みなさんこんにちは。ぼる塾の酒寄です。メンバーにおいしいものを紹介してもらうこの連載も第八回!
>>これまでの連載はこちら末広がりがめでたい今回のおいしいものはこちら!
あんりちゃんの思い出の
「バタートーストとみそ汁」です!
あんりちゃん
「子供の頃におばあちゃんが朝ごはんに食パンとみそ汁をいつも出してくれて、ある日思いつきでパンをみそ汁にディップしてみたら大ハマり! みそとバターのコクとまろやかさが最高です! ただ、子供の頃からの懐かしさと思い出でおいしく感じているのか、自分以外もこれをおいしいと感じるのかは正直わかりません。笑」
ある日、劇場の出番の合間にあんりちゃんがバナナのアイスクリームを食べていました。
はるちゃん「あ、いいな! アイスおいしそう!」私「しかもバナナ味だ! おいしそう!」あんりちゃん「おいしいよ~! 私バナナもバナナ味も大好きなんですよね」田辺さん「わかる! バナナマジうまいよね!」あんりちゃんは
「私本当にバナナ大好きなんです!」と言って、バナナへの愛を語り始めました。
あんりちゃん「バナナってすごすぎません? あの味にあの食感! どれだけ食べてもまったく飽きません! 私は今朝もバナナを食べてきました。私めちゃくちゃバナナ食べるんですよ。なんだったら私、ゴリラと同じくらいバナナ食べてるかもしれない」私「でもゴリラって結構リンゴ食べてない?」田辺「確かに! 動物園とかであいつらリンゴ食べてるよ!」あんりちゃん「じゃあ私ゴリラよりバナナ食べてるかもしれない」あんりちゃんは
「私は買ったバナナを一番おいしく食べられるタイミングを見極めることに人生をかけている」とライバルのゴリラに向けて言っていました。
私「バナナって言えばさ、田辺農園バナナっておいしいよね」あんりちゃん「わかります! あれとってもおいしいですよね! 普通のバナナよりちょっと高いけどコンビニで見かけたら買います!」はるか「え! 田辺さんバナナ作ってるの?!」田辺さん「私じゃないよ! 別の田辺さんだよ! 田辺って名前はすごい人が多いんだよ! あのバナナはおいしいね! バナナへの愛を感じるよ!」私たちはメンバーの田辺さんではない田辺さんの仕事の素晴らしさを褒めたたえました。メンバーの田辺さんは
「同じ田辺として田辺さんが褒められると嬉しい」と、喜んでいました。
あんりちゃん「いや~、バナナ味のアイス食べながら言うことじゃないんですけど、今バナナ食べたい。私バナナならいつでもいける」田辺さん「バナナは時間関係ないよね。バナナってすごいよ」あんりちゃん「あ、でもしいて言うなら私は朝バナナがとくに好きですね。朝食にバナナがあると朝から頑張れますね」田辺さん「朝食って大事よね~。そういえば、ちょうどおいしいジャム持ってるから酒寄さんにあげるわ」田辺さんはいつも
「どうして持ってるの?」というものを持ち歩いていて、こうして突然分け与えてくれます。
田辺さん「はい。これをトーストに塗ったら最高の朝食だよ」私「ありがとう! 我が家の朝食が盛り上がるよ!」あんりちゃん「そうだ! トーストって言ったら、私昔からお気に入りの食べかたがあるんですよ」私「え、どんな食べかた?」気づくと私たちの話題は自然とバナナからトーストに流れていきました。
あんりちゃん「まずは食パンをトーストするんです。これは好みですが、この食べかたは薄切りの方が合うかもしれません。そして、トーストにバターを塗ります」私「うんうん」あんりちゃん「そのバタートーストをみそ汁につけて食べるんです! これが意外と合うんですよ!」田辺さん「え、バタートーストとみそ汁!?」あんりちゃん「私、小さい頃から朝食にパンとみそ汁って組み合わせがふつうに出ていて、当たり前にこの食べかたしてたんですけど、途中で『あれ? これやってるのうちだけ?』って気がつきました」私「バタートーストとみそ汁の組み合わせって一回も食べたことないかも」あんりちゃん「おいしいですよ! 今もたまにやります」田辺さん「考えたら、パンをスープに浸して食べたりするものね。みそ汁もスープだわ」あんりちゃん「うわっ話してたら食べたくなってきた」私「なんか自分独自の食べかたがあるのっていいね。私無いからな~」はるちゃん「私も無いかも! 田辺さんはそういうのあります?」田辺さん「私はフライドポテトをシェイクにつけて食べるくらいだね。アメリカでは当たり前らしいけど、私のほうがアメリカよりはやく始めてたよ」はるちゃん「え、田辺さんアメリカよりもはやかったの!? すごい!」田辺さん「まあね」あんりちゃん「そんなわけねーだろ」私はこの話を聞いて、バタートーストとみそ汁の組み合わせがとても気になりました。
私(あんりちゃんが、作り方は焼いた食パンにバターを塗って好きなインスタントみそ汁を用意するだけ! って言ってたし、やってみよう!)……ということで、あんりちゃんの思い出の味を自分の朝食に作ってみました!
インスタントみそ汁を使ったので本当に用意が簡単でした! ちなみに具はあさりです。
私「いただきます!」まずは普通にバタートーストとみそ汁を食べて知っているおいしさを楽しんだ後、いざ、バタートーストをみそ汁につけて食べます!
私「あ、おいしい」絶叫して
「うまーいっ!!」と叫ぶと言うより、思わず口からぼそっと
「おいしい」が出てしまう日常のおいしさを感じました。柔らかくなったバタートーストにみそ汁の味が混ざって、ほっとする甘じょっぱいを堪能できます。全てが優しくなるのです。
私「これは合う。なんかすごく心が安心する」一度バタートーストをみそ汁に浸してしまうと、後はずっとこの浸して食べるやり方が止まらなくなりました。そんな私にあんりちゃんが笑顔で
「ね、おいしいでしょ」と言ってくる幻まで見えてきます。
私「個人的にしっかりとしたパンの耳の部分にみそ汁を浸して崩れる感じもすごく好き」和食でも洋食でもない、まさにあんりちゃんの記憶通りの味がして、早起きした朝食のぼーっとした気分にぴったり合いました。しゃきっと目覚める味というよりも、この時間はぼーっとして、食べ終わったらがんばろうという許された朝食の時間を楽しめます。最後にバターが溶けだしてまろやかになったみそ汁を飲み干したあとは、
私「さぁ! 動くかっ!」と、気持ちを切り替え、やる気に満ち溢れて一日を始められました。あんりちゃんありがとう!私もこれからこの食べかたを、
「ぼる塾みんなでバナナトークからのあんりちゃんから教えてもらった思い出の味」として活躍させます!
こちらは
「おいしかったよ」と報告したら
「おいしいの私だけかも? って思っていたのですごくうれしい!」と喜んでくれたあんりちゃん。
ぼる塾 酒寄希望(さかより のぞみ)
お笑い芸人。1988年4 月16日生まれ・B 型。東京都出身。お笑いカルテット・ぼる塾のリーダー。1児の母。著書に『酒寄さんのぼる塾日記』『酒寄さんのぼる塾生活』(ヨシモトブックス)など。