少々でととのえる。器に盛り、粗びき黒こしょう少々をふる。


次回4/5(金)はお休み、4/19(金)に更新です!

撮影よもやま話

家のテーブルの撮影は自宅故に即興的にスタイリングが気ままに出来るのでつい楽しんでしまいます。今回はコールスローに合わせた宋胡録(スンコロク)と呼ばれるタイの古陶についてお話したいと思います。
こちらは14世紀から15世紀にタイに存在したスコータイ王朝時代の魚文鉢。見込みの底に鉄釉で愛嬌あるふくよかな魚が描かれています。魚文は「田には米あり、水に魚あり」と当時の王朝が国土の豊かさを表した絵柄で、宋胡録ではよく見るものではありますが、こちらはその発色が控えめで主張し過ぎていないところが気に入っています。
私は肉団子の甘酢あんに目がなくて、いつもそれを盛りつけたら美味しそうだろうなぁ、と思う器を探しています。27cmほどの大きさの浅鉢が理想、これもそのうちの一つです。
普段は肉団子に使う器をコールスローと合わせてみましたが、これもまたいい雰囲気にまとまりました。(文/池田講平)
調理室池田
調理室池田
2018年12月に川崎市にある中央卸売市場北部市場内に開店。アンティークショップ・アートギャラリーを兼ねた、市場には珍しいスタイルのカフェ。早朝から働く人がコーヒーを片手に手軽に食べられるようにと作った焼き菓子や、ツナサンド、フリットといった市場で仕入れる新鮮な魚介類を使ったランチが人気。
公式HP 公式インスタグラム 

神奈川県川崎市宮前区水沢1-1-1 川崎市中央卸売市場北部市場 関連棟 45 
営業日/月・火・木・金・土曜
営業時間/7:00~13:30
(ラストオーダーは13:00、土曜日のみ14:00)
ランチタイムは 11:45~ 休みは市場に準ずる(原則、水・日曜と祝日) 
※一般のかたの市場への入場は8時から。来店の際は必ず上記HPかインスタグラムを確認してください。

調理室池田 過去の連載はこちら

料理・文/池田宏実 撮影・スタイリング/池田講平 編集/小林

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