
美容皮膚科医が実践! 美肌を保つための腸活習慣【イチからわかる腸活】
※この記事は、美容皮膚科医の小柳衣吏子先生の監修のもと、作成したものです。
空気が乾燥して、肌のかさつきが気になるこの時期。
美肌を保つためには、ていねいなスキンケアはもちろん大切ですが、じつは〈腸活〉&〈菌活〉も効果的なんだとか!
ということで今日は、美容皮膚科医の小柳衣吏子先生が実践しているという〈腸活〉と生活習慣をご紹介します。
肌トラブルにお悩みのかた、美肌を目指したいかたは必見ですよ!
ご飯は雑穀入り、納豆やヨーグルトで菌活!
朝食は麦ごはんと納豆が定番という小柳先生。
「食物繊維を豊富に含んでいるのは、日本人の主食でもある穀類です。なかでも大麦は水溶性食物繊維の王様。最近はごはんを抜いたり控えたりする人もいるようですが、糖質オフダイエットを長期的に続けると便秘の原因に。腸と肌のコンディションが乱れる心配があります」
近年では「長期的な糖質オフダイエットは健康を損なう」という報告もあります。むしろ、ごはんに大麦や雑穀を混ぜて食物繊維を豊富にとることで、お通じがよくなり、腸内環境のバランスが整うので、ぜひ取り入れたい習慣。食物繊維はゆっくりと消化されるので、腹持ちがよく、食べすぎを予防することもできるのです。
◎ある日の小柳先生の朝食&夕食メニュー

〈朝食〉
・大麦入りごはん
・カイワレ菜の味噌汁
・納豆
・オクラとメカブの酢の物
・プレーンヨーグルト フルーツ添え
・ごはんに大麦をプラスして、食物繊維の摂取量をアップ。
・朝食では水溶性繊維を含んだネバネバ食材(オクラ、メカブ、納豆)を。

〈夕食〉
・大麦入りごはん
・ワカメと玉ねぎの味噌汁
・牛肉とシイタケの甘辛炒め
・白身魚の蒸し煮
・雑穀入りサラダ
・モロヘイヤのおひたし
・プレーンヨーグルト はちみつがけ
・玉ねぎ、モロヘイヤ、シイタケ、サラダに加えた雑穀でプレバイオティクス(善玉菌のエサになる)を意識。
・夕食後もヨーグルトを食べて、ビフィズス菌や乳酸菌を摂取。生きたまま腸に届くトクホ(特定保健用食品)の製品をチョイス。
「腸内フローラのバランスを整えるには、いろんな食べ物をバランスよく食べる生活を毎日コツコツ続けることが大事です!」
睡眠をたっぷりとれば、腸も快調!

「心と体の緊張をほぐすことが、腸のためにも肌のためにも大事。そして、睡眠時間を7時間くらい確保し、時計遺伝子に逆らわない生活を心がけています。なぜなら、体内時計が乱れると排便リズムが乱れてしまい、腸内環境のバランスが悪くなってしまうからです。さらに肌のターンオーバーにも悪影響を及ぼすからです」
きちんと睡眠をとって体内時計を整えることが、腸の働きをよくして、有害物質を体の外に排出し、肌のコンディションを整えることにつながっていくのだそうです。
「腸活して肌のコンディションを整えるには、規則正しい生活リズムで体内時計を整えて、1日3食バランスよく食べるなど、当たり前の生活が大事。この機会に生活習慣を見直してみましょう」(小柳先生)。
腸と肌が密接にかかわっているとは驚き!
小柳先生の食事や習慣を、ぜひあなたの生活にも取り入れてみて。
教えてくれたのは……、
小柳 衣吏子先生
医療法人財団青輝会アオハルクリニック院長。順天堂大学医学部卒業。順天堂大学皮膚科学教室非常勤助教、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会評議員。治療コンセプトは「ウェル・エイジング(Well Aging)」。「見ための美しさにはカラダの中の健康が欠かせない」と訴え、単に加齢にあらがうのではなく、よりよく年を重ねることを信念としている。主な著書に『美の王道』など。
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構成・文/大石久恵 写真提供/PIXTA