●撮影現場の「裏話」【気になる出演者エピソードも】
――ふわふわシュウマイ、だし巻き卵、紫いものきんつば、オムレツサンド、カレーなど、たくさんのメニューが登場しますが、現場でこだわったポイントはありますか。
小野さん
「今回は派手な料理は登場せず、家庭的で温かいイメージを大切にしていたので、
撮影でも〈できたて〉であることを大事に、時間とにらめっこをしながらの準備でしたね(笑)」
――できたてのおいしそうな雰囲気が画面から伝わりました! 役者の皆さんの箸もすすんだのでは。
小野さん
「どの料理も皆さんたくさん食べてくださり、嬉しかったのを覚えています。
俊英役の高杉さんはできたてアツアツの大きなシュウマイを一口で(!)召し上がって、その後も何個も何個も食べてくださいましたし、
祖父・英男役の石橋さんに小松菜のおひたしを「筋がなくていいねぇ」と言っていただき、きよさんの気持ちになって料理した甲斐があったな、と。きんつばは甘さ控えめの素材が生きるレシピにしたのですが、それも喜んでいただけました」
――最後に、料理は作中で家族を繋ぐために欠かせない役割を果たしていますが、料理のプロ・小野さんが考える本作の見どころを教えてください!小野さん
「私にとっても料理は人と人を繋ぐ存在なんです。娘たちがおうちのごはんが一番! と喜んでくれたり、友人がごはんを食べに家に集まったり……、
おいしい、温かい料理があるとみんな笑顔になり、人と人の輪が広がっていくのを実感します。作中でも、けんかをしていても、笑顔のときも、いっしょに食卓を囲む、何気なく過ごしている日常の何気ないひとつひとつの行動が人を動かして繋いでいく、そんなシーンが描かれています。
当たり前すぎて忘れてしまう、でもとても大事なことを改めて思い出させてくれました。懐かしい、ほっこりする、そんなお料理がたくさん出てくるので、日々の献立のヒントにもなったら嬉しいです(笑)」