冷蔵庫を開けて、真っ先に確認する場所があります。それは右扉の内側のドアポケットの隅。わが家の場合、そこに〈水たまり〉、いや〈牛乳たまり〉あるいは〈ジュースたまり〉ができていない日がないのです。
ほら、本日も安定のこの風景。目にするたび、心の中で舌打ち……!
犯人は我が家の長男。ドアをバタンと閉める癖が原因です。注意をすると、次回、次々回くらいまでは静かに閉めているようすなのですが、三回目にはすっかり忘れてまたバタン!
庫内の床や、ときには冷蔵庫の下のフローリングにまで飛び散っていることがあるのも辛い。
時間が経過して、こんなふうにこぼれた液体が乾燥してカピッとなってしまっても、当の本人がまったく気にしてないのにもイライラしていました。
そこで頼ったのがこの「パック牛乳用クリップ」です。
これがいったい何かって、その名の通り、パック牛乳などの口を留められるプラスチック製のクリップです。
我が長男は冷蔵庫のドアを勢いよく閉めるくらいなので、どちらかと言えばせっかちな性分。そもそもパックの口をちゃんと閉じないんです。たいてい半開きになっているか、あま~く閉まっているだけ。
このクリップは、そんな状態を防止してくれる救世主というわけです。
プラスチック製でこんな形状。
紙パックの口を閉じたまま、開け口ではないほうからクリップの溝をスライドさせ、最後まで差し込んで使います。
端から端まで差し込んだらOK。円形のパーツを支点に、写真に向かって左側の〈長いほう〉を上下させることができます。写真(右)は、パーツを下した状態。
いざ注ごうというときには左側のパーツを上げます。
同じクリップのブルーもありましたが、たいていのパックの色味と合いそう&賞味期限表示が見えやすそうという理由で、今回はクリアカラーを選びました。
〈長いほう〉を上げるのはワンタッチででき、あとはいつもどおりです。
ジュースパックにも装着して、クリップを対称にして2つ、並べてみました。
これだけで?!と思う手軽さなのに、これなら長男の「バタン!」にも耐えられそう。
もしや…と思い、クリップを付けた状態で牛乳パックを寝かせてみました。
そーっと横にしたせいかもしれませんが、中身はこぼれませんね。
これまでそんなこと試したこともありませんが、もしかしたらパックって、クリップなしで口を開けたまま寝かせても中身はこぼれないのでしょうか……。
そうだとしてもやはりクリップなしでは心もとない。
でもクリップありならば……。そう、扉のポケットが込み合い、必要に迫られたときには牛乳パックを横にしてみようと思います。
いちおう、冷蔵庫内の棚にもそのまま置いてみました。やはり中身はこぼれません。
仰向けからうつぶせに置き直してみるのは怖くてトライできませんでしたので悪しからず。
ドン! と力強く倒せば、わずかなすき間から中身がこぼれる可能性があるかもしれませんが、日常の動作であれば問題なさそう。とはいえ、牛乳やヨーグルトなどの牛乳やヨーグルトなどの乳製品は「とても繊細。ていねいにそっと扱うのがいい」と聞いたことがあります。クリップをつけていても、紙パック類はやさしく扱うにこしたことはなさそうです。
さて、長男がどうなったかというと、クリップがついた状態のパックを目にするたび、その意味を思い返し、扉を静かに閉める回数が増えてきました(まだまだこれからですが)。
小さなクリップが、‟所作“の美しさやモノの扱いについて考える機会を導いてもくれたようです。
この記事を書いたのは……
中嶋茉莉花
フリーランスエディター。大手出版社勤務後、独立。ファッション編集部出身だが、最近はライフスタイル企画を中心に、食企画も多く担当。仕事を通して出会う方々のすまいやキッチンで見つけたアイデアを参考にして、100円ショップでは重箱の隅をつつき、高見えするグッズを探しています。
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