「まぁね〜」という田辺さんのフレーズが印象的なお笑い芸人のぼる塾。そんな
ぼる塾のメンバーでリーダーである酒寄希望さん。ぼる塾はトリオと思われがちですが、実は酒寄さんが育休・産休中に売れたカルテットでもあります。
このたび、オレンジページnetで新連載
「ぼる塾・酒寄さんの『一件の画像通知があります』」スタートにあたって、酒寄さんに特別インタビューを敢行。
今回は酒寄さんに食べるのが大好きなぼる塾の他メンバーとのエピソードや食についてインタビューしました。
田辺さんは自分で面白いと気づいていないところが面白い
――著作でもnoteでも田辺さんのエピソードが特に印象に残ります。酒寄さんはぼる塾結成前に田辺さんと猫塾というコンビを組んでいたそうですが、猫塾結成のいきさつを教えてください。田辺さんとは養成所で出会いました。田辺さんはピン芸人志望で、ネタ見せの際、篠原涼子さんの「恋しさと せつなさと 心強さと」の替え歌をワンフレーズ歌ったかと思ったら
「すみません、この先全部忘れました」と言っていて、私の中ですごく面白い人だなと思ったんです。
それで次の日、たまたま田辺さんに会った際、「良かったらご飯に行きませんか?」と誘いました。そしたらなぜか
自分が生まれた0歳のときからの年表を書いてきて、改めてなんて面白い人なんだろうと。そのころ田辺さんはピンでの活動に限界を感じていたらしく、それで二人で猫塾を組むことになりました。
田辺さん、自分が面白いことに気づいていないところも面白くて、あんなにキャラクターが立っているのに猫塾を組むまでは
「自分の一番の強みはベーグルを焼けるところだ」って思っていたらしいんです(笑)。私が文章を書くようになったのも、ぼる塾のメンバーが気づいていない彼女たちの面白いところを伝えられたら、という気持ちがあったからですね。
――その後、ぼる塾のメンバーとなるあんりさんとはるかさんとはどのように出会ったのでしょうか?猫塾を結成してからしばらくして私の妊娠が発覚しました。
それで、この先芸人を続けるかどうか悩んでいた際、普段、ネタなどはすべて私の好きなようにさせてくれる田辺さんが「酒寄さんと一緒にお笑いを続けたい。
酒寄さんが戻ってくる場所は私が守るから。出産後も少しでも芸人を続けたいという思いがあるなら、これからもコンビでお笑いがしたい」と言ってくれたんです。とても心強かったです。
それで、猫塾の活動を終える前に、すでに日程も決まっていたので、あんりちゃんとはるちゃんがやっていた「しんぼる」と一緒に最後のライブをしました。
そのときはつわりがひどくて田辺さんピンで出る予定だったのですが、構成作家さんが「田辺さんのピンは危ない」と言って、お試しで
しんぼる+田辺さんの3人でライブをしてみてはどうか、と提案してくださって。そのライブではお客さんがすごく笑ってくれたのもあって、ぼる塾が結成されたんです。
――『酒寄さんのぼる塾生活』からは4人の仲の良さが伝わってきます。普段、みなさんどんなやり取りをされているんですか?田辺さんはとにかく食べ物の写真を送ってきます。昨日もカニクリームコロッケカレーを食べたと写真を送ってきて、カレーを海にたとえて
クリームコロッケがビーチに寝転んで日焼けをしていると表現していました(笑)
あんりちゃんもおいしかった食べ物の写真を送ってくれることが多いです。はるちゃんはあんりちゃんと二人でお寿司を食べている写真とか、盛れたときの自撮りが送られてきます。