涼しくなってきて、歩くのが気持ちがいい季節となりました。
全身運動として人気の高いウォーキング。そのダイエット効果といえば、なんといっても「
脂肪燃焼効果」です。ウォーキングをはじめとする有酸素運動は、酸素を取り込みながら体内の糖や脂肪をエネルギーに変えるため、ダイエットには不可欠な運動のひとつといえます。
>>「1日1万歩は古い⁉」「脂肪を落とすなら空腹時」 痩せるウォーキングの新常識7今回、フィジカルトレーナーの関さんにやせ効果の高いウォーキングを習慣化するための具体的な方法を教えてもらいました。
最初は目標を低めに設定し、徐々にステップアップしていくのが最大のコツです!
『やせウォーキング』の効果を最大限にする 4つのステップ
step1 歩くタイミングを決める
まずは、脂肪燃焼に効果的な〈空腹時の時間帯〉から、もっとも習慣化しやすいタイミングを設定しましょう。運動が継続できなくなってしまう大きな理由は、〈ノルマ〉と感じてしまうから。「~のあと」「~のついでに」のように、何かの予定の前後に行うと、生活の一部に組み込みやすくなります。
成功例が多いのは「起床後」と「帰宅後すぐ」。朝のルーティンのひとつとして朝食前に歩く、帰宅後くつろぐ前に歩くなど、いつも行っていることとウォーキングをセットにすると◎。まずは、「
2週間続けること」を目標に!
step2 トータルで30分歩けるようにする
「一日〇㎞」と距離を目標にするよりも、「〇分歩く」と時間を目標にしたほうが、スケジュールに組み込みやすく、無理がありません。最初は一日5分から始めて、10分→15分→20分と歩く時間を少しずつ増やしていきます。
「もう少し歩けたかも」と思うくらいでやめるのが継続させるコツ。
最終的に「一日30分」まで延ばしていくことを目標に。その場合、「15分×2回」「10分×3回」など、分けて歩いてもかまいません。
step3 30分の中で運動強度を上げていく
30分歩けるようになったら、運動強度を上げていくようにします。運動強度とは、その運動がどのくらいキツいかの度合いのこと。ダイエットに効果的な運動強度になっているかは、運動後(もしくは運動中)の心拍数を測ることでわかります。
まず下の計算式から、もっとも脂肪が燃焼しやすい「
目標心拍数」を算出してみましょう。実際の心拍数を測ってみて「目標心拍数」に届いていなかったら、歩くスピードを速めたり、歩幅を広くとることで運動強度をアップさせるのがポイント。
歩くスピードは、会話できるかできないかくらいで、「ややキツい」と感じる速さ、歩幅は身長の45~50%(身長160㎝なら歩幅72~80㎝)を目安にしてください。
心拍数の測り方ウォーキング直後に、手首の脈を感じる位置(もしくは首すじや心臓)に指や手を当てて1 分間測定します。10 秒間の心拍数を数えて6 倍してもOK。腕時計型の心拍計があれば、運動中の心拍数を正確に測ることができます。
「目標心拍数」の出し方(220-年齢−安静時心拍数※)×0.6~0.8+安静時心拍数カルボーネン法による算出法
※朝目覚めてすぐに起き上がる前に測った1 分間の心拍数。40 歳の人の場合(仮に安静時心拍数を70とする)、目標心拍数は136~158。ウォーキング中、この心拍数をキープすることをめざすと、脂肪が効率よく燃焼します。
step4 「インターバル歩行」を取り入れる
30分の中で運動強度を高めていくと、自然と距離が延びてきますが、一方で長距離をずっと速いスピードで歩きつづけるのはつらくなってきます。そこで取り入れたいのが、「インターバル歩行」。
「速歩」と「ゆっくり歩き」を交互に繰り返すことで心肺に負荷をかけ、「目標心拍数」を維持しながら長い距離を歩けるようになります。
あまり正確さにこだわらず、「3分ごと」「信号ごと」など、ざっくりと「速い→ゆっくり」を繰り返せばOKです。
いつものウォーキングも、「やせる歩き方」を意識することで脂肪燃焼効果がアップ! ぜひこのステップで長く続けて効果を感じてくださいね。
教えてくれたのは……
関 守さん
PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。会員制パーソナルジム「スポーツモチベーション CLUB100」トップトレーナー。ダイエットやボディメイク、陸上競技のパフォーマンスアップを得意分野としている。
(
『オレンジページ』2022年6/2号より)
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